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行政書士の独学勉強法!初心者におすすめの勉強のコツも解説

更新日:2026年10月12日

行政書士の独学に必要な勉強時間は?おすすめ勉強法を解説

 行政書士試験は合格率10%前後の難関資格ですが、独学でも合格を目指すことができます。

 ただし、独学で合格するためには、やみくもに勉強するのではなく、「何を、どの順番で、どのように勉強するか」が重要です。

 そこで、実際に行政書士試験に独学で合格した私の経験に基づき、行政書士の独学勉強法を5つのステップに分けて紹介し、独学で合格するためのコツも解説します。

※ 行政書士の合格に必要な勉強時間はこちら

【執筆者】
㈱モアライセンス代表 大西雅明

市役所に22年勤めた元公務員。行政書士、社労士、宅建士、司法書士などの国家資格に合格した経験に基づき、15年以上にわたり情報発信している。
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行政書士は独学でも合格できる?

 まずはじめに、そもそも行政書士試験は、独学でも合格できるのでしょうか。

独学でも十分に合格可能

 行政書士試験は決して簡単な試験ではありませんが、独学でも十分に合格可能です。

 行政書士試験は合格率10%の難関試験のため、予備校・通信講座を利用する受験生が多いのは事実です。

 しかし、だからといって独学で合格できないわけではありません。

 実際に、私自身も独学で合格できましたし、SNSやブログを見ても、独学で合格している人はいくらでも存在します。

独学で難しいのは「勉強法」を自分で決めないといけないこと

 行政書士の独学で難しいのは、勉強そのものよりも、「何を使って、どのように勉強を進めればいいのか」を自分で決めないといけないことです。

 例えば、独学では次のような点で悩むことが多いですよね。

独学で悩むポイント
  • どのテキスト・問題集を選べばいいのか分からない
  • テキストをどのように読み進めればいいのか分からない
  • 問題集をどのように使えばいいのか分からない
  • 自分の勉強法が合っているのか不安になる
  • 試験日までのスケジュール管理を自分でしないといけない
  • 分からないことがあっても質問できない

 しかし、最初に勉強の進め方を決めておけば、こうした問題の多くは解決できます。

 そこで、ここからは、私自身が行政書士試験に独学で合格した経験をもとに、具体的な勉強法を、5つのステップに分けて紹介します。

行政書士の独学勉強法【おすすめの5つのステップ】

行政書士の独学おすすめ勉強法

 それでは、独学で行政書士に合格するためのおすすめ勉強法を紹介したいと思います。

 この勉強法は、私が行政書士試験に合格した後、司法書士や社労士、FP1級などの難関資格に挑戦するなかで、いかに効率的に勉強するか追求し、ブラッシュアップした勉強法です。

 おすすめ勉強法の全体の流れは下記のようになりますので、以下で順に解説していきます。

行政書士の独学勉強法
  1. テキスト・問題集を選ぶ(最低限、1冊ずつあればOK)
  2. テキストを通読して全体像を把握する
  3. 問題集を解きながらテキストを覚える【問題演習&テキスト想起勉強法】
  4. 直前期に予想問題集(模試)を解く
  5. 最後に総復習して仕上げる

1. テキスト・問題集を選ぶ(最低限、1冊ずつあればOK)

勉強法①:テキスト・問題集を選ぶ

 独学で行政書士試験を目指すなら、まずはテキスト・問題集を用意します。

 テキストには、それぞれ特徴がありますので、ご自身が分かりやすいと感じるテキストを選ぶようにしてください。

 そして、問題集は、テキストに対応したものを使うのが原則です。対応した問題集には、テキストの参照箇所が明記されているため、問題を解きながらテキストの確認がスムーズにできるためです。

 教材は、最初から何冊も揃える必要はありません。メインのテキストと問題集を1冊ずつ決めて、繰り返し使うことが大切です。

 下記の関連記事では、行政書士の独学におすすめのテキストや問題集を詳しく比較していますので、参考にしてください。

2. テキストを通読して全体像を把握する

勉強法②:テキストを通読し、全体像を把握する

 独学用のテキスト・問題集が決まったら、いよいよ勉強開始です!

