TAC行政書士講座の評判・口コミは?徹底レビュー!
更新日:2024年11月12日
TACの行政書士講座には、通信講座と通学スクールがあり、通信講座については、当サイトの行政書士講座おすすめランキングにおいて、おすすめNo.10という下位で紹介しています。
TACは、あくまでも通学教室を中心とした資格学校ですので、教室運営のためにどうしてもコストがかかってしまいます。
このため、通信講座の受講料が高額になってしまうのが、おすすめ上位で紹介できない大きな理由です。
一方、”通学スクール”に関しては、おすすめNo.2としています。
講座内容自体は、カリキュラムも充実していますし、講師も教材も優れており、優れた講座が提供される予備校であることは間違いありません。
このページでは、TACの行政書士通信講座の概要や、どのような点が優れているのか、また、どのような点が残念なのか、評判・口コミを踏まえながら、資料請求やサンプル講義の視聴などをしたうえで、掘り下げて紹介していきたいと思います。
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TAC行政書士講座に関する評判・口コミ
ではまず始めに、TAC行政書士講座に関する評判・口コミから確認しておきたいと思います。
TACに関する代表的な評判・口コミを整理すると、以下のようなものが挙げられます。
良い評判・口コミ
- ポイントを絞った講義がわかりやすい。
- 重要論点を中心に作成されたテキストに無駄がない。
- カリキュラムが効率的。
- 大手で合格実績も公表されているため安心。
- 自習室が使えるなどフォロー制度が充実している。
悪い評判・口コミ
- 価格(受講料)が高い。
このように、TACの行政書士講座に関する評判・口コミは、”価格が高い”という点を除けば、すこぶる良い評判ばかりです。
TACの行政書士講座の特徴
それでは、上記の評判・口コミを踏まえて、TAC行政書士講座について、詳しく紹介していきたいと思います。
TAC行政書士講座の概要
「資格の学校TAC」は、TAC株式会社が運営する資格学校です。
TACは、1980年に公認会計士、税理士、簿記の通学講座を開講し、会計資格の学校としてスタートしましたが、その後、宅建士、行政書士など法律系・不動産系資格などにも順次拡大し、業界最大規模の予備校になっています。
行政書士講座に関しては、1987年に開講していますので、30年以上の運営実績がありますね。
TACは、全国に通学スクールを展開していますが、通信講座も併せて開講しています。
その他、テキストの出版にも力を入れて多くのラインナップを揃え、「みんなが欲しかった!」シリーズなど、ベストセラーにもなっていますね。
なお、2009年にWセミナー(早稲田セミナー)と事業統合し、司法試験や司法書士など法律系の資格講座もTACのブランドとして運営しています。
⇒ TAC行政書士講座 公式サイト |
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※ 教育訓練給付金の対象講座には、を表示しています。支給要件など詳しくはこちら⇒教育訓練給付制度とは?受講料の20%がキャッシュバック! |
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初学者向け通信講座のラインナップ/受講料 |
行政書士 チャレンジ本科生【2024年試験向け】 |
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公式サイト | TAC 公式サイトへ |
このTAC行政書士講座の代表的な特徴は、以下のようなものになるかと思います。
- プロフェッショナル講師陣
- 合格に直結する戦略的カリキュラム
- TAC自慢のオリジナルテキスト
- 大手予備校ならではのサポート体制
- 過去10年の累計合格者数 1,759名の合格実績!
