行政書士の独学におすすめのテキスト・参考書2024【比較ランキング!】
更新日:2024年10月5日
行政書士試験に『独学』で挑戦する場合に一番悩むのが、テキスト・参考書などの教材選びだと思います。
そこで、私が実際に使用したテキストを含め、行政書士の独学におすすめのテキストを徹底的に比較して、ランキング形式で紹介します!
さらに、法律を初めて学ぶ方におすすめの入門テキストや、知識を総整理するための要点整理テキストなどの参考書についても後半で紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
※ 問題集はこちら⇒行政書士の独学におすすめの問題集・過去問
※ 六法はこちら⇒行政書士のおすすめ六法
【執筆者】 |
執筆者紹介 |
行政書士のテキスト・参考書の選び方
行政書士試験に独学で合格しようとする場合、テキスト・参考書選びはとても重要です。
行政書士のテキスト・参考書は、大きく分けて、インプット学習のテキストと、アウトプット学習の問題集、そして、条文を参照する六法に分かれます。
- テキストは『基本テキスト』を選ぶ
- 問題集は『分野別過去問』を選ぶ
- 六法は『付属六法』で済ますか『行政書士試験用六法』を選ぶ
- 原則として『基本テキスト』・『分野別過去問』の2冊だけでOK
テキストは『基本テキスト』を選ぶ
テキストには、いわゆる基本テキストのほか、入門テキストや要点整理テキストも存在します。
種類 | 内容 |
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基本テキスト (基本書) |
行政書士の勉強をするうえで、最も基本となるテキスト(知識のベースとなるテキスト)。 学習の初期から試験直前まで常に使用します。 |
入門テキスト (入門書) |
本格的な学習を始める前に、大まかなイメージを掴むための入門書 |
要点整理テキスト (暗記本・まとめ本) |
重要事項や要点のみを集約したテキスト |
このように、様々な種類のテキストが存在しますが、原則として「基本テキスト」だけあれば大丈夫です。
当ページで主に紹介するのが、この基本テキストです。おすすめテキストをランキング形式で紹介しますので、参考にしてください。
基本テキストは、そもそも初心者向けのため、原則として「入門テキスト」を購入する必要はありません。
ただし、法律に触れるのが初めてで、基本テキストを読んだ際に、難しいなぁ、、と挫折しそうになった場合は、入門テキストの購入を検討してみてください。当ページ後半の「初心者向け入門テキストおすすめ3選」で紹介します。
要点整理テキスト(暗記本・まとめ本)も、必ずしも購入の必要はありません。
直前期に入ってから基礎知識を総整理するのが主な使い方ですが、ほかにも活用法がありますので、詳しい使い方やおすすめについては、当ページ後半の「要点整理テキストおすすめ3選」で紹介します。
問題集は『分野別過去問』を選ぶ
問題集については、分野別過去問・一問一答(肢別)・年度別過去問・予想問題集などの種類があります。
種類 | 内容 |
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分野別過去問題集 | 過去問を科目別・分野別に整理して収録した五肢択一式(多肢選択式・記述式を含む)の問題集 |
一問一答(肢別)問題集 | 五肢択一式の5つの肢をバラバラにして、科目・分野別に収録した一問一答式の問題集(肢別問題集) |
年度別過去問題集 | 例えば過去10年間の過去問を、そのままの並びで年度ごとに収録した五肢択一式(多肢選択式・記述式を含む)の問題集 |
予想問題集 | 過去の出題を分析し、その年の本試験に出題される問題を予想して収録した本試験形式の問題集 |
このように、様々な種類の問題集・過去問が存在しますが、原則として「分野別過去問」があればOKです。
ただし、外出先などスキマ時間にも学習したい場合は、「一問一答」があると便利です。
「年度別過去問」は不要です。それよりも、試験直前期に入った段階で、予想問題集の購入を検討してください。
過去問・問題集やアプリのおすすめについては、下記の関連記事で詳しく紹介しますので、そちらをご参照ください。
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六法は『付属六法』で済ますか『行政書士試験用六法』を選ぶ
六法には、一般的な市販六法と、行政書士試験専用の六法(判例収録あり or なし)に分かれます。
また、最近は基本テキストに別冊六法が付属しているケースも多いですね。
種類 | 内容 |
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一般的な市販六法 | デイリー六法やポケット六法、判例六法などの一般的な六法 |
行政書士試験用の六法 | 行政書士試験用に編集されたコンパクトな六法。判例の収録があるものとないものがある。 |
テキスト付属の六法 | 行政書士の基本テキストに付属する別冊六法 |
行政書士試験の勉強をするうえでは、基本的にテキスト付属の別冊六法があれば足りますが、収録法令が少ないことや、判例が収録されていないといった欠点もあります。
おすすめの六法については下記の関連記事で紹介していますので、そちらをご参照ください。
【関連記事】
原則として『基本テキスト』・『分野別過去問』の2冊だけでOK
つまり、行政書士試験の合格に最低限必要なのは、「基本テキスト」と「分野別過去問」の2冊だけになります。それ以外は原則として不要です。
手を広げて教材を増やすと消化しきれなくなるため、原則、これだけに絞って勉強することをおすすめします。
なお、問題集は、テキストと同じシリーズで揃えるのが原則です。 各シリーズの問題集は、以下で紹介する各テキストごとにリンクを張っていますので、そちらをご参照ください。
行政書士の独学におすすめのテキスト【2024年版】