 まずは、テキストを一通りザッと読みます。

 細かいところは気にせず、大雑把にイメージを把握するぐらいで構いません。細かいところを気にすると前に進めなくなり、挫折するおそれがありますので。。

 何度も繰り返すうちにわかるようになります。テキストでわからなくても、問題集を解けばわかることもあります。一度解いてわからなくても、二度目に解いたらわかることもよくあります。

 このため、最初にテキストを読む際は、気にせず前に進むことです。とにかく進む!

3. 問題集を解きながらテキストを覚える【問題演習&テキスト想起勉強法】

勉強法③:過去問を解きながらテキストを覚える(最低3周)

 テキストを一通り読んで全体像を把握したら、次は問題集を解きながらテキストを覚えていきます。

 これが、勉強全体の8~9割を占める重要なパートになります。

 問題集を解くといっても、いきなり問題を解くわけではありません。下記のステップで解いていきます。

問題集を解きながらテキストを覚える
  1. 問題の肢・解説に目を通して、テキストの該当箇所を探して読む
  2. テキストの内容を頭にインプットしてから問題を解く
  3. 2周目以降はテキストが想起できればそのまま解く、できなければ再インプット
  4. 想起できる問題が増えてくれば、できない問題にはチェックを入れて復習する

 これが、「問題演習&テキスト想起勉強法」です。

(1) 問題の肢・解説に目を通して、テキストの該当箇所を探して読む

 まずは、問題の肢・解説に目を通して、そこを解説しているテキストの記載を探します。

 該当箇所を見つけるまでは斜め読みで構いません。

 テキストの該当箇所を見つけたら、その問題が解ける範囲、理解できる範囲でテキストを読みます。

 理解できる範囲というのは、場合によっては、その章の最初まで遡って読まないといけない場合もあります。

(2) テキストの内容を頭にインプットしてから問題を解く

 そして、テキストの内容を頭にインプットしてから問題を解きます。

 「インプットしてから」というのは、目を閉じて、その項目の重要なポイントを復唱できる状態です。

 テキストを見ずに、テキストのここらへんに、こう書いてあったな~というのを頭の中で思い浮かべながら、自分の言葉で説明できる状態にしてから、問題を解きます。

 覚える際は、キーワードとキーワードを繋いで、できるだけ短い文にして覚えます。


 上記(1)~(2)を、1肢ずつ繰り返していきます。(五肢択一式の問題集を使う場合でも、一肢ずつ解きます)

(3) 2周目以降はテキストが想起できればそのまま解く、できなければ再インプット

 2周目以降は、問題の肢を読んで、テキストの内容が頭に浮かべば(想起できれば)、そのまま問題を解きます。

 「想起できれば」というのは、テキストの該当箇所が頭に浮かび、その内容を頭の中で再生できる状態(言葉で説明できる状態)を指します。

 逆に、想起できない場合は、必ずテキストの該当箇所を読んで、頭にインプットしてから問題を解くようにします。

(4) 想起できる問題が増えてくれば、できない問題にはチェックを入れて復習する

 2周目、3周目と繰り返し、テキストを想起できる問題が増えてくれば、想起できない問題には、あとで復習できるようチェックを入れておきます。(チェック欄がない問題集なら☆印を入れたり、付箋を貼るなど)

 そして、チェックを入れた問題を解き直し、記憶がまだ曖昧な問題には、もう一つチェックを入れておきます。

 その後さらに、ダブルチェックが入った問題を解き直します。

 これで、最低3回、苦手な問題は4~5回は解いたことになりますので、合格レベル付近に達しているはずです。

 このようにして、全ての問題について、テキストを想起したうえで解ける状態を目指して仕上げていきます。

 この先は、試験当日まで可能な限り繰り返してください。

※  その他、問題を解く際のコツ・注意点については、このあと独学で合格する勉強のコツのところで詳しく解説します。

※ なお、全科目を通して解くのではなく、科目ごとに復習するのもおすすめです。例えば、1周目は一気に解いて、2周目以降は科目ごとに復習するなど、適宜工夫してください。

4. 直前期に予想問題集(模試)を解く

勉強法④:模試を受験する(又は予想問題集を解く)

