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行政書士試験の難易度は?他の資格と合格率・偏差値・勉強時間を比較

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行政書士試験の難易度は?他の資格と合格率・偏差値・勉強時間を比較

更新日:2024年4月17日

行政書士試験の難易度・合格率・合格点

 行政書士は人気資格ですが、実際のところ「どれぐらい難しいの?」「どれだけ勉強したら合格できるの?」など気になっている方も多いのではないでしょうか。

 このページでは、行政書士試験の難易度について、合格率・偏差値・勉強時間を他の資格と比較しながら解説していきます。

 また、難易度が高い理由や、合格点を超えるポイントなども解説しますので、ぜひ参考にしてください。

【執筆者】
㈱モアライセンス代表 大西雅明

市役所に22年間勤めた元公務員。行政書士、宅建士、司法書士、土地家屋調査士などの国家資格に合格し、15年以上にわたって当サイトで情報発信している。
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行政書士試験の難易度は?

行政書士試験の難易度は?

 行政書士試験の難易度は、合格率10%前後・偏差値62で、難関資格に位置付けられます。

 また、合格するために必要な勉強時間は500~800時間といわれていますので、ちょっとした思い付きで合格できるような簡単な試験ではありません。本気で勉強しないと合格できません。

 士業や有名資格で比較すると、弁護士や公認会計士、司法書士、税理士といった超難関資格と比べれば断然易しいです。しかし、宅建や簿記2級、FP2級と比べた場合は、圧倒的に行政書士の方が難しい資格です。

 中小企業診断士・社労士の次ぐらいに難しいのが行政書士になってきます。

 ということで、行政書士の難易度について、おおまかなイメージを持っていただけたかと思いますので、以下では、具体的な数値を見ながら詳しくご紹介していきます。

行政書士の難易度
  • 合格率10%前後・偏差値62の難関資格
  • 500~800時間の勉強が必要で、本気で勉強しないと合格できない
  • 中小企業診断士・社労士に次ぐ難易度

行政書士試験の合格率は?

行政書士試験の合格率の推移

 まずは、行政書士試験の合格率から詳しく見ていきます。

 上のグラフは、行政書士試験の過去10年間の合格率の推移です。

合格率は約10%で推移

 行政書士試験の合格率のほか、受験者数・合格者数も含めて整理すると、下の表のようになります。

年度 受験者数 合格者数 合格率
平成26年度
(2014年度)
48,869 4,043 8.3%
平成27年度
(2015年度)
44,366 5,820 13.1%
平成28年度
(2016年度)
41,053 4,084 10.0%
平成29年度
(2017年度)
40,449 6,360 15.7%
平成30年度
(2018年度)
39,105 4,968 12.7%
令和元年度
(2019年度)
39,821 4,571 11.5%
令和2年度
(2020年度)
41,681 4,470 10.7%
令和3年度
(2021年度)
47,870 5,353 11.2%
令和4年度
(2022年度)
47,850 5,802 12.1%
令和5年度
(2023年度)
46,991 6,571 13.98%
出典:一般財団法人 行政書士試験研究センター

 行政書士試験の合格率は一番低いときで約8%、一番高いときで約15%とバラつきはありますが、おおむね10%前後で推移していることがわかります。

 合格率が10%しかない行政書士試験は、明らかに難関資格ですね。

受験者のほとんどが落ちる難関試験

 直近の2023年実施分で見ると、受験者数 46,991人のうち6,571人が合格しており、合格率は13.98%となっています。

 合格者が6,571人と聞くと、かなり多くの人が合格するんだなぁと感じるかもしれません。しかし、46,991人が受験しているわけですから、40,420人が落ちているんです。

 行政書士試験は、受験者のほとんどが落ちる難関試験だというのが実感できますね。

偏差値からみる行政書士の合格難易度

 では次は、行政書士試験の偏差値について、見ていきたいと思います。

偏差値62の難関資格

 偏差値というのは、平均点を50とし、受験者全体の得点分布に基づき算出される数値ですので、受験者の属性がまったく異なる資格試験を跨いで、各資格試験の偏差値を算出するのは、本来は不可能です。