2025年度版テキストは、下記のとおり、11月~12月にかけて発売される予定です。
- 11/11発売予定:(LEC)合格のトリセツ【おすすめNo.2】
- 11/14発売予定:(TAC)スッキリわかる【おすすめNo.6】
- (昨年は12/16発売):(TAC)みんほし【おすすめNo.5】
- (昨年は12/22発売):(伊藤塾)うかる!行政書士【おすすめNo.1】
- (昨年は12/25発売):(LEC)出る順行政書士【おすすめNo.4】
- (昨年は12/27発売):(Wセミナー)合格革命【おすすめNo.3】
私が行政書士試験に合格した当時に使用した「うかるぞ行政書士 基本テキスト」(週刊住宅新聞社)は、既に絶版になっています。
このため、改めて各社のテキストを実際に購入して比較検証しましたので、現時点での行政書士のおすすめテキストを、ランキング形式で紹介していきます。
No.1:
うかる!行政書士 総合テキスト(伊藤塾)
私が各社の行政書士のテキストを読み比べた結果、最もおすすめしたいテキストは、法律資格の専門校 伊藤塾の「うかる!行政書士 総合テキスト」です。
まず、このテキストの見た目の特徴としては、印刷がフルカラーになっていることと(2019年版から)、別冊で六法がついている点です。
さらに、重要な語句を付属の赤シートで隠して覚えられるようになっています(2019年版から採用)。
別冊六法には、憲法・民法・行政法など、行政書士試験に必要な法令が収録されていますので、別途、六法を購入する必要はありませんね。
条文のみの掲載で、判例の収録はありませんので、コンパクトで使いやすいと思います。
次に、構成上の特徴としては、章ごとに一問一答式の確認問題(ファイナルチェック)が設けられているため、理解度を確認しながら学習が進められます。
出典:Amazon
そして、最も重要な本文に関しては、まず、憲法を学習するうえで一番大切な「判例」は、事件名・争点・結論・判旨に分けて端的に記載されていて見やすいですね。
次に、内容をしっかり理解する必要のある民法や行政法は、詳しく丁寧な解説が記載されています。
法の意義・要件も整理されていて、事例を交えた解説もあるため、メリハリがあってとても理解しやすいです。
また、理解しにくく難解なテーマでは、「Festina lente(ゆっくり急げ)」という囲み記事でウサギさんが語りかけてくるのですが、難解なテーマの考え方や理解の助けとなるポイントが書いてあり、他社のテキストにはない秀逸なコメントになっています。
そして、他社のテキストと読み比べると違いがよくわかりますが、欄外の記事が最小限に抑えてあります。欄外はあくまでも参考記事として本文から逸れて参考に読み、本論の内容は、本文を順に読んでいけばいいので、とても読みやすく感じますね。
ということで、私が各社の行政書士のテキストを読み比べた結果、伊藤塾の「うかる!行政書士 総合テキスト」が一番のおすすめです!
なお、このテキストは、フルカラーとはいえ正統派のテキストです。このため、法律に馴染める自信がない方は、おすすめNo.2で紹介する図解・イラストを中心とした「合格のトリセツ」をおすすめします。
- フルカラー
- 別冊六法が付属
- 赤シート対応
- 章ごとに確認問題あり
- 理解しにくく難解なテーマは「Festina lente(ゆっくり急げ)」で秀逸なコメント!
- 憲法の判例:事件名・争点・結論・判旨に分けて端的な記載で見やすい
- 民法・行政法:詳しく丁寧な解説で法の意義・要件も整理、事例を交えた解説などメリハリがあってとても理解しやすい
- 一番のおすすめ!
うかる!行政書士 総合テキスト(2024年度版) | |
著者 | 伊藤塾 |
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出版社 | 日経BP 日本経済新聞出版 |
発売日 | 2023/12/22 |
ページ数 | 848ページ |
サイズ | A5判 |
価格 | 3,300円 (電子書籍:3,234円) |
区分 | 書籍名 |
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基本テキスト | うかる!行政書士 総合テキスト |
分野別過去問題集 | うかる!行政書士 総合問題集 |
入門テキスト | うかる!行政書士 入門ゼミ |
要点整理テキスト | うかる!行政書士 新・必修項目115 |
予想問題集(模試) | うかる!行政書士 直前模試 |
「うかる!行政書士」シリーズのテキスト・参考書を徹底レビュー! ※5種類のラインナップがありますが、最低限、基本テキストと分野別過去問題集があれば大丈夫です! |
No.2:
行政書士 合格のトリセツ 基本テキスト(LEC)
次に紹介するのは、LECの「行政書士 合格のトリセツ 基本テキスト」です。
2020年版が初版のLEC待望のフルカラーテキストです!
LECは、法律資格を得意とする業界最大規模の予備校で、「出る順 行政書士」というロングセラーテキストを出版していますが、近年は、ライバル会社のTAC・Wセミナーや伊藤塾に押され気味でした。
最近は、TACの人気テキスト「みんなが欲しかった!行政書士の教科書」(以下「みんほし」)のような、フルカラーでイラスト・図解を豊富に盛り込み、とっつきやすく、独学でも挫折せずに勉強が続けられるテキストの人気が高まっています。
そこで、この「合格のトリセツ」が、満を持して出版されたというわけですね。
出典:Amazon
上の写真を見れば一目瞭然ですが、みんほしに匹敵するほど図解・イラストを中心とした紙面構成で、フルカラーを駆使して覚えるべきポイントなどメリハリをつけて記載されています。
解説もわかりやすく、かつ、シンプルに書かれていますので、独学でもしっかり理解しながら勉強できます。
これはもう、みんほしを凌駕していると感じますね!
さらに、このテキストの著者、LECの人気講師「野畑淳史」先生の無料解説動画40本(1本あたり10分~15分)も視聴できますので、お得感も満載です!