 直前期には、予想問題集(模試)を解くのがおすすめです。

模試の効果

 模試を解くことで、勉強の仕上がり具合を確認し、苦手分野・弱点を把握することができます。

 本試験の時間配分やマークシートの解答形式などに慣れておく必要もありますし、予備校が出題を予想した問題を押さえることができるメリットもあります。

 また、一問一答式の過去問をメインに使った場合は、五肢択一式に慣れるためにも、模試は必須ですね。

模試を解く時期

 模試を解く時期は、人それぞれ勉強の進み具合によって異なると思いますが、できれば過去問を3周以上解いた後に解くようにしてください。

 それより早い時期に解くと、そもそも知識が身についていないため、弱点の把握など模試の効果が得られませんので。

予備校の模試も検討

 なお、LECや伊藤塾などの予備校が実施する模試では、本試験の緊張感をシミュレーションしたり、受験生全体での成績の確認ができますので、時間的・金銭的に可能な方は、下記の関連記事で予備校の模試も検討してみてください。

 私自身は、模試を受験するような時間的余裕がなかったため、「予想問題集」を解くだけで済ませました。

 それぞれ、以下のページで紹介していますので、参考にしてください。

5. 最後に総復習して仕上げる

 模試のあと、行政書士試験当日までの期間は、これまでやってきた勉強の総復習です。

 模試で合格点を超えた場合は、今の知識を維持できるよう、これまでどおり勉強を継続すればOKですね。

 逆に、合格点に届かなかった場合は弱点を分析し、特定の分野が弱いことがわかれば、その弱点を集中的に補強していきます。

 全体的に知識が足りないようなら、気合いを入れ直す必要がありますね。本試験に向けて、勉強のペースを上げて、徹底的に知識を叩き込んでいきましょう。

行政書士の科目別勉強法

 行政書士試験の勉強では、すべての科目を同じように勉強する必要はありません。

 科目によって、出題数や配点、基準点が異なるため、それぞれに合った勉強法を意識することが大切です。

 ここでは、科目ごとの勉強のポイントを紹介します。

行政法・民法を重点的に学習する

 行政書士の勉強では、行政法と民法を重点的に学習するのがポイントです。

 行政書士試験は、法令科目で50%以上、かつ、基礎知識科目で40%以上、かつ、総合得点で60%以上(=180点以上)が得点できれば合格です。

 この合格点を効率的に超えるためには、コツがあります。

 行政書士試験は法令科目と基礎知識科目に分かれています。

科目 配点 基準点
法令科目 244点 足切り点 122点(50%)
基礎知識科目 56点 足切り点 24点(40%)
合計 300点 合格点  180点(60%)

 法令科目は、全体300点の配点のうち244点を占めており、最低でも122点の得点が必要です。

 一方、基礎知識科目は、全体300点のうち56点の配点しかなく、そのうち24点以上を取れば足切り点がクリアできます。

 このように、基礎知識科目は配点が少なく、足切り点も低めに設定されていますので、多くの勉強時間を注ぐのは効率が悪いですよね。

 基礎知識は出題範囲が無駄に広く、掴みどころのない科目です。高得点を狙おうとすると多くの学習時間を費やす必要があるため、足切りに引っ掛からないように最低限の学習で済ませるのが効率的です。

 そして、法令科目244点のうち、「行政法」は112点、「民法」は76点の配点があり、この2科目の合計188点で法令科目の77%、試験全体の63%を占めています。

法令科目 五肢択一式 多肢選択式 記述式 合計
憲法 20点 8点 - 28点
行政法 76点 16点 20点 112点
民法 36点 - 40点 76点
商法(会社法) 20点 - - 20点
基礎法学 8点 - - 8点
合計 160点 24点 60点 244点

 つまり、行政法と民法だけで、合格点の180点を超えるということです。(ただし、基礎知識で足切りを超える必要はあります。)

