宅建の独学におすすめの効率的な勉強法!必要な勉強時間も解説
更新日:2025年5月8日
宅建(宅地建物取引士)に独学で合格するためには、どんな勉強法でどれぐらい勉強すればいいのか、初心者の方は想像がつかないと思います。
そこで、実際に宅建試験に独学で合格した私の経験に基づき、宅建の独学におすすめの勉強法や必要な勉強時間について解説します。
また、効率的な勉強のコツや勉強スケジュール、勉強時間の配分なども解説しますので、ぜひ参考にしてください!
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宅建の独学におすすめの効率的な勉強法
では、宅建の独学初心者におすすめの効率的な勉強法について、解説したいと思います。
この勉強法は、私が宅建試験に合格した当時の勉強法そのものではなく、その後、司法書士やFP1級などの難関資格に挑戦するなかで、いかに効率的に勉強するか追及し、ブラッシュアップした勉強法になります。
おすすめ勉強法の全体の流れは下記のようになりますので、以下で順に解説していきます。
- テキスト・過去問を選ぶ(最低限、1冊ずつあればOK)
- テキストを通読して全体像を把握する
- 注意点:わからなくても気にせず前に進むこと
- 過去問を解きながらテキストを覚える(最低3周)
- コツ①:知識はテキストに集約する
- コツ②:問題集を解くことでテキストを記憶する
- コツ③:テキストの確認した箇所に線を引く
- コツ④:科目別に優先度をつけてメリハリを
- 模試を受験する(又は予想問題集を解く)
(1) テキスト・過去問を選ぶ
宅建に独学で挑戦するためには、まずはテキスト・過去問選びから始めましょう。
最低限、テキストと過去問がそれぞれ一冊ずつあれば合格できます!
テキストの選び方
テキストを選ぶ際は、以下の2点に重点を置いて選ぶのがおすすめです。
- 噛み砕いた解説がなされているか
- メリハリをつけて記述されているか(暗記事項・解説、図表、イラスト)
宅建のテキストを選ぶうえで最も大切なことは、初心者がイチから理解できるよう、噛み砕いて解説されていることです。
ただし、ズラズラダラダラと書かれていても、何を理解して、何を暗記すればいいのかわからず、頭に何も残りません。
このため、暗記事項と解説の区別や、図表・イラストの活用、具体事例の掲載など、しっかりメリハリをつけて記述されていることも大切です。
以下の関連記事では宅建の独学におすすめの初心者向けテキストや参考書を詳しく紹介していますので、合わせてご覧ください。
- おすすめテキストこちら⇒宅建の独学におすすめのテキスト・参考書
過去問の選び方
過去問を選ぶ際は、以下の2点に注意して選ぶのがおすすめです。
- 色んな種類があるが、分野別過去問題集が必須
- 原則、テキストと同シリーズの問題集を選ぶ
宅建の問題集には、「分野別過去問題集」「一問一答問題集」「年度別過去問題集」など、いくつかの種類がありますが、この中で必須なのは「分野別過去問題集」です。
宅建試験は、最低限「基本テキスト」と「分野別過去問題集」だけをしっかり取り組めば、十分に合格できます。
そして、原則、テキストと同シリーズの分野別過去問題集を選ぶのがおすすめです。
というのは、問題集にはテキストの参照ページが明記されています。このため、問題を解きながら、素早くテキストに戻って確認できるからです。
以下の記事では、宅建の独学におすすめの問題集や過去問をまとめていますので、合わせてご覧ください。
- おすすめ過去問はこちら⇒宅建の独学におすすめの問題集・過去問
(2) テキストを通読して全体像を把握する
独学用のテキスト・過去問が決まったら、いよいよ勉強開始です!