ただ、1点少し気になるのは、上記の伊藤塾のテキストと比べると、欄外の解説がテンコ盛りになっている点、、、図解・イラストを中心に本文を構成すると、こうなるのはやむを得ないのかもしれませんね。
では、その他の特徴について、いくつかピックアップして紹介しておきます。
本体は、5分冊(本編4冊+別冊六法1冊)にセパレート可能なため、持ち運びにも便利です。
また、重要事項を付属の赤シートで隠して覚えることもできます。
構成としては、各テーマごとに「過去問チャレンジ」が設けられていますので、理解度の確認をしながら学習が進められます。
本文については、憲法の中心となる判例は、事件名・事案・争点・判旨に分けて記載されていて、わかりやすいと思います。また、イラストで図解もしてあり、争点をイメージしやすいですね。
あと、ちょっと余談になりますが、「分冊用の背表紙シール」・「インデックスシール」も付いていますので、キレイに使えます。
ということで、合格のトリセツは、とっつきやすい図解・イラストを中心としたテキストで勉強したい人には一番のおすすめです!
- フルカラー
- 図解・イラストが中心で、「みんほし」より丁寧な解説 ⇒ みんほしを凌駕
- 5分冊にセパレート(本編4分冊+別冊六法)
- 赤シート対応
- テーマごとに過去問あり
- 憲法の判例:事件名、事案、争点、判旨に分けて記載。イラストの図解もありわかりやすい
- とっつきやすい図解・イラストが中心のテキストで勉強したい方には一番のおすすめ!
行政書士 合格のトリセツ 基本テキスト(2024年版) | |
著者 | 野畑 淳史 (著), 東京リーガルマインドLEC総合研究所 行政書士試験部 (著, 編集) |
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出版社 | 東京リーガルマインド |
発売日 | 2023/11/10 |
ページ数 | 1011ページ |
サイズ | A5判 |
価格 | 3,300円 (電子書籍:3,200円) |
区分 | 書籍名 |
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基本テキスト | 行政書士 合格のトリセツ 基本テキスト |
分野別過去問題集 | 行政書士 合格のトリセツ 基本問題集 |
判例集 | 行政書士 合格のトリセツ 多肢選択・記述に出る 重要判例解説 |
「行政書士 合格のトリセツ」シリーズのテキスト・参考書を徹底レビュー! |
No.3:
合格革命 行政書士 基本テキスト(早稲田経営出版)
次は、早稲田経営出版(TAC系列/Wセミナー)の「合格革命 行政書士 基本テキスト」です。
このテキストは、フルカラーで、ネットの口コミ等を見ても、1位2位を争う人気テキストですね。
2021年版から別冊六法が付属するようになり、2024年版からは、本体が4分冊にセパレート可能になったため、持ち運びにも便利になりましたね。
系統としては、伊藤塾の「うかる!行政書士」と同様、正統派テキストの部類に入ると思います。
特徴としては、各テーマごとに「確認テスト」が設けられていて、理解度を確認しながら学習が進められる点は、「うかる!行政書士」や「合格のトリセツ」と同様です。
そして、「うかる!行政書士」よりも、図表やイラストは豊富でわかりやすく整理されていますね。
また、重要事項等を付属の赤シートで隠して覚えられるようになっています(2019年版から)。
出典:Amazon
行政書士の試験科目のうち憲法では、判例が、事件名・事案・結論・判旨に分かれて記述されていて、見やすくてわかりやすいと思います。
民法では、事例をベースとした解説でわかりやすいですが、上記の「うかる!行政書士」に比べると、法の解説が淡白なところがありますので、行政書士試験で大切な法の理解という点に関しては、「うかる!行政書士」には及ばないように感じます。
ただし、行政法では、条文学習が大切な項目では条文を掲載し(2021年版から別冊六法の収録に伴い、本文中から条文が削除されました。)、判例が大切な項目では判例を掲載するなど工夫された構成になっていて、なかなかの好印象です。
法の解説が、「うかる!行政書士」に比べると若干薄いという点を除けば、初学者が独学でしっかりと理解しながら学習が進められる優れたテキストだと思います。
正統派テキストでは、伊藤塾の「うかる!行政書士 総合テキスト」の次におすすめしたいテキストですね。
- フルカラー
- 4分冊にセパレート可能+別冊六法が付属
- 赤シート対応
- 伊藤塾よりも図表やイラストは豊富
- テーマごとに確認テストあり
- 憲法の判例:事件名・事案・結論・判旨に分けて記述されていて見やすい
- 民法:事例をベースとした解説でわかりやすいが、法の理解の点で「うかる!行政書士」には及ばない
- 行政法:
条文学習が大切な項目では条文を掲載、判例が大切な項目では判例を掲載などの工夫が優れている - 正統派テキストとしては、「うかる!行政書士」の次におすすめ!