 行政法と民法は、基礎知識のような掴みどころのない科目とは違い、試験範囲をしっかり勉強すれば確実に点数が取れる科目です。

 勉強すれば勉強しただけ得点できますので、行政法と民法にしっかりと勉強時間を割いて、確実に高得点できるように仕上げるのが、行政書士試験合格のカギといえますね。

基礎知識は最低限の対策をする

 では、基礎知識は具体的にどう対策すればいいかというと、私の場合は、まず過去問を見て、出題の雰囲気を掴むところから始めました。

 そこで、文章理解の問題は解けそうだな、とか、あとは直前期に詰め込めば対応できそうだな、といったことを確認したうえで、試験の2週間前ぐらいからテキストを読み込みました。

 基礎知識の対策に無駄に時間を費やすことは避けるべきです。

 試験直前期に最後の詰め込み学習として、「行政書士法等」、「情報通信・個人情報保護」の分野を中心にテキストを読み込んで、なんとか最低限の対応ができるようにしておけばいいと思います。

 もちろん、日頃から社会に関心をもって、ニュースなどで情報取集をしておくというのが一番の対策だとは思いますが。。。

記述式は原則、択一対策で対応できる

 行政書士試験では、記述式の問題が3問(行政法1問+民法2問)出題されますが、私の場合、択一式の学習を中心に進めた結果、記述式については特別な対策は何もしませんでした。

 解答では、たったの40字(最大45文字)しか書けません。そのテーマで頭に浮かんだキーワードを繋ぎ合わせれば、それだけで解答になります。

※ 上記の文章の「そのテーマで頭に~解答になります。」の一文だけで39文字です。

 このため、択一対策でしっかりと知識が身についていれば、十分に対応が可能です。

 ただし、択一式はしっかり解けるのに、記述式はさっぱり書けない方は、記述式に特有の解き方(テクニック)を身につける必要がありますので、「記述式問題集」を別途購入して対策することはとても有効だと思います。

行政書士に独学で合格するための6つのコツ

 次は、行政書士試験に初心者でも独学で合格できるコツや注意点について、下記でお伝えしたいと思います。

独学合格の6つのコツ
  • 知識はテキスト1冊に集約する
  • 問題集を解くことでテキストを記憶する
  • 覚えにくい知識はスキマ時間に頭の中で再生する
  • テキストに線を引いて重要箇所を明確にする
  • 並行学習で記憶の鮮度を保つ
  • 勉強のモチベーションを維持できるよう工夫する