まずは、テキストを一通りザッと読みます。
細かいところは気にせず、大雑把にイメージを把握するぐらいで構いません。細かいところを気にすると前に進めなくなり、挫折してしまうおそれがありますので。。
注意点:わからなくても気にせず前に進むこと
独学の場合、通信講座や通学講座を受講するのと違って、わからないことがあっても講師に質問することはできません。
このため、わからないことが出てきた場合は、ネットで検索するなど自分で解決するしかありません。
ただし、ここで深入りしてしまうと前に進まなくなるため、これが独学の大きな落とし穴になります。わからないから悩む、、そして解決できずに投げ出す。。
こうならないようにするには、気にせず前に進むことです。とにかく進める!
何度も繰り返すうちにわかるようになります。テキストでわからなくても、問題集を解けばわかることもあります。一度解いてわからなくても、二度目に解いたらわかることもよくあります。
ですので、とにかく悩み込むんでしまうのが一番ダメです。
最初にテキストを読む際は、余計なところで引っ掛からないように注意してください。
(3) 過去問を解きながらテキストを覚える(最低3周)
テキストを一通り読んで全体像を把握したら、次は過去問を解きながらテキストを覚えていきます。
これが、全体の8~9割を占める重要な勉強のパートになります。
過去問を解くといっても、いきなり問題を解くわけではありません。
<1周目の解き方>
1周目は、以下の手順で解き進めます。
- 問題の肢を読む
- その問題に対応するテキストの箇所を探す(該当部分を見つけるまでは斜め読み)
- その問題が解ける範囲でテキストを読む
- テキストの内容が頭にインプットできたら問題を解く
これを、1肢ずつ繰り返していきます。
<2周目の解き方>
2周目は、以下の手順で解き進めます。
- 問題の肢を読む
- テキストの内容が頭に浮かべばそのまま解く
- 頭に浮かばないときは、テキストの該当部分を読んで頭にインプットしてから問題を解く
この手順で2周目を解いていきます。
<3周目以降の解き方>
そして、3周目以降も基本的には同じ解き方で進めます。
ただし、3周目ぐらいになれば、テキストが頭に浮かぶ問題が増えてくると思いますので、記憶が曖昧な問題は、あとで復習できるようにチェックを入れておきます。(チェック欄がある問題集なら、そこにチェックを入れる。チェック欄がないなら、☆印を入れるなど)
3周目が解き終わったら、チェックを入れた問題を解き直し、記憶がまだ曖昧な問題には、もう一つチェックを入れておきます。(チェック欄がなければ、☆☆印を入れるなど)
その後さらに、ダブルチェックが入った問題を解き直します。
これで、最低3回、苦手な問題は4~5回は解いたことになりますので、これだけ解いておけば、もう合格レベルに達しているはずです。
ここから先は、試験当日まで知識を維持できるよう、可能な限り繰り返してください。
- 知識はテキストに集約する
- 問題集を解くことでテキストを記憶する
- テキストの確認した箇所に線を引く
- 科目別に優先度をつけてメリハリを
コツ①:知識はテキストに集約する
上記の勉強法で、「問題の肢を読んで、テキストの内容が頭に浮かばないときは、テキストの該当部分を読んで頭にインプットしてから問題を解く」と書きました。
宅建試験は、ほぼほぼ暗記試験です。知識として頭に入っているかどうか、試験問題を解く際に、その知識を思い出すことができるかどうか、が問われる試験です。
思い出すときは、必ずテキストを思い出すようにします。問題集の解説を思い出すわけではありません。
テキストと問題集に記憶が分散してしまうと、正確な知識にならずロスが出てしまいます。
また、問題集で覚えると体系的な知識になりません。バラバラで継ぎはぎの知識にしかならないんです。
このため、問題を解くための知識がテキストに載っていない場合は、テキストにメモを書き込むようにします。
必ずテキストを思い出すことを徹底することで、知識がテキスト1ヶ所に集約され、体系的な知識にすることができます。
そうすることで、同じ論点でも異なる角度から問われる問題や、応用的な問題にも対応できるようになります。
コツ②:問題集を解くことでテキストを記憶する
問題集を解くことは、テキストの知識を記憶に定着させるための手段です。
テキストを読むだけではなかなか知識を定着させることができませんが、記憶を何度も出し入れすることで、定着させることができます。