合格革命 行政書士 基本テキスト(2024年度) | |
著者 | 行政書士試験研究会 |
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出版社 | 早稲田経営出版 |
発売日 | 2023/12/27 |
ページ数 | 1140ページ |
サイズ | A5判 |
価格 | 3,190円 (電子書籍:2,728円) |
区分 | 書籍名 |
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基本テキスト | 合格革命 行政書士 基本テキスト |
分野別過去問題集 | 合格革命 行政書士 基本問題集 |
入門テキスト | 合格革命 行政書士 スタートダッシュ |
一問一答問題集(過去問) | 合格革命 行政書士 肢別過去問集 |
行政書士の一問一答問題集(オリジナル問) | 合格革命 行政書士 一問一答式出るとこ千問ノック |
記述式問題集 | 合格革命 行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集 |
予想問題集(模試) | 合格革命 行政書士 法改正と直前予想模試 |
「合格革命 行政書士」シリーズのテキスト・参考書を徹底レビュー! |
No.4:
出る順行政書士 合格基本書(LEC)
次は、LECの「出る順行政書士 合格基本書」です。
上記で紹介したLECの「合格のトリセツ」は、フルカラーで取っつきやすく、イラスト・図解を中心に、見やすさ・わかりやすさを追求したテキストでしたが、この「出る順行政書士」は、そういった流れに乗らず、あくまでも正統派テキストの立場を貫くロングセラーテキストです。
まず、見た目の特徴としては、2色刷り(青系)という点と、別冊で「行政書士試験コンパクト六法」が付属している(2019年版から)という点があります。
そして、このテキストの最大の特徴は、テーマごとに見開きで完結するようにページが配置されている点ですね。
見開きごとに完結するためテンポよく学習できますし、パラパラッとページをめくって探し物をする際も、すぐに目的のページが見つけられます。
出典:Amazon
試験科目のうち、まず憲法の判例については、事件名・事案・判旨が記載されていますが、事案や判旨といった見出しがないため、他社に比べると少し見にくく感じます。
一方、民法・行政法は、法の意義や立法趣旨、要件などがしっかり解説してありますので、法の理解や法的思考力をイチから身につけることができますね。
このあたりは、さすが正統派テキストです。もちろん、論点の網羅性も高く、試験合格に必要な論点は十分に網羅されています。
当ページでは、”フルカラーではない”という点から上位で紹介していませんが、過去問・問題集は、LECの出る順シリーズをおすすめしています。また、法的にしっかり理解しながら学べるテキストですので、問題集に揃えて出る順のテキストを選択するのもひとつの方法かもしれませんね。
- 2色刷り(青系)
- 項目ごとに見開きで完結
- 別冊六法が付属
- 憲法の判例:事件名・事案・判旨が掲載。見出しがないため少し見にくい
- 民法・行政法:法の意義や立法趣旨、要件などがしっかりと解説されており、法の理解・法的思考力を身につけられる
- 正統派テキストとして、論点の網羅性も高い
- おすすめの過去問・問題集に揃えて出る順のテキストを選択するのもひとつの方法
出る順行政書士 合格基本書(2024年版) | |
著者 | 東京リーガルマインドLEC総合研究所 行政書士試験部 |
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出版社 | 東京リーガルマインド |
発売日 | 2023/12/25 |
ページ数 | 1061ページ |
サイズ | A5判 |
価格 | 3,080円 (電子書籍:3,000円) |
区分 | 書籍名 |
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基本テキスト | 出る順行政書士 合格基本書 |
基本問題集 | 出る順行政書士 合格問題集 |
分野別過去問題集 | 出る順行政書士 ウォーク問過去問題集 |
一問一答問題集 | 出る順行政書士 良問厳選 肢別過去問題集 |
記述式問題集 | 出る順行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集 |
要点整理テキスト | 出る順行政書士 最重要論点250 |
予想問題集(模試) | 出る順行政書士 当たる!直前予想模試 |
「出る順行政書士」シリーズのテキスト・参考書を徹底レビュー! |
No.5:
みんなが欲しかった!行政書士の教科書(TAC)
次は、TACの「みんなが欲しかった!行政書士の教科書」です。
このテキストは、2016年版まで「行政書士 合格テキスト(行政書士一発合格シリーズ)」として出版されていましたが、2017年版で「みんなが欲しかった!」シリーズとしてリニューアルされ、フルカラーになりました。
本体は4分冊にセパレートできるため、持ち運びに便利です。さらに、2018年版から5分冊目として、「行政書士試験六法」も付属するようになりました(伊藤塾の総合テキストに追随)。
この別冊六法は、条文の重要な語句が赤字になっていて、付属の赤シートで隠せるようになっています。
そして、各テーマごとに、例題として過去問が掲載されていて、理解度の確認をしながら学習を進めることができます。
行政書士の試験科目のうち、まず憲法については、判例は、事件名・事案・判旨に分けて記載されていて、わかりやすいと思います。また、イラストで図解もしてあり、争点をイメージしやすくなっています。
このテキストの最大の特徴は、図解とイラストを中心とした構成で、非常にカラフルで、とっつきやすいという点です。
しかし、そこに書かれている内容は、結論だけを整理して並べ、そこに注釈で説明を入れるという感じで、いわゆる「要点整理テキスト」に近い構成です。
出典:Amazon
とにかく丁寧な解説がないため、行政書士試験にとって大切な「法の理解」という面で、初学者が一から勉強していくには厳しいように感じますね。
逆にいえば、ある程度の基礎知識がある方が、重要なポイント、覚えるべきポイントを図表で整理しながら記憶していくような使い方には適していると思います。
- (旧:一発合格シリーズ)
- フルカラー
- 5分冊にセパレート可能(本編4分冊+六法)
- 六法のみ赤シート対応
- 各テーマごとに過去問あり
- 憲法の判例:事件名・事案・判旨に分けて記載。イラストの図解もありわかりやすい
- 全体:図表とイラストを中心とした構成で、丁寧な解説がなく、「法の理解」が十分に得られない
みんなが欲しかった! 行政書士の教科書(2024年度) | |
著者 | TAC行政書士講座 |