①知識はテキスト1冊に集約する

 上記の勉強法のところで、テキストの内容が「想起できないときは、テキストを読んで頭にインプットしてから問題を解く」と書きました。

 行政書士試験は、ほぼほぼ暗記試験です。知識として頭に入っているかどうか、試験問題を解く際に、その知識を思い出すことができるかどうか、が問われる試験です。

 思い出すときは、必ずテキストを思い出すようにします。問題集の解説を思い出すわけではありません。

 テキストと問題集に記憶が分散してしまうと、正確な知識にならずロスが出てしまいます。

 また、問題集で覚えると体系的な知識になりません。バラバラで継ぎはぎの知識にしかならないんです。

知識を一元化することで体系的な知識になる

 知識はテキスト1冊に集約し、知識を一元化する必要があります。

 このため、問題を解くための知識がテキストに載っていない場合は、テキストにメモを書き込むようにします。

 必ずテキストを思い出すことを徹底することで、知識がテキスト1ヶ所に集約され、体系的な知識にすることができます。

 そうすることで、同じ論点でも異なる角度から問われる問題や、応用的な問題にも対応できるようになります。

常にテキスト1冊を回す状態にできる

 さらに、問題を解く際は、常にテキストを思い出すわけですから、どの問題集を解こうが、どの模試を解こうが、常にテキスト1冊を回している状態にできます。

 覚えるためには繰り返すことが重要ですが、テキストに一元化することで、その繰り返しが徹底できるようになるわけです。

②問題集を解くことでテキストを記憶する

 問題集を解く際は、テキストのどこに書いてあるか、頭の中で再現できるまで記憶することが大切です。

問題演習はテキストを思い出す訓練

 問題集を解くことは、テキストの知識を記憶に定着させるための手段です。

 テキストを読むだけでは知識の定着は困難ですが、記憶を何度も思い出す(想起する)ことで、定着させることができます。

 問題を解くことで、目の前にテキストがない状態で、テキストを思い出す練習ができるわけです。

 つまり、問題演習とは、思い出す訓練です。問題を解くことで、テキストを記憶するんです。

 問題を解く際に、テキストの内容が頭に浮かんでこなければ、必ずテキストを読み返すことを徹底してください。

 問題集を解く際にテキストを想起する勉強法、これが私が一番大切にしている「問題演習&テキスト想起勉強法」です。

頭の中に構築したテキストを使って問題を解く

 このようにして頭の中にテキストを構築し、その知識を使って問題を解けるようになるのが目標です。

 さらに、その問題で直接問われている知識だけでなく、関連知識もすべて頭に浮かべられる状態にまで記憶していきます。

 これは、私にとって行政書士などの法律系資格の勉強における鉄則だと思っています。

③覚えにくい知識はスキマ時間に頭の中で再生する

 特に覚えにくい知識は、スキマ時間に頭の中で再生することで記憶に定着させます。

 その日(又は、その数日間)に勉強したなかで、特に暗記が必要な事項を、移動中や入浴中、寝る前などのスキマ時間に、ひととおり思い浮かべるんです。

 覚えにくいポイントを、テキストに書いてある場所を思い浮かべながら、すべて頭の中で再生します。これはこうで、これはこうで、これはこうで、と。

 これはそもそも、勉強中に、頭の中で再生できる状態にまで覚えておく必要があります。その覚えた内容を、あとで時間が経ってから改めて再生する。ということを繰り返すことで、確実な記憶にしていきます。

 持ち運び用に、暗記用の小さなメモを作ったり、スマホに入れておいてもいいですね。

④テキストに線を引いて重要箇所を明確にする

 テキストを読んで、ここが重要だと判断して覚えたとしても、そこに何の印もつけていないと、次に読んだときにまた、どこが重要なのか判断し直さないといけません。

 そこで私は、問題を解くためにテキストを読む際や、曖昧な知識を確認するためにテキストを読み返した際は、そのポイントとなる重要なキーワードに線を引き、後から見返しやすくしていきました。

 私は、行政書士試験や宅建試験の勉強の際は、マーカーで線を引いていましたが、最近は(司法書士試験やFP試験、社労士試験)、鉛筆(シャープペン)だけで線を引くようにしています。(消せる赤シャープペンも時々使います)

※ ほかにも、フリクションボールペンやフリクションマーカーなど、とにかく消せる筆記具を使うのがいいと思います。

 マーカーで線を引くと、引き間違いや引き過ぎの修正がしにくいことや、強弱の変化を付けにくいのが理由です。

 マーカーで色分けすれば、意味合いに変化を持たせることもできますが、私はシャープペンで、下線のみ、四角く囲む、丸く囲むなど変化をつけています。

 また、何度読んでも記憶に残っていないところは、そこを確認するたびにシャープペンで何重にも線を引いたり、グリグリ囲ったりしながら頭に叩き込むことができるので、私は鉛筆(シャープペン)で線を引く方が好きです。

 線を引く箇所(文字列)は、できるだけ最小限にするように注意してください。ひとつの文章にまるまる線を引いたりしてはいけません。重要なキーワードだけに線を引いて、そこだけ覚えるようにします。

 なお、テキストを読んだ際に、理解が難しかった内容や別途調べた内容は、次に読んだ際に同じことを繰り返さないように、自分なりに理解した過程や記憶した過程を一言でわかりやすくメモ書きしておくといいですね。

 こうしておけば、2周目以降は、テキストを見るだけで全て理解できるようになります。

⑤並行学習で記憶の鮮度を保つ

 行政書士試験は試験範囲が広いため、最初から順番に過去問を解いていると、最後まで解き終わる頃には最初の内容を忘れてしまいます。

 このため、1日の勉強時間を2つに分けて、2つの科目を平行して解いていくのもおすすめです。

 この場合、できるだけ離れた範囲を解くようにします。

 例えば、1日の勉強時間が2時間あるとして、学習範囲が1章から10章まであるとすると、最初の1時間は1章から解き、もう1時間は5章から解く、という具合です。

 こうすることで、記憶の鮮度を保つことができます。

 名付けて、「パラレル・ディスタンス勉強法」です。2つの科目の平行学習(パラレル)、かつ、学習範囲の距離を離す(ディスタンス)という、私が名付けた勉強法です(笑)。※最近になって、これが「皿回し勉強法」と呼ばれていることを知りました。