問題を解くことで、目の前にテキストがない状態で、テキストの内容を思い出す練習ができるわけです。
問題を解く際に、テキストの内容が頭に浮かんでこなければ、必ずテキストを読み返すことを徹底しましょう。
問題演習とは、思い出す訓練です。問題を解くことで、テキストを記憶するんです。
そして、その問題で直接問われている知識だけでなく、関連知識もすべて頭に浮かべられる状態にまで記憶していきます。(関連知識というのは、過去問の解説ページで整理されているような周辺知識のことです。)
これは、私にとって、法律系資格の勉強における鉄則だと思っています。
コツ③:テキストの確認した箇所に線を引く
問題を解くためにテキストを読む際や、曖昧な知識を確認するためにテキストを読み返した際は、そのポイントとなるキーワードに鉛筆やマーカーなどで線を引くようにしましょう。
私は、宅建試験の勉強の際は、マーカーで線を引いていましたが、最近は(司法書士試験やFP試験)、鉛筆(シャープペン)だけで線を引くようになりました。
マーカーで線を引くと、引き間違いや引き過ぎなどの修正がしにくいことや、強弱の変化を付けにくいのが理由です。
マーカーで色分けすれば、意味合いに変化を持たせることもできますが、私はシャープペンで、下線のみ、四角く囲む、丸く囲むなど変化をつけています。
また、何度読んでも記憶に残っていないところは、そこを確認するたびにシャープペンで何重にも線を引いたり、グリグリ囲ったりしながら頭に叩き込むことができるので、私は鉛筆(シャープペン)で線を引く方が好きです。
なお、テキストを読んだ際に、すっと頭に入ってこなかった場合は、次に読んだ際に同じことを繰り返さないように、自分なりに理解した過程や記憶した過程を一言でわかりやすくメモしておくといいですね。
コツ④:科目別に優先度をつけてメリハリを
宅建試験の試験科目は、大きく分けて、宅建業法、権利関係、法令上の制限、税・その他の4つに分かれます。
この中で、最も重要なのが宅建業法で、次いで権利関係です。
宅建業法だけで、全出題数50問のうち20問が出題されます。そして、権利関係は14問です。
宅建業法(宅地建物取引業法)は、宅地や建物の取引に関するルールを定めた法律であり、重要事項説明や37条書面(契約書)など、宅建士になってからの実務において直接的に必要な法律です。
出題範囲が狭いわりに出題数が最も多いため、最重要科目として得点源にすべき科目です。
また、権利関係は、民法・借地借家法・区分所有法・不動産登記法から出題されますが、14問のうち10問が民法からの出題になっています。
民法は、他の法律系や不動産系の資格試験において必ずといっていいほど試験科目に含まれる科目であり、日常生活にも深く関わる分野ですが、出題範囲が広く、苦手とする受験生が多い試験科目です。
このため、いかに効率的に学習し、最低限の得点を稼げるかがポイントになります。
法令上の制限と税・その他は、それぞれ8問ずつの出題ですので、できるだけ時間をかけずにポイントを絞って学習するようにしましょう。
宅建試験は、全問正解を目指す必要はありません。例年、7割程度が合格ラインとされていますので、科目ごとにメリハリをつけて学習することが大切です。
(4) 模試を受験する(又は予想問題集を解く)
宅建試験を受験する場合は、独学であっても、模試(模擬試験)は受験しておいた方がよいと言われます。
模試を受験することで、自分の苦手分野・弱点を把握することができ、ここで把握した弱点を本試験に向けて集中的に補強していくことができるからです。
また、受験指導校が過去の出題傾向を分析したうえでの予想問題が出題されるため、その年の本試験に出題される可能性が高い問題を押さえることもできます。
そして、本試験と同じ時間・形式で行われるため、解答の時間配分やマークシートの解答形式、本試験での緊張感に慣れることなどの効果も期待できます。
模試にはこのように様々な効果がありますし、1回受験するだけなら数千円で受験できますので、時間が確保できる方は、できるだけ受けておくべきです。
模試としては、予備校が実施する模試を受験する方法と、それに代えて予想問題集(模試)を解く方法の2種類が考えられます。
私自身は、模試を受験するような時間的余裕がなかったため、「予想問題集」を解く方法で対応しました。
それぞれ、以下のページで紹介していますので、参考にしてください。
独学に必要な勉強時間は?