それでは、これらの特徴について、以下で詳しく紹介していきます。
プロフェッショナル講師陣
TAC行政書士講座では、プロフェッショナル講師陣により、戦略的カリキュラムとオリジナル教材を最大限に活用した講義が展開されます。
その講義は、重要ポイントを絞ったわかりやすい講義と評判も高く、受講生を最短距離で合格へと導いてくれます。
通信講座においては、このプロフェッショナル講師陣を代表して「神田理生(かんだ あきらお)」講師が基本講義など大部分の収録を担当されています。
神田講師は、TACが市販するベストセラーテキスト「みんなが欲しかった!行政書士の教科書」の執筆をされるなど、大活躍されていますね。
神田講師は、「理解(わか)って合格(うか)る」を目指した講義を展開される方で、サンプル講義を視聴してみたところ、やわらかくて聞き取やすい声だと感じますね。
淡々と落ち着いて、解説すべき内容をしっかり丁寧に解説してくれる先生、といった印象です。
個人的には、もっと熱い講義の方が好みですが、そこは人それぞれ好みによるかと思います。
なお、講義は、通学講座を収録したもので、黒板の前に立ち、板書しながら解説するスタイルです。
神田講師プロフィール
- TAC行政書士講座で10年以上にわたり講師を務める。
著書
- 「みんなが欲しかった!行政書士の教科書」シリーズ(教科書のほか、行政書士の問題集、最重要論点150)
- 「行政書士 しっかりわかる講義生中継 憲法」
講義サンプル
通学スクールの受講形態
TACの行政書士講座は、「通学」する場合には、以下の受講形態があります。
- 教室講座
… 講師から直接講義を受ける形態です。 - 個別DVD講座
… 自身のスケジュールに合わせて通学し、教室講義を生収録した映像を専用ブースで視聴する形態です。
合格に直結する戦略的カリキュラム
TAC行政書士講座では、長年の指導に基づき、“効率的に合格する”ことを追求した戦略的カリキュラムが用意されています。
効率的な合格というのは、つまり、合格点である180点(6割)をクリアすることです。
行政書士試験では、過去問だけで4割が取れる試験ですので、残りの2割をいかに効率的にプラスアルファするかが重要になってきます。
出典:TAC行政書士講座
TACでは、この2割のプラスアルファを独自に分析し、効率的にテキストや講義に盛り込み、必要最小限の学習を実現するカリキュラムになっています。
また、インプットとアウトプットの平行カリキュラムというのも、TACの戦略的カリキュラムのポイントですね。
もちろん、平行カリキュラムというのは、どこの講座でも採用されていますが、毎講義ごとに「ミニテスト」を行うなど、TACでは、イン・アウトの連動性が高められたカリキュラムになっています。
TAC行政書士講座にとって、この戦略的カリキュラムというのが、他社と最も差別化できる優れたセールスポイントだと感じますね。
TAC自慢のオリジナルテキスト
次は、 TAC行政書士講座のテキストなど教材についてです。
最新情報・網羅性・使いやすさを備えたオリジナル教材
TACの行政書士講座では、長年の受験指導により培われたノウハウを活かし、最新の情報を反映したオリジナルテキストが使用されます。
基本テキストは「見やすい」「わかりやすい」をコンセプトに作られています。
ただし、テキストも問題集もすべて白黒印刷というのが残念なところですが。。
テキスト・問題集について
基本テキストや過去問集などでは、重要ポイントがひと目でわかるよう図解やマークを用いて、視覚的効果も考えて作成されているほか、「重要度」も表記されていますので学習優先順位が明確になり、復習する際にも使いやすいものになっています。
<基本テキストの特徴>
- 効率的にメリハリの利いた学習をするため、優先順位や出題可能性の高いテーマから順に重要度をランク付け
- 合格に必要十分な重要条文をピックアップして掲載
- 関連する過去問の出題年度と問題番号を明記
- 文章だけでは理解しにくい内容について、表や図で整理
- 判例の知識や理解を問う問題に対応できるよう、重要な判例をピックアップ
- 重要な用語について、欄外余白で用語解説
- 記述問題で問われる参考問題を掲載し、記述式にも対応
eラーニングについて
TACの行政書士通信講座は、Web通信とDVD通信のいずれかから選択することができ、このうちWeb通信を選択した場合は、講義動画をWebで受講することができます(スマホ、タブレット、パソコンいずれも利用可)。
出典:TAC行政書士講座
また、音声ダウンロードも可能なため、携帯音楽プレイヤー等で講義を聴くこともできます。
なお、講義動画は、7段階に速度調節が可能で、0.8倍速から2倍速まで調整して再生することが可能となっています。
その他、講義動画を受講すること以外は、問題演習機能などの特段の機能はないようです。
大手予備校ならではのサポート体制
次は、TAC行政書士講座のサポート体制について確認しておきたいと思います。
回数無制限の質問対応
TACでは、学習中に疑問が生じた場合には、インターネットフォローシステム(i-support)やFAX(質問カード)により、質問することができるようになっています。
質問回数は無制限ですので、安心していつでも質問できますね。
自習室も利用可能
また、通信講座の受講生であっても、全国各地にあるTACの校舎で、自習室が利用できますので、学習に専念できる環境で自習することも可能です。
自宅ではなかなか集中できないような場合に、図書館に行ったり、カフェで勉強したりといった工夫をされる方も多いかと思いますが、自習室が使えるというのは、大手予備校ならではですね!