 この勉強法は、行政書士試験に限らず、宅建や司法書士、社労士の際も同様、いつも実践している勉強法です。

⑥勉強のモチベーションを維持できるよう工夫する

 独学で行政書士に挑戦する場合、実は、勉強を続けるモチベーションを維持することが一番大変です。

 勉強のモチベーションが下がったときに、どうやってモチベーションを上げればいいか、私自身の経験をもとに、挙げてみたいと思います。

  • 勉強を習慣化する
     勉強を習慣化できれば、それがベストです。歯磨きをする、風呂に入る、など毎日当たり前にやることと同列になれば、モチベーションがあろうがなかろうが勉強が続けられますので。
     毎日、〇時になったら必ず勉強を始める。夕食が終わったら必ず勉強を始める。など、毎日の生活リズムの中に織り込んでいくのがポイントです。
  • 1日5分だけでいいから勉強してみる
     やる気が出ない日でも、1日5分でいいからやってみるのが大切です。「5分だけやろう」「1問だけ解こう」など、勉強のハードルを下げて勉強をやり始めれば、案外そのまま続けられるものです。
  • 友人や家族など周りの人に、行政書士試験を受験することを公表する
     周りの人に言ってしまうと、不合格になると恥ずかしいという気持ちから、頑張ろうという気持ちになりますよね。
  • SNSで勉強アカウントを作る
     X(Twitter)で勉強アカウントをつくるのもいいですね。
     毎日(毎週)、勉強の進捗をポスト(ツイート)することで、フォロワーに監視されているような気持ちになりますし、お互いに「いいね」を押し合って励まし合いながら勉強を続けることができます。
     私のアカウント(モアライセンス)では、勉強している人のポストには、いつも「いいね」を押して応援しています。
  • 勉強する場所を変える
     いつも同じ場所で勉強していると、だらけてしまいますが、そんな場合は勉強する場所を変えるのもいいかもしれません。
     喫茶店や図書館などで勉強してもいいですし、外に出るのが難しければ、家の中で、違う部屋に移動するだけでも気分転換になるのではないでしょうか。
     私はよく、コワーキングスペースを利用しています。家に比べると、集中力が断然上がります。
  • 何のために行政書士試験の合格を目指しているのか思い返す
     そもそも何のために行政書士の合格を目指しているのか思い返してみれば、またやる気もアップしてきます。
  • 合格したら〇〇をする。といった計画を立てる
     合格したらご褒美で旅行に行くとか、ご馳走を食べに行くとか、色んな計画を立てるというのもいいですね。
  • 1日に〇時間必ずやると決める。または、〇ページ必ず読むと決める
     具体的に数値目標がある方が、やる気が出ますよね。達成感も出ます。
  • 根を詰めないで余裕をもって。休憩を取りながら
     あまり根を詰めすぎると、精神的にも体力的にも持ちませんので、ほどほどに。
  • 勉強の記録をつける
     今日は何ページ進んだ、何時間勉強した。という記録を毎日つけましょう。これをすると、達成感が出ます。逆に、今日はあまり進まなかった、、明日はがんばろう!という気持ちにもなります。
  • 勉強が遅れてきたら、随時スケジュールを見直す
     スケジュールどおりに進まないから、もうダメだ、、間に合わない。。とすぐに諦めてはいけません。ここからが勝負どころです。ここで踏ん張れる人が合格するんです。スケジュールどおり勉強できる人なんていません。妥協できるところは妥協して、最低限・最小限の勉強内容に絞り込んで、スケジュールを見直しましょう。

 行政書士試験に合格できるかどうかは、モチベーションを維持できるかどうか、にかかっているといっても過言ではないと思います。

 つまり、最初に立てたスケジュールどおりに勉強できれば、きっと誰でも合格できると思うんです。

 しかし、スケジュールどおりに勉強できる人など、ほとんどいません。私もそうです。

 私の場合は、スケジュールを崩しながらも、なんとかスケジュールの修正を繰り返し、ぎりぎりのラインで最後の仕上げまで持っていってゴールを迎えるというパターンが多いです。

 とにかく、最低限、テキスト1周+問題集3周は回せるように、試験当日まで勉強を続けないといけません。

行政書士の勉強時間はどれくらい?