では、宅建試験に独学で合格するために必要な勉強時間について、解説します。
- 初心者の勉強時間は300時間が目安
- 学習期間は6ヶ月が標準的
- 1日3時間なら最短3ヶ月で合格可能
- 勉強効率は1日の勉強時間が増えるほど高まる
- 社会人はスキマ時間を活用する
初心者の勉強時間は300時間が目安
一般的に、初心者が宅建試験に合格するためには300時間程度の勉強時間が必要といわれています。
私自身も、宅建に独学で合格するまでに約270時間の勉強をしましたので、一般的に必要とされている勉強時間と概ね一致していますね。
人それぞれ、法律を学んだことがあるかどうか、予備知識がどれだけあるか、不動産業界に勤めているかなど違いがありますので、300時間というのはあくまでも目安となりますが、初心者の方は、とりあえず300時間を目安に、学習計画を立てていただければと思います。
以下の関連記事では、宅建の難易度・勉強時間について、他資格と比較しながら解説していますので、気になる方はそちらも合わせてご覧ください。
学習期間は6ヶ月が標準的
一般的に、宅建試験に合格するためには6ヶ月程度の学習期間が必要といわれています。
とはいえ、1日の勉強時間によって、必要な学習期間は、いくらでも変化しますよね。
私の場合は、宅建試験に合格するまでの学習期間は、ちょうど6ヶ月間でした。
1日の勉強時間は、全体6ヶ月のうちの前半3ヶ月間は1日に約1時間、後半の3ヶ月間は約2時間の勉強時間を確保しました。(1時間×3ヶ月+2時間×3ヶ月=合計270時間)
宅建の試験日は、例年10月の第3日曜日ですので、その6ヶ月前、つまり4月半ば頃から勉強を開始すれば、6ヶ月の学習期間が確保できますね。
1日3時間なら最短3ヶ月で合格可能
宅建の合格に必要な勉強時間が300時間とした場合に、1日の勉強時間によって学習期間がどのように変化するのか整理すると、下表のようになります。
1日の勉強時間 | 学習期間 |
---|---|
3時間 | 3ヶ月強 |
2時間 | 5ヶ月 |
1時間 | 10ヶ月 |
例えば、1日に3時間の勉強時間なら最短3ヶ月強で合格できる計算になりますね。
また、1日に2時間なら5ヶ月程度、1日に1時間なら10ヶ月程度の学習期間が必要になると考えてスケジュールを組んでいただければいいかと思います。
勉強効率は1日の勉強時間が増えるほど高まる
社会人が働きながら勉強する場合、1日に1~2時間は、そこそこ頑張ればなんとかなると思いますが、1日3時間は、私の経験上かなり無理しないと確保できないと思います。
そこで、1日に2時間の勉強を目標とした場合、5ヶ月の学習期間になりますが、少し余裕を持たせて6ヶ月ぐらいを想定しておくのがベターではないでしょうか。
1日1時間の勉強時間で10ヶ月というのも、やむを得ないと思いますが、覚えたことを忘れてからまた覚え直すというサイクルが長くなり、勉強の効率が低下しますので、その点はご注意いただきたいと思います。
1日の勉強時間を長くして短期集中で勉強する方が、繰り返しのサイクルが早くなりますので、勉強の効率は格段に高まります。
これは、私が司法書士の勉強をした際に、強く実感しました。1日の勉強時間が増えると、こんなにも勉強の捗り方が違うのかと痛感しましたね。
1日の勉強時間が2倍に増えれば、勉強が2倍捗るといった単純な話ではなく、3倍にも4倍にも効率が上がるイメージです。1回転するのが早くなればなるほど、記憶の定着が効率的に進むんですね。
社会人はスキマ時間を活用する
宅建試験の勉強は、基本的には、仕事が終わってから勉強したり、朝早く起きて勉強することになると思います。
私も、仕事から帰ってきてから勉強していましたし、管理業務主任者試験の際は、朝1時間早く起きて勉強していました。司法書士試験のときは、睡眠時間を削って勉強していたこともありました。