 しかし、「資格難易度ランキング」というサイトにおいて、公表されている合格率や合格点などの情報や傾向に基づき、仮の偏差値を独自に算出する試みがなされています。

 この数値によると、行政書士の偏差値は62とされており、偏差値60以上は「難関資格」とされています。

大学の偏差値ではMARCHに相当する難易度

 偏差値は、大学受験の際によく目にしますので、大学の偏差値に置き換えた方が、わかりやすいですね。

 行政書士の偏差値62というのは、大学受験でいえば、MARCHぐらいに相当するのではないでしょうか。難関大学ですので、行政書士も難関資格だといえますね。

 ただし、行政書士試験の合格には、偏差値や大学は関係ありません。勉強すれば誰でも合格するチャンスがあります。

 とはいえ、大学受験で勉強習慣や勉強のコツが身に付いている方は、合格できる可能性が高まるかもしれませんね。

行政書士資格取得に必要な勉強時間からみる難易度

 では、実際に行政書士試験に初心者が合格するためには、どれぐらいの勉強時間が必要なのでしょうか。

勉強時間の目安は500~800時間

 初めて法律を勉強する人の場合は、500~800時間の学習が必要になります。最低でも500時間の勉強時間が必要なことから難易度が高いことがわかりますね。

※ 以前は500時間といわれることが多かったですが、最近は800時間といわれることも増えてきています。

 もちろん、予備知識がある方や、宅建など他資格の学習経験がある方なら、もっと短時間での合格も可能です。

 私の場合は、先に宅建に合格していましたので、一般的に必要とされる半分の勉強時間(約240時間)で合格することができました。

1日に3時間で半年の学習期間が必要

 では、1日あたりの勉強時間ごとに、どれぐらいの学習期間が必要になるのか表にまとめると、以下のようになります。(この表では、500~600時間を目処にした勉強期間を算出しています。)

1日の勉強時間 1週間の勉強時間 合格に必要な学習期間
5時間 35時間 4ヶ月(600時間)
4時間 28時間 5ヶ月(600時間)
3時間 21時間 6ヶ月(540時間)
2時間 14時間 9ヶ月(540時間)

 社会人が働きながら勉強することを考えると、1日に2時間ぐらいは頑張れば確保できると思いますが、3時間というのは私の経験上、少し無理をしないと難しいと思います。

 そこで、1日に2時間を確保するとすれば、9ヶ月ぐらいで合格ラインの500時間を超えることができます。

 少し無理をして、1日3時間頑張れば、半年の勉強で合格することもできそうですね。

 行政書士試験は11月の第2日曜日に実施されますので、1日に2~3時間の勉強をするとしたら、1月~4月頃には勉強を始めておく必要があります。

 行政書士試験に合格するために必要な勉強時間については、下記の記事でさらに詳しく解説していますので、ご参照ください。

行政書士試験の難易度ランキング!他資格と徹底比較

 上記では、行政書士試験の難易度を測る指標として、合格率・偏差値・勉強時間について、それぞれ見てきました。

 次は、他の資格と比較した場合に、どれぐらいの難易度になるのか、見ていきたいと思います。

 士業や有名資格の難易度を一覧表にまとめると、下表のようになります。

No. 資格名 合格率 偏差値 勉強時間
1 弁護士 (予備試験)3%
(司法試験)40%
77 6,000時間
2 公認会計士 10% 77 3,000時間
3 司法書士 4% 76 3,000時間
4 税理士 【科目合格】15%
【最終合格】2%
75 3,000時間
5 中小企業診断士 【1次】30%
【2次】18%
【最終合格】6%
67 1,000時間
6 社労士 6% 65 1,000時間
7 土地家屋調査士 8% 64 1,000時間
8 行政書士 10% 62 500~800時間
9 マンション管理士 9% 62 500時間
10 簿記2級 20% 58 200~300時間
11 宅建士 15% 57 300時間
12 FP2級 学科:40%
実技:50%
48 150~300時間
偏差値の出典:資格難易度ランキング