過去13年の累計合格者数 2,127名の合格実績!
TAC行政書士講座では、2023年度試験において、134名の合格者を輩出しており、2011年~2023年の累計合格者数は、2,127名にも上ります!
年度 | 合格者数 |
---|---|
2011年 | 234名 |
2012年 | 197名 |
2013年 | 193名 |
2014年 | 149名 |
2015年 | 169名 |
2016年 | 125名 |
2017年 | 232名 |
2018年 | 169名 |
2019年 | 149名 |
2020年 | 146名 |
2021年 | 118名 |
2022年 | 112名 |
2023年 | 134名 |
この数字は、通信だけでなく、通学講座も含めた数字ですので、実際のところ通信講座でどれぐらいの合格者が出ているのかは不明ですが、このように具体的な数値を公表してくれるというのは、安心できますね!
TAC行政書士講座の受講コースと価格・カリキュラム
それでは次は、TAC行政書士通信講座の受講コースと価格・カリキュラムについて紹介します。
プレミアム本科生Plus
まずは、TAC行政書士講座のフルコースが盛り込まれた「プレミアム本科生Plus」です。
このコースは、例年、12月~1月に開講するコースで、初学者が早期に学習を開始して一発合格を目指す万全のコースになっています。学習期間の目安は、10~15ヶ月とされています。
このコースでは、まず「基礎マスター(7回)」で知識のストレッチを行ったあと、「基本講義(55回)」と「ミニテスト」を繰り返しながら、合格に必要な基礎知識を効果的・効率的に習得していきます。
そして、「実力完成講義(5回)」で解答テクニックをマスターし、本試験対応力を完成させ、「科目別答練(7回)」で知識の総点検を行います。
また、「記述対策講義(2回)」で記述式問題への取り組み方・思考方法をマスターします。
そして最後に、「総合答練(4回)」で確実な知識に仕上げるとともに、「全国公開模試(2回)」で全国レベルの実力判定を行い、弱点を克服するというカリキュラムになっています。
これだけのカリキュラムがあれば、まさに万全ですね!
200時間を超える充実のカリキュラム
以上のカリキュラムにより、総講義時間は210時間という、たっぷりのボリュームになります。(インプット講義:155時間、アウトプット講義:55時間)
他社と比較してみると、例えば、フォーサイトでは、約80時間の講義時間数ですし、スタディングも約90時間です。
もちろん、この2社はコンパクトな講義として有名な講座ですので、それと比較すればボリュームがあるのは当然です。
しかし、講義時間数が長いということは、それだけ丁寧な講義が受けられるわけですが、逆に言うと、それだけ学習期間が長くかかってしまうことにもなります。
この点については、ご自身が確保できる勉強時間と相談しながら判断する必要がありますね。
講座名 |
行政書士 プレミアム本科生Plus【2025年試験向け】 |
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特徴 |
初学者が早期に学習を開始して一発合格を目指す万全のコース |
価格 |
[Web通信] |
公式サイト | TAC 行政書士 プレミアム本科生Plus |
プレミアム本科生
次は、「プレミアム本科生」です。初学者が行政書士の学習を始める場合の最もスタンダードなコースという位置づけになるかと思います。
このコースは、例年、12月~4月にかけて開講するコースで、上記の「プレミアム本科生Plus」から、「基礎マスター(7回)」を省いたコースになっています。
そもそも「基礎マスター」というのは、これから始める法律学習にスムーズに入れるように、”知識のストレッチ”をするための講座ですので、要するに、言い方は悪いですが、”あってもなくても問題ないもの”なのかもしれませんね。
例えば、独学で学習する際に、いわゆる「基本書」から読み始めるのが一般的ですが、ちょっと不安だからまず先に「マンガ入門」から読んでみる、みたいなものでしょうか。
ですので、特別に法律学習に苦手意識が強い方でない限りは、この「プレミアム本科生」を受講すればいいのではないかと思います。