しかし、仕事で忙しい社会人は、なかなか勉強時間の確保が難しいと思います。
そこで、活用すべきは”スキマ時間”です。
- 通勤時間
- 昼休み時間
- 食事中
- 移動中
- 入浴中・布団の中
通勤時間
私は、車通勤のため通勤時間は使えませんでしたが、電車通勤の方にとっては、電車の中で過ごす通勤時間は、勉強するには適した時間なのではないでしょうか。
昼休み時間
昼休みの時間もけっこう使えると思います。
私は、マンション管理士試験の際は、昼休みにスマホを使って勉強していました。
昼休みは1時間あったので、最低でも30分程度は時間が余りますよね。この時間に、休憩所でコーヒーを飲みながら、スマホで勉強していましたね。
食事中
賃貸不動産経営管理士試験の際は、朝食(パン)を食べながらの時間や、その後のコーヒーを飲みながらの時間も、勉強時間にしていました。
移動中
司法書士試験のときは、暗記事項をまとめた手のひらサイズの小さな紙切れを自分で作って、移動中に歩きながらチラチラ見ながら、何度も何度も暗唱して覚えていましたね。
入浴中・布団の中
FPの試験では、入浴中や布団の中で、その日に勉強した内容を、ひととおり頭に思い浮かべて再生することで、記憶に定着させたりしていました。
このように、勉強に活用できるスキマ時間は、探せばいくらでもあります。
仕事で忙しく、なかなか勉強時間が確保できない方は、このようなスキマ時間をフル活用して、勉強時間を確保してみてください。
勉強スケジュール
それでは実際に、私がおすすめする勉強法に沿って具体的に勉強時間を配分し、勉強スケジュールを組んでみたいと思います。
- テキストを通読する【40時間】
- 過去問を解きながらテキストを覚える時間【75時間×3周】
- 模試を解いて復習する時間【6時間×4回分】
テキストを通読する時間【40時間】
まず最初に、宅建のテキストを通読する時間です。
宅建の基本テキストは、600ページ前後のものが主流ですので、600ページとしておきます。
そして、1時間に15ページ読むとすると、1冊を通読するのに40時間かかることになります。
過去問を解きながらテキストを覚える時間【75時間×3周】
次に、過去問を解きながらテキストを覚える時間です。
過去問の収録問題数は、四肢択一式で300問程度のものが主流ですので(多いものは600問ありますが)、300問としておきます。
そして、1時間に4問(16肢)解くとすると、全問を解き終わるのに75時間かかることになります。
これを3周回すとすれば、75時間×3周=225時間です。
模試を解いて復習する時間【6時間×4回分】
次に、模試を解いて、復習する時間です。
市販の模試は、4回分収録されているものが中心ですので、4回分で計算します。
1回分を解くのに2時間で、その復習に倍の4時間かかるとすると、1回あたり6時間です。
これを4回分で、6時間×4回=24時間になります。
具体的なスケジュール例【合計約300時間】
以上を前提に、どれぐらいの勉強時間になるのかスケジュールを組んでみると、次のようになります。
勉強内容 | 勉強時間 |
---|---|
(1) テキストを通読する | 40時間 |
(2) 過去問を解きながらテキストを覚える | 75時間×3周=225時間 |
(3) 模試を解いて復習する | 6時間×4回=24時間 |
合計 | 289時間≒300時間 |
以上のようなスケジュールになり、概ね300時間の勉強時間になってきますね。
スケジュールは柔軟に見直しを
上記はあくまでも、ひとつの例ですので、実際にこれと同じようにスケジュールが進むわけではありませんが、参考にしていただければと思います。
実際の勉強スケジュールの組み方としては、まずは大まかなスケジュールを立てたあと、ひとまず勉強を始めてみて、自分が1時間で何ページぐらい読めるのか、そして1時間に何問ぐらい解けるのかを確認しながら進めていきます。