合格率を宅建士・社労士・司法書士と比較

行政書士の難易度を合格率で比較したグラフ

 行政書士試験の合格率を、他の有名な法律系資格と比較してみると、上のグラフのようになります。

 このように、司法書士は4%しか合格率がなく、明らかに超難関資格です。そして、社会保険労務士も6%しかありません。

 一方で行政書士は、10%ほどの合格率があり、宅建士の15%よりやや難しいぐらいの位置づけです。

 行政書士は難関資格ではありますが、法律系の国家資格の中では比較的手軽にチャレンジできる資格といえますね。

 とはいえ、9割の人は落ちる試験ですから、十分な受験対策が必要です。

偏差値では中小企業診断士・社労士に次ぐ難易度

行政書士の偏差値は?難易度ランキング

 では、行政書士試験の偏差値を、士業や有名資格と比較すると、上のグラフのようになります。

 このグラフを見ると、偏差値70以上の超難関資格(弁護士、公認会計士、司法書士、税理士)は別格ですね。

 そして、行政書士は、中小企業診断士や社労士・土地家屋調査士に次ぐ難易度というのがわかります。

 また、マンション管理士と同等の難易度で、宅建士や簿記2級、FP2級と比べた場合は、行政書士の方が難しいというのもわかりますね。

勉強時間を士業・有名資格と比較

行政書士試験の初心者にとっての難易度は?勉強時間の目安

 勉強時間についても、上記の偏差値と同様に、士業・有名資格と比較してみたいと思います。

 このグラフを見ると、弁護士の6,000時間から公認会計士・司法書士・税理士の3,000時間までの超難関資格は、まるで別格というのがわかります。

 行政書士の500~800時間という勉強時間から見た難易度も、上記の偏差値と同様、社労士や中小企業診断士、土地家屋調査士に次ぐ難易度で、マンション管理士よりやや難しい難易度といえそうですね。

行政書士の難易度が高いといわれる2つの理由

行政書士の難易度が高いといわれる2つの理由

 行政書士試験は、合格率10%の難関資格です。10人受験すれば9人が落ちる試験です。

 では、なぜこれほどに合格率が低く、難易度が高いのでしょうか。その理由として、次の2点が考えられます。

行政書士の難易度が高い理由
  • 試験範囲が広く、足切り点が設けられている
  • 出題形式が多様で対策が難しい

理由①:試験範囲が広く、足切り点が設けられている

 まず、難易度が高い理由として考えられるのは、試験範囲が広く、足切り点が設けられているという点です。

 行政書士試験は、法令科目として、

  • 憲法
  • 行政法
  • 民法
  • 商法(会社法)
  • 基礎法学

 があり、基礎知識科目として、

  • 一般知識
  • 行政書士法等の諸法令
  • 情報通信・個人情報保護
  • 文章理解

 があります。

 このように、法律系資格でありながら、法令系科目だけでなく、「基礎知識」という科目まであるということです。

 そして、法令科目と基礎知識のそれぞれに足切り点が設けられていますので、いくら法令科目で満点を取ったとしても、基礎知識で足切り点を超えられなければ合格できない、ということになります。

 ですので、行政書士試験は、試験範囲が広く、その広い範囲の知識を確実に一定レベル以上習得する必要があります。

 このため、行政書士試験は、難しいということに繋がってくるわけです。

理由②:出題形式が多様で対策が難しい

 次に、行政書士の難易度が高い理由として考えられるのは、択一式だけでなく、記述式や多肢選択式といった多様な形式で出題されるという点です。

 一般的な資格試験では、択一式のマークシート方式のみ、というパターンが多いかと思いますが、行政書士試験では、択一式だけでなく、多肢選択式と記述式の出題もあります。

 確かに、五肢択一式のマークシートが出題の中心にはなりますが(全体60問のうち54問)、多肢選択式が3問、記述式が3問出題されます。

 多肢選択式というのは、問題文が穴埋めで出題され、「1~20の選択肢から空欄ア~エに当てはまる語句を選択せよ」といった出題です。

 そして、記述式というのは、「設問に対する回答を40字程度で記述せよ」といった出題です。

 行政書士試験では、多様な形式で出題されますので、正誤を判断するだけの択一対策だけでなく、別途、多肢選択式の問題を解く訓練をしたり、記述式対策のために自分で文章を書く訓練をする必要があります。

 このため、しっかりとした受験対策ができなかった場合は、なかなか合格点を超えることができず、合格できないことになります。

効率的に行政書士試験の合格点を超える2つの方法

行政書士試験の合格点は?効率的に合格ラインを超える3つの方法

 行政書士試験は、「絶対評価」が採用されており、法令科目で50%以上、かつ、基礎知識科目で40%以上、かつ、総合得点で60%以上(=180点以上)が得点できれば合格です。

 つまり、合計点で60%以上が合格ラインですが、ただし、足切りが設けられており、法令科目で50%と基礎知識科目で40%は得点する必要があるということになります。

 この行政書士試験の合格点を効率的に超えるための方法は主に2つあります。

行政書士試験の合格点を効率的に超える方法
  • 配点も足切り点も低い基礎知識科目の対策は最小限にとどめる
  • 法令科目のうち特に配点の高い行政法と民法を重点的に勉強する