講座名 |
行政書士 プレミアム本科生【2025年試験向け】 |
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特徴 |
初学者が基礎からしっかり実力を身につけるためのコース |
価格 |
[Web通信] |
公式サイト | TAC 行政書士 プレミアム本科生 |
その他 学習経験者向け、短期集中など多彩なコース
TAC行政書士講座の初学者向けの標準的なコースは以上の2コースで、その他、学習経験者向けコースや短期集中コースなど、多彩なコースが用意されています。
各コースの内容についての紹介は省略させていただきますので、詳しくは公式サイトでご確認ください。
学習経験者向け
講座名 | 特 徴 |
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ベーシック本科生 | 春から集中して短期合格を目指す短期集中型合格コース [開講時期:4~6月] 【全70回】 |
チャレンジ本科生 | ハイスピード学習で、夏から合格を目指すスーパー速修コース [開講時期:5~8月] 【全43回】 |
公式サイト | TAC 行政書士講座 コース・料金一覧 |
短期集中型
講座名 | 特 徴 |
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サクセス180本科生 | 効率学習にこだわったコンパクト型コース [開講時期:2~3月] 【全33回】 |
スーパー答練本科生Success | 2stepの講義+3stepのスーパー答練で着実に実力をつけるコース [開講時期:2~3月] 【全61回】 |
スーパー答練本科生 | 3stepのスーパー答練で実戦力を極めるコース 【Aコース:2月開講、全36回】 【Bコース:6月開講、全20回】 【Cコース:8月開講、全11回】 |
公式サイト | TAC 行政書士講座 コース・料金一覧 |
TACの行政書士講座を徹底レビューまとめ
以上、TAC行政書士講座の特徴や受講コースなどを紹介してきました。
TACは、会計資格の学校としてスタートましたが、今では法律も不動産も、あらゆる資格で実績を積み上げている業界最大規模の資格予備校です。
ただし、行政書士試験に関しては、いわゆる名物講師が不在ということもあり、目立った推しポイントが少なく感じます。
とはいえ、大手予備校として信頼できる実績や、プロフェッショナル講師陣、ノウハウを凝縮した教材、戦略的カリキュラム、回数無制限の質問サポートなど優れた講座が提供されることは間違いありません。
TACを受講すれば、高額な受講料と、それに見合った充実した講座内容で、万全の合格力を身に付けることができます。
ただし、正直なところ、これほどまでの学習をする必要はないのではないか、と感じてしまいます。。もっと低価格で、シンプルなカリキュラムの講座で十分に合格できるわけですから。
ですので、「通信講座」を検討する場合は、やはり通信講座専門校(アガルート・フォーサイト・スタディングなど)の中で検討するのがベターかと思います。
まとめ表
⇒ TAC行政書士講座 公式サイト |
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受講料 |
④行政書士 チャレンジ本科生【2024年試験向け】
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講義時間数・スタイル |
①インプット講義 :155間 ②インプット講義 :137間 ③インプット講義 :137間 ④インプット講義 :88時間 黒板の前に立ち、板書して解説 |
教材 |
【テキスト】白黒 冊子版テキスト 【問題集】冊子版問題集 【eラーニング】講義視聴 ※受講形態でWebを選択した場合
|
サポート体制 |
メール・FAX(質問カード)による質問対応(回数無制限) |
合格実績 |
134名の合格者を輩出(2023年度) ※2022年度:112名。過去13年で2,127名の合格者を輩出 |
総合評価 |
60点 |
公式サイト | TAC 公式サイトへ |