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出版社 | TAC出版 |
発売日 | 2023/12/16 |
ページ数 | 1212ページ |
サイズ | A5判 |
価格 | 3,300円 (電子書籍:3,040円) |
区分 | 書籍名 |
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基本テキスト | みんなが欲しかった!行政書士の教科書 |
分野別過去問題集 | みんなが欲しかった!行政書士の問題集 |
入門テキスト | みんなが欲しかった!行政書士 合格へのはじめの一歩 |
年度別過去問題集 | みんなが欲しかった!行政書士の5年過去問題集 |
一問一答問題集 | みんなが欲しかった!行政書士の肢別問題集 |
記述式問題集 | みんなが欲しかった!行政書士の40字記述式問題集 |
要点整理テキスト | みんなが欲しかった!行政書士の最重要論点150 |
判例集 | みんなが欲しかった!行政書士の判例集 |
「みんなが欲しかった!行政書士」シリーズのテキスト・参考書を徹底レビュー! |
No.6:
スッキリわかる行政書士(TAC)
次は、TACの「スッキリわかる 行政書士」です。
このテキストは、赤系の2色刷りになっています。
※ 2017年版から別冊として「スッキリ行政書士試験六法」が追加されていましたが、この別冊六法は2020年版から廃止されました。
そして、各テーマごとに、「確認ミニテスト」が掲載されていて、理解度の確認をしながら学習が進められます。
「図表とイラストで楽しく読める」のがこのテキストの売りで、かわいらしいパンダさんやコアラさんのイラストや吹き出しで、ほのぼのとした雰囲気を醸し出しています。
しかし、図表やイラストを駆使してフルカラーの見やすいテキストに仕上げている上記の「トリセツ」や「みんほし」に比べると、読みやすさは劣っているといわざるを得ません。
出典:Amazon
行政書士の試験科目のうち、まず憲法については、判例は、事件名と判旨のみの記載で、他社のテキストに比べて不十分です。
民法についても、ひとつひとつの項目がかなり省略した解説で不十分です。行政法についても同様です。
このテキストは、はっきり言って、基本書として使い物にならないように思います。おそらくこのテキストは、とにかくテキストをサラッと読み切ることを目標に、その後の過去問演習を通じて知識を補充していくような使い方になるのではないかと思います。
このテキストのガイダンスでは、本試験の合格ラインである「6割」を取るために無駄なことをすべて省いた書籍だと書いてあります。
そのため、この内容の薄さにも納得できますが、正直、最初から6割のみを取ることを目指して学習し、本試験で本当に6割を取れるものなのか、、疑問です。。
- 2色刷り(赤系)
- 別冊六法は2020年版から廃止
- 各テーマごとに確認ミニテスト
- かわいい動物のイラストでほのぼのとした雰囲気を醸し出しているが、読みやすさは劣る
- 憲法の判例:事件名と判旨のみで、不十分
- 民法・行政法:かなり省略した解説で不十分
- 合格ラインである6割を取るために無駄なことをすべて省いたテキスト。その結果、基本書としては使い物にならない?
スッキリわかる行政書士(2024年度) | |
著者 | TAC行政書士講座 |
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出版社 | TAC出版 |
発売日 | 2023/11/15 |
ページ数 | 676ページ |
サイズ | A5判 |
価格 | 3,080円 (電子書籍:2,837円) |
行政書士の人気テキスト比較ランキングまとめ
行政書士の人気テキストを比較し、おすすめ順に紹介してきましたので、ここで一旦まとめておきたいと思います。
比較ランキング表
各テキストの特徴を一覧表で整理していますので、比較検討する際の参考にしてください。
テキスト/著者/出版社/ページ数/価格 | 特徴・管理人の評価 |
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No.1 うかる!行政書士 総合テキスト(2024年度版) 伊藤塾/日本経済新聞出版社/848ページ/3,300円 |
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No.2 行政書士 合格のトリセツ(2024年版) 野畑 淳史、東京リーガルマインド LEC総合研究所 行政書士試験部/東京リーガルマインド/1011ページ/3,300円 |
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No.3 合格革命 行政書士 基本テキスト(2024年度) 行政書士試験研究会/早稲田経営出版/1140ページ/3,190円 |
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No.4 出る順行政書士 合格基本書(2024年版) 東京リーガルマインド LEC総合研究所 行政書士試験部/東京リーガルマインド/1061ページ/3,080円 |
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No.5 みんなが欲しかった!行政書士の教科書(2024年度) TAC行政書士講座/TAC出版/1212ページ/3,300円 |
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No.6 スッキリわかる行政書士(2024年度) TAC行政書士講座/TAC出版/646ページ/3,080円 |
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伊藤塾のテキストが一番のおすすめ!
各社のテキストを比べてみると、やはり伊藤塾の「うかる!行政書士 総合テキスト」は、他のテキストとは一線を画していて、非常にわかりやすいテキストだと改めて感じます。
行政書士試験における法律の学習は、暗記するだけでなく、理解することが重要です。
法を事例に当てはめる際に、十分な理解がなければ、適切な判断ができません。
このため、法の趣旨などの丁寧な解説が省かれているテキストでは、合否の分かれ道になるような大切な問題を落とすことになります。
見やすさ、とっつきやすさも確かに大切ですが、それだけでは合格できません。
伊藤塾の「うかる!行政書士 総合テキスト」は正統派のテキストですが、フルカラーで十分な見やすさを確保していることに加えて、法の意義・考え方などの丁寧な解説も兼ね備えています。
したがって、行政書士の独学に適したテキストとして、私は、伊藤塾の「うかる!行政書士 総合テキスト」を、一番におすすめします!
図解・イラスト中心ならLECのトリセツがおすすめ!