行政書士の合格に必要な勉強時間は?

 行政書士試験に合格するために必要な勉強時間は、初心者の場合、一般的に500~800時間が目安とされています。

 学習期間は6ヶ月~1年程度が標準ですが、法律の学習経験や1日に確保できる勉強時間によっても異なります。

 私自身は、宅建試験で民法を学習していたことなどから、約240時間の独学で合格できました。

 必要な勉強時間や1日の勉強時間ごとの学習期間、具体的な勉強スケジュールについては、以下の記事で詳しく解説していますので、そちらをご参照ください。

行政書士の勉強法まとめ

 以上、行政書士に独学で合格するための勉強法について紹介してきました。

 最後に、ここまでの内容を整理しておきたいと思います。

行政書士の独学勉強法
  • テキストと問題集が一冊ずつあれば独学でも合格できる
  • おすすめの勉強法は、①テキストを通読する → ②問題集を解きながらテキストを覚える(最低3周) → ③予想問題集(模試)を解く → ④総復習する
  • 知識はテキストに集約する
  • 問題集を解くことでテキストを記憶する
  • 勉強時間の目安は500時間 (~800時間)
  • 勉強期間は半年~1年程度が標準的

 独学は、確かに通信講座や通学講座を受講する場合に比べ、デメリットも多くありますが、多くの方が独学でも合格している事実があります。

 私自身も、宅建の受験経験があったとはいえ、4ヶ月間の独学で行政書士に合格することができました。

 その後、司法書士や社労士などの資格試験にも挑戦する中で、今回紹介した「問題演習&テキスト想起」の勉強方法をさらにブラッシュアップしてきました。

 行政書士の独学を考えている方は、ぜひ自分に合う形にアレンジしながら参考にしてみてください。

独学にかかった費用

 私が行政書士試験対策に要した費用は、テキスト・問題集・六法の購入費用として、1万8千円でした。

 独学ならではのお安さに収まっています。

 このほかに、行政書士試験の受験手数料として、10,400円(私が受験した当時は7,000円)がかかります。

 私が実際に購入したテキスト等の教材は以下のとおりです。

【テキスト 4冊】

  • LEC「出る順行政書士 合格基本書」
    → 別のテキストに乗り換えたため、ほとんど使用しませんでした。
  • 週刊住宅新聞社「うかるぞ行政書士 基本テキスト」(現在は絶版)
    → メインのテキストとして使用しました。
  • 週刊住宅新聞社「うかるぞ行政書士 行政法入門講座」(現在は絶版)
    → 行政法の理解を深めるために使用しました。
  • LEC「出る順行政書士 重要事項総まとめ」
    → 一般知識の補強に使用しました。

【問題集 3冊】

  • LEC「出る順行政書士 ウォーク問過去問題集」2冊
    → メインの問題集として使用しました。
  • LEC「出る順行政書士 直前予想模試」
    → 試験直前期に、解答の時間配分等を確認するために使用しました。
【六法 2冊】
  • LEC「行政書士 合格六法」
    → メインの六法として使用しました。
  • ダイエックス「行政書士マスター六法&判例」(現在は絶版)
    → 判例を引くために使用しました。

独学による受験結果

 最後に、私が独学で行政書士試験を受験した結果を掲載しておきます。

合格通知

行政書士試験の合格通知(204点)

平成19年度合格 : 300点満点中、204点(択一式:180点、記述式24点)
※ 合格ライン:180点以上

合格証書

合格証書(行政書士試験 平成19年度第4509号 大西雅明)

行政書士試験の合格証書です。総務大臣と県知事の名で発行されています。

独学が不安な方は通信講座もおすすめ

 なお、独学が不安な方や短期合格を目指したい方には通信講座もおすすめです。

 下記の記事では、行政書士のおすすめ通信講座を徹底的に比較してランキング形式で紹介しています。費用の安さや合格率の高さなど項目別のおすすめ講座も紹介していますので、参考にしてください。


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