その後、そのペースに基づいて、随時スケジュールを見直していく、というスケジュールの組み方をするのが良いかと思います。
スケジュールに余裕があることがわかれば、過去問を解く回数を増やしたり、四肢択一の過去問のほか、肢別過去問集を採り入れることなども検討すればいいと思います。
逆に、スケジュールが間に合わないことがわかれば、過去問を解く回数を(科目に応じて)減らすことや、そもそも使う過去問を、収録問題数が少ない厳選された過去問集に変更することなどを検討しながら、柔軟にスケジュールを見直していけばいいかと思います。
- おおまかなスケジュールを立てる。
- 勉強を進めながら、1時間で何ページ読めるのか、何問解けるのかを確認する。
- 柔軟にスケジュールを見直す。
⇒余裕があるなら、過去問を解く回数を増やしたり、別の過去問集を採り入れることなどを検討
⇒間に合わないなら、解く回数を減らしたり、厳選問題集に変更することなどを検討
独学勉強法と勉強時間まとめ
以上、独学で宅建に合格するための勉強法や勉強時間について紹介してきました。
最後に、ここまでの内容をまとめておきます。
- 最低限、基本テキストと分野別過去問題集が一冊ずつあれば合格できる
- おすすめの勉強法は、テキストを通読して全体像を把握 → 過去問を解きながらテキストを覚える(最低3周) → 模試(又は予想問題集)を解く
- 問題集を解くことでテキストの記憶をする。テキストを確認した際には線を引く。
- 必要な勉強時間の目安は300時間
- 要する勉強期間は6ヶ月前後 (3ヶ月~10ヶ月程度)
- 短期集中の方が勉強効率は上がる
- 仕事で忙しい社会人はスキマ時間を活用する
独学は、確かに通信講座や通学講座を受講する場合に比べ、デメリットも多くありますが、多くの方が独学でも合格しているという事実もあります。
私自身も、まったく法律の勉強などしたことのない初心者でしたが、半年間の独学で合格することができました。
このページでは独学特有のデメリットをできるだけ払拭できるような勉強法について記載してきたつもりですので、この記事を参考に、宅建試験に独学でチャレンジし、見事に合格を勝ち取ってください!
独学にかかった費用
ちなみに、私が宅建試験対策に要した費用は、テキスト・問題集の購入費用として、16,200円でした。
これは、独学ならではのお安さです!
このほかに、宅建試験の受験手数料として、8,200円がかかります。
私が実際に購入したテキスト等の教材は以下のとおりです。
【テキスト 1冊】
- 宅建学院「らくらく宅建塾」
⇒ メインのテキストとして、この1冊のみを使用しました。
【問題集 3冊】
- 宅建学院「宅建士問題集 過去問宅建塾〔1〕〔2〕〔3〕」
⇒ メインの問題集として、このシリーズのみを使用しました。
【その他参考書 1冊】
- 宅建学院「ズバ予想宅建塾直前模試編」
⇒ 直前期に、模試を解いて力試しをしたり、法改正や出題予想ポイントなど情報収集に使用しました。
独学による受験結果
私が半年間の独学で宅建試験を受験した結果は次のとおりです。
平成16年度合格 : 50点満点中、42点 (合格ラインは32点)
下の写真が、宅建試験の合格証書です。財団法人 不動産適正取引推進機構 理事長の名で発行されています。(当時は「宅地建物取引士」ではなく、「宅地建物取引主任者」でした)
遅ればせながら、宅建試験の合格から17年が経過した令和3年に、ようやく宅建士(宅地建物取引士)の資格登録をしました。
独学が不安な方は通信講座もおすすめ
なお、独学が不安な方や、短期合格を目指したい方には、通信講座もおすすめです。
下記の記事では、宅建のおすすめ通信講座を徹底的に比較してランキング形式で紹介しています。費用の安さや合格率の高さ、サポートの充実度など項目別のおすすめ講座も紹介していますので、参考にしてください。