ただし、法律を学ぶのが初めてで、法律に馴染める自信がないという方は、伊藤塾のテキストでは挫折する恐れがあります。
このような方には、とっつきやすいLECの「行政書士 合格のトリセツ」もおすすめです。
フルカラーを駆使した図解・イラストを中心としながらも、わかりやすく、かつ、シンプルに解説が記述されていますので、しっかり理解しながら勉強することができます。
初心者向け参考書(入門書)おすすめ3選
行政書士のテキストとして、本格的な勉強に入る前に読むことが想定された、初心者向けの入門書も出版されています。
原則、上記でご紹介した「基本テキスト」は、初心者がイチから学習を始められるように作成されていますので、敢えて入門書を読む必要はありません。
しかし、もう何年も勉強なんてしたことがない方や、法律の学習なんてしたことがない方など、「基本テキスト」を読むことに拒絶反応を示してしまう方もいらっしゃるかと思います。
私自身は、行政書士の受験前に、既に宅建試験で民法を学習済みだったこともあり、入門テキストは使用しませんでした。
しかし、法律の学習がまったくの初めての場合は、入門テキストから始めてもいいかもしれませんね。
No.1:
うかる!行政書士 入門ゼミ(伊藤塾)
まずご紹介するのは、基本テキストのNo.1でご紹介した「うかる!行政書士」シリーズ(伊藤塾)の入門テキスト「うかる!行政書士 入門ゼミ」です。
この入門ゼミを読んでおけば、行政書士の試験範囲の全体像が把握できます。
そのため、総合テキストに入る前の基礎固めとなり、総合テキストが、より理解しやすくなると思います。
出典:Amazon
内容は 、憲法、民法、行政法などの各科目について、具体例を交えながら易しく解説してくれており、行政書士試験の各科目のイメージが掴めるようになっています。
ちなみに、この行政書士入門ゼミのガイダンスでは、「最低2回は通読してください」と書かれていますが、大雑把にイメージを掴むだけで十分だと思います。
入門ゼミは、1度、サーっと目を通す程度で済ませ、じっくり読むのは総合テキストに入ってからの方が効率的だと思います。
うかる! 行政書士 入門ゼミ(2024年度版) | |
著者 | 伊藤塾 |
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出版社 | 日経BP 日本経済新聞出版 |
発売日 | 2023/11/22 |
ページ数 | 264ページ |
サイズ | A5判 |
価格 | 1,760円 (電子書籍:1,725円) |
No.2:
みんなが欲しかった!行政書士 合格へのはじめの一歩(TAC)
次は、基本テキストのNo.5でご紹介した「みんなが欲しかった!」シリーズの入門テキスト「みんなが欲しかった!行政書士 合格へのはじめの一歩」です。
まず、この入門テキストは、フルカラーでイラストも豊富で、読みやすいのが特徴です。
そして、入門書として、各科目の全体像や基本的事項が学習できるようになっています。
出典:Amazon
入門書には、基本テキストから単に基本事項を抜粋しただけのものもありますが、この「合格へのはじめの一歩」に関しては、きっちりと入門書として、わかりやすく書き下ろされたものになっています!
と、ちょっと感動しながら読んでいて、まさか執筆者が違うのでは??と思い、執筆者を確認してみると、案の定、基本テキストはTACの神田理生講師、入門テキストは早川兼紹氏となっていました。
入門テキストとして、このような形で出版しているのは珍しいですね。これなら基本テキストとは別に購入する値打ちがあると思います。
みんなが欲しかった! 行政書士 合格へのはじめの一歩(2024年度) | |
著者 | TAC行政書士講座 |
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出版社 | TAC出版 |
発売日 | 2023/11/15 |
ページ数 | 420ページ |
サイズ | A5判 |
価格 | 1,760円 (電子書籍:1,621円) |
No.3:
合格革命 行政書士 スタートダッシュ(Wセミナー)
次は、基本テキストのNo.3でご紹介した合格革命シリーズの入門テキスト「合格革命 行政書士 スタートダッシュ」です。
この入門テキストは、初めの一歩として、行政書士試験の各科目について、全体像や頻出テーマの概要を押さえることで、今後の本格的な学習にスムーズに入っていけるようにすることを目的としています。
基本テキストと同様、フルカラーになっていますので読みやすいと思います。
そして、ページ数も、基本テキストに比べて3分の1程度になっているため読み切りやすいとは思います。
しかし、私が読んだ印象としては、内容的には、基本テキストから基礎的な部分を抜粋してきただけ(深入りする部分を削除しただけ)のような内容になっていて、初学者がわかりやすいように特別な工夫がなされたようには見受けられませんでした。。
そもそも、「基本テキスト」自体が、完全な初学者がイチから学習を始められるように作成されていますので、敢えてこの入門テキストを購入する必要はないように思います。
合格革命 行政書士 スタートダッシュ(2024年度) | |
著者 | 行政書士試験研究会 |
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出版社 | 早稲田経営出版 |
発売日 | 2023/10/22 |
ページ数 | 276ページ |
サイズ | A5判 |
価格 | 1,760円 (電子書籍:1,505円) |
直前期の要点整理本(暗記本・まとめ本)おすすめ3選
次は、ひととおりの学習を終えた方が、直前期に知識を総整理するために使用する「要点整理テキスト」を紹介したいと思います。
「暗記本」や「まとめ本」といった呼び方をする場合もありますね。
時間的に余裕がある場合に、要点整理テキストを使って基礎知識を固めれば、万全な状態で本試験が迎えられると思います。
また逆に、勉強時間が十分に取れず、テキストや過去問を復習する時間がない場合に、要点整理テキストで一気に総復習を済ませる方法もあります。