 では、上記の2つの方法について詳しく解説していきます。

①配点も足切り点も低い基礎知識科目の対策は最小限にとどめる

 行政書士試験は法令科目と基礎知識科目に分かれています。

科目 配点 基準点
法令科目 244点 足切り点 122点(50%)
基礎知識科目 56点 足切り点 24点(40%)
合計 300点 合格点  180点(60%)

 法令科目は、全体300点の配点のうち244点を占めており、最低でも122点の得点が必要です。

 一方、基礎知識科目は、全体300点のうち56点の配点しかなく、そのうち24点以上を取れば足切り点がクリアできます。

 このように、基礎知識科目は配点が少なく、足切り点も低めに設定されていますので、多くの勉強時間を注ぐのは効率が悪いですよね。

 基礎知識は出題範囲が無駄に広く、掴みどころのない科目です。高得点を狙おうとすると多くの学習時間を費やす必要があるため、足切りに引っ掛からないように最低限の学習で済ませるのが効率的です。

 このため、法令科目を中心に対策するようにしましょう。

②法令科目のうち特に配点の高い行政法と民法を重点的に勉強する

 法令科目244点のうち、「行政法」は112点、「民法」は76点の配点があり、この2科目の合計188点で法令科目の77%、試験全体の63%を占めています。

法令科目 五肢択一式 多肢選択式 記述式 合計
憲法 20点 8点 28点
行政法 76点 16点 20点 112点
民法 36点 40点 76点
商法(会社法) 20点 20点
基礎法学 8点 8点
合計 160点 24点 60点 244点

 つまり、この行政法と民法だけで、合格点の180点を超えるということです。(ただし、基礎知識で足切りを超える必要はあります。)

 行政法と民法は、基礎知識のような掴みどころのない科目とは違い、試験範囲をしっかり勉強すれば確実に点数が取れる科目です。

 勉強すれば勉強しただけ得点できますので、この2科目にしっかりと勉強時間を割いて、確実に高得点できるように仕上げるのが、行政書士試験合格のカギといえますね。

難易度が高い行政書士試験は独学でも合格できる?

行政書士は独学でも合格できる?

 では、難関試験である行政書士試験は、独学でも合格できるのでしょうか。それとも、通信講座や予備校を利用しないといけないのでしょうか。

 結論、独学でも合格可能です。その詳細について以下で解説します。

独学でも合格可能!

 私を含め、行政書士試験に独学で合格している方は数多くいらっしゃいます

 行政書士試験は、独学であっても、テキスト1冊をしっかりと読み、問題集(過去問)を複数回繰り返すだけで、独学でも十分に合格可能な資格です。

 独学の勉強法のポイントは、以下のとおりです。

行政書士に独学で合格する方法
  • テキスト・問題集を購入する(最低限1冊ずつあればOK)
  • テキストを通読し、全体像を把握する
  • 章ごとにテキストを読み、そこに対応する問題集を解く
  • 問題集のみを解いていく(最低でも3回は解く)
  • 模試を受験する(又は予想問題集を解く)

 行政書士試験に独学で合格するための勉強法については、以下の記事で紹介していますので、そちらを参照してください。

 また、独学におすすめのテキストについては、以下の記事で紹介していますので、そちらを参考にしてください。

独学が不安な方は通信講座を受講すれば安心

 ただし、自分でテキストを読んで勉強するのが苦手な方もいらっしゃるかと思います。

 テキストを読んでもよく理解できない、眠くなってくる、といった方は、プロ講師の講義が受講できる通信講座(通信教育)を利用すれば、安心ですね。

 行政書士は人気資格ですので、各社から様々な講座が提供されています。以下の記事を参考にしてみてください。

行政書士の試験制度(試験日・受験資格・出題形式)

行政書士の試験制度(試験日・受験資格・出題形式)

 次は、 行政書士試験の試験日や受験資格、出題形式など、試験制度についてご紹介します。

試験日は年に1回、11月の第2日曜日

 行政書士試験は、年に1回だけ、11月の第2日曜日に実施されます。 

 この行政書士試験は、総務大臣の指定試験機関として都道府県知事から委任を受けた「一般財団法人 行政書士試験研究センター」が実施しています。

試験日【2024年度予想】

行政書士試験が、例年どおり11月の第2日曜日に実施されると仮定すれば、2024年度(令和6年度)の行政書士試験日は、下記のとおり予想されます。

  • 【試験日(予想)】令和6年11月10日(日) 13:00~16:00

 2023年度の試験日程は、以下のとおりです。(※2024年度の試験日程は、7月に公示されます。)