※ 私自身、他の資格試験(管理業務主任者試験)で陥ったパターンですが、この方法でうまくいきました。
また、2年目の再チャレンジの際に、基本テキストをイチから読み直すのではなく、要点整理テキストをメインテキストとして学習を再開するのも効率的だと思います。
※ 私も司法書士試験に再チャレンジする際に、要点整理テキストをベースに勉強しました。
さらに、外出先や通勤時間などに、コンパクトな要点整理テキスト(概ねB6版のハンディサイズで厚みも薄い)を持ち運んで、スキマ時間を利用した暗記学習に活用するのも効果的です。
- 直前期に知識を総整理して万全の状態で本試験を迎えるために
- 復習時間が確保できない場合に一気に総復習を済ませるために
- 2年目の再チャレンジのメインテキストとして
- 外出先や通勤時間などスキマ時間での暗記学習に
なお、要点整理テキストは、理由や趣旨などの説明は省略してコンパクトに結論を整理したものですので、詳しい解説を確認したい場合は基本テキストに立ち返って確認する必要があります。
このため、要点整理テキストは基本テキストと同シリーズで揃えることをおすすめします。
ということで、各社から出版されている要点整理テキストについて、実際に購入して読み比べてみましたので、順に紹介していきたいと思います。
No.1:
出る順行政書士 最重要論点250(LEC)
まず最初に紹介するのは、「出る順行政書士 合格基本書(LEC)」と同シリーズの「出る順行政書士 最重要論点250」です。
※ 2019年版で、「重要事項総まとめ」から「最重要論点250」に改題されました。
この要点整理テキストは、行政書士試験の合格に必要な重要論点を250項目にまとめ、図表を豊富に使って重要知識をコンパクトに整理し、イラストでビジュアル的にも理解しやすく作られています。
また、重要なキーワードは赤シートで目隠しできるようになっています。
出典:Amazon
正直言って、要点整理テキストとしては、この「最重要論点250(LEC)」が、一番完成度が高く、よくできていると思います。
とても綺麗に要点が整理されていて、わかりやすいですね。
LECは、司法試験用の「完全整理 択一六法」のシリーズなど、要点整理は非常に優れていますので、流石という感じです。
要点整理テキストとしては、LECが一番のおすすめですね。
基本テキストと要点整理テキストは揃えるのが原則ですが、問題集はLECの「出る順行政書士ウォーク問」を一番におすすめしている関係上、問題集と揃える意味で、要点整理テキストも「出る順行政書士 最重要論点250」を選択してもいいかと思います。
出る順行政書士 最重要論点250(2024年版) | |
著者 | 東京リーガルマインドLEC総合研究所 行政書士試験部 |
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出版社 | 東京リーガルマインド |
発売日 | 2024/5/2 |
ページ数 | 372ページ |
サイズ | B6判(一般的なテキストより小さい) |
価格 | 1,650円 (電子書籍:1,599円) |
No.2:
うかる!行政書士 必修項目120(伊藤塾)
次に紹介するのは、おすすめNo.1の基本テキスト「うかる!行政書士 総合テキスト」(伊藤塾)と同シリーズの「うかる!行政書士 必修項目120」です。
この要点整理テキストは、合格に必要な最重要ランクのテーマ120項目について、図表を使ってわかりやすく簡潔に整理されています。
出典:Amazon
また、重要ポイントはわかりやすくビジュアルで表現し、重要なキーワードは赤シートで目隠しできるほか、語呂合わせも掲載されているなど、とても便利な1冊です。
今回ご紹介している3冊の要点整理テキストの中では、標準的な仕上がりで、「うかる!行政書士 総合テキスト」とセットで問題なく使えると思います。
なお、総合テキストの該当箇所の章項番号が明記されてリンクしていますので、詳しい解説を確認したい場合は、素早く参照することが可能です。
うかる! 行政書士 必修項目120(2024年度版) | |
著者 | 志水晋介 (編集), 伊藤塾 (編集) |
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出版社 | 日経BP 日本経済新聞出版 |
発売日 | 2024/5/23 |
ページ数 | 424ページ |
サイズ | B6判(一般的なテキストより小さい) |
価格 | 2,200円 (電子書籍:2,200円) |
No.3:
みんなが欲しかった! 行政書士の最重要論点150(TAC)
次は、基本テキスト「みんなが欲しかった!行政書士の教科書(TAC)」と同シリーズの「みんなが欲しかった!行政書士の最重要論点150」です。
この要点整理テキストは、本試験での出題頻度が高い重要論点150項目が、図表を中心にまとめられています。
また、目隠し用の赤シート対応のため、重要語句などを隠して暗記することができます。
出典:Amazon
基本テキストの「みんなが欲しかった!行政書士の教科書」は、図解とイラストを中心として、要点整理テキストに近い構成になっているにもかかわらず、こちらの要点整理テキストは、逆に、文字がズラズラと並んでいて、要点がコンパクトに整理されたものとは言い難い仕上がりになっています。一体、どうなっているのでしょうか。。
なお、基本テキストの該当箇所とのリンクが掲載されており、素早く参照できます。
みんなが欲しかった! 行政書士の最重要論点150(2024年度) | |
著者 | TAC行政書士講座 |
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出版社 | TAC出版 |
発売日 | 2024/1/25 |
ページ数 | 344ページ |
サイズ | B6判(一般的なテキストより小さい) |
価格 | 1,650円 (電子書籍:1,520円) |
行政書士テキストの使い方・独学勉強法
では次に、これら行政書士のテキストを使って独学で勉強する際のおすすめ勉強法を解説したいと思います。
- テキストを通読し、全体像を把握する
- 章ごとにテキストを読み、対応する問題集を解く