行政書士試験の試験日程【2023年度】
申込期間 <郵送>
令和5年7月24日(月)~8月25日(金) ※消印有効
<インターネット>
令和5年7月24日(月)午前9時~8月22日(火)午後5時
一般財団法人 行政書士試験研究センター
試験日時 令和5年11月12日(日)
午後1時~午後4時(3時間)
合格発表 令和6年1月31日(水)午前9時
受験料 10,400円
※令和3年度までは7,000円でしたが、令和4年度以降10,400円に改定されています。

受験資格はなく誰でも受験できる

 行政書士試験には、年齢、学歴、国籍などの制約はありませんので、どなたでも受験できます。

出題形式はマークシート57問+記述式3問

 行政書士試験は、法令知識と基礎知識について問われる筆記試験で、マークシート(五肢択一式・多肢選択式)と記述式(40字程度)が出題されます。

 出題数は、マークシートが57問で、記述式が3問の合計60問です。

科目区分 試験科目 五肢択一式 多肢選択式 記述式
法令科目 憲法、行政法、民法、商法(会社法)、基礎法学 40問 3問 3問
基礎知識 一般知識、行政書士法等の諸法令、情報通信・個人情報保護、文章理解 14問 -- --

行政書士試験の難易度に関するよくある質問

行政書士試験の難易度に関するよくある質問

 行政書士試験の難易度に関するよくある質問について詳しく回答してご紹介します。行政書士の受験を検討する際、ぜひ参考にしてみてください。

弁護士・税理士・司法書士・行政書士の中で難易度が高いのはどれ?

 弁護士・税理士・司法書士・行政書士の合格までの勉強時間や合格率で比較してみると、以下のようになります。

資格 合格率 勉強時間の目安
弁護士(予備試験) 4% 6,000時間
司法書士 4% 3,000時間
税理士 【科目合格】
15%
【最終合格】
2%
3,000時間
行政書士 10% 500~800時間

 上記の表から、弁護士・司法書士・税理士と比べると、行政書士は比較的易しい難易度というのがわかりますね。

 合格率からも読み取れますが、勉強時間で見た方が、よりはっきりとわかります。

 行政書士は、弁護士の10分の1程度、司法書士・税理士の5分の1程度の難しさということになります。

行政書士試験で民法の難易度はどのくらい?

 行政書士試験において、民法はもっとも難しい科目といわれています。

 民法は、行政書士をはじめ、司法書士や司法試験など法律系資格においても、中心的な試験科目ですので、奥が深いんです。

 行政法は暗記が中心ですが、民法は単純な暗記だけで対応できるものではありません

 暗記事項を暗記するのは当然のこととして、条文の趣旨目的からしっかり理解し、それを事例に当てはめて、判断できるようになる必要があります。

 民法を苦手とする受験生も多いため、受験生の中で、できる人とできない人に差が付く科目です。

 配点も、行政法に次いで2番目に大きい科目ですので、しっかり得点できれば、他の受験生に差をつけて、合格に近づくことができます。

行政書士の難易度まとめ

行政書士の難易度まとめ

 以上、行政書士試験の難易度について見てきました。

 最後に、ここまでの内容をまとめると、以下のようになります。

行政書士の難易度まとめ
  • 行政書士は合格率10%、偏差値62、勉強時間500~800時間の難関資格
  • ただし、士業の中では、中くらいの標準的な難易度に位置付けられる
  • 6割正解すれば合格できる (ただし、基礎知識の足切り4割に注意)
  • 試験範囲が広く、足切り点が設けられていることや、出題形式が多様なことが、難易度が高い理由
  • 合格のポイント①法令科目を中心に対策 ②行政法・民法を重点的に ③過去問とテキストの往復
  • 独学でも合格可能!

 このように行政書士試験は、合格率10%・偏差値62という難関資格であり、10人中9人は落ちる試験です。

 しかし、士業の国家資格としては、標準的な難易度です。

 そして、絶対評価が採用されており、6割正解すれば合格できる試験です。

 ですので、独学で挑戦するにしても、講座を受講するにしても、500~800時間程度の勉強をしっかりとこなせば、誰でも合格することができます。

 ぜひ行政書士試験の合格を目指して頑張ってください!


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