- 問題集のみを解いていく(最低でも3回は解く)
- 模試を受験する(又は予想問題集を解く)
テキストを通読し、全体像を把握する
まず、基本テキストの法令科目について、テキストを一通り読みます。この際、テキストに出てくる条文は六法で確認し、線を引くようにします(私は黒鉛筆で引いていました)。
一回目に読む際は、とにかくわからないことがあっても気にせずに、ドンドン読み進めることがポイントです。大雑把に全体像を把握するような感覚でいいと思います。
※ 法律を学ぶのが初めての方は、入門テキストをさっと通読してもいいかもしれませんね。
章ごとにテキストを読み、対応する問題集を解く
その後、もう一度、テキストを章ごとに読み、そこに対応する問題集(分野別過去問題集)を解いていきます。
このとき、問題集の解説を読みながら、参照すべき条文を六法で引いたり、六法だけではわからない部分については、テキストの該当部分を読んだりしながら学習を進めます。
問題集のみを解いていく(最低3回は解く)
このようにして、テキストと過去問の平行学習が終わったら、次は、問題集のみを解いていきます。解くときの要領は、上記と同様です。この問題集については、3回程度繰り返し解けばよいと思います。
なお、問題を解く際は、各問題についているチェック欄を使って、知識があいまいな問題や、間違えた問題などにチェックを入れておき、あとで復習できるようにしておきます。
ちなみに、基礎知識(旧:一般知識)については、試験の2週間前ぐらいからテキストを読みましたが、問題集は解きませんでした。
基礎知識の対策に無駄に時間を費やすことは避けるべきですので、試験直前期に、最後の詰め込み学習として、「行政書士法等」、「情報通信・個人情報保護」の分野を中心にテキストを読み込んで、なんとか最低限の対応ができるようにしておけばいいと思います。
もちろん、日ごろから社会に関心をもって、ニュースなどで情報取集をしておくというのが一番の対策だとは思いますが。。
模試を受験する(又は予想問題集を解く)
試験の直前期に入ったら、模試を受験します(又は予想問題集を解きます)。
模試を受けることで、自分の苦手分野・弱点が把握できますので、本試験に向けて集中的に知識を補強していくことができます。
また、予備校が分析した予想問題が出題されるため、本試験に出題される可能性が高い問題を押さえることもできます。
そして、模試は本試験と同じ時間・形式で行われるため、解答の時間配分やマークシートの解答形式、本試験の緊張感に慣れるなどの効果も期待できますね。
上記の勉強法については、下記の関連記事で詳しく解説していますので、そちらをご参照ください。
【関連記事】
独学が不安な方は通信講座もおすすめ
なお、独学が不安な方や、短期合格を目指したい方には、通信講座もおすすめです。
下記の記事では、行政書士のおすすめ通信講座を徹底的に比較してランキング形式で紹介しています。費用の安さや合格率の高さ、サポートの充実度など項目別のおすすめ講座もご紹介していますので、参考にしてください。
行政書士の通信講座おすすめランキング 10万円以下で人気講座が受講できます! |
行政書士試験・テキストに関するよくある質問
それでは最後に、行政書士試験やテキストに関するよくある質問事項を以下にまとめましたので、参考にしてください。
テキストは毎年買い替えるべき?発売日は?
行政書士の試験勉強が1年以上にまたがる場合、テキストを毎年買い換えないといけないのか悩みますよね。
この質問に対する答えは、テキストは毎年買い替えるべきです。
「お金がもったいない」「いっぱい書き込みしたのに、、」など思うかもしれませんが、やむを得ません。法律は、毎年改正されます。法改正に対応した最新年度のテキストを使わないと、本試験で正解することはできません。
心を鬼にして、買い替えの決断をしましょう。
ただし、使い込んだテキストをどうしても使い続けたい場合は、新年度版のテキストで法改正があった箇所を確認し、そこを旧年度のテキストに書き込んだり、コピーして貼り付けたりする方法もあります。
いずれにしても、新年度版のテキストに乗り換えるなら、書き込みし直す必要がありますし、旧年度のテキストを使い続けるなら、改正箇所を書き込む必要がありますし、いずれかやり易い方法を選んでいただければと思います。
なお、新年度版のテキストは、例年11~12月に発売されます。ちょうど行政書士試験が実施される頃か、その直後あたりです。
【関連記事】
電子書籍(Kindle版テキスト)のおすすめは?
外出先などのスキマ時間にも、行政書士の勉強をしたい場合、スマホで読める電子書籍(Kindle版テキスト)があると便利ですね。
当ページで紹介しているテキスト・参考書は、すべて電子書籍も出版されていますので、紙テキストも電子書籍も、おすすめテキストは同じです。
それぞれのテキスト・参考書の紹介欄に、電子書籍の価格も記載していますので、Amazonのリンク先から購入してください。
合格に必要な勉強時間は?
初心者が行政書士試験に合格するために必要な勉強時間は、一般的に500時間(~800時間)といわれています。
人それぞれ、法律を学んだことがあるか、他資格の受験経験があるか、など違いがありますので、500時間というのはあくまでも目安に過ぎません。
例えば、宅建の学習経験がある方なら、もっと少ない勉強時間で合格できます。実際に私は、約240時間の勉強時間で合格できました。
初心者の場合は、とりあえず500時間(~800時間)を参考に、学習計画を立てていただければと思います。
1日何時間勉強すればいい?何か月で取れる?
一般的に、行政書士に合格するためには6ヶ月から1年程度の学習期間が必要と言われています。
とはいえ、1日の勉強時間によって学習期間は大きく変わりますよね。
必要な勉強時間が500時間とした場合に、1日の勉強時間によって学習期間がどのように変化するか整理すると、以下のようになります。
1日の勉強時間 | 学習期間 |
---|---|
3時間 | 半年 |
2時間 | 9ヶ月 |
1時間 | 1年半 |
1日に3時間勉強すれば半年程度の期間になりますし、1日に2時間なら9ヶ月程度、1日に1時間なら1年半程度の期間が必要になる、と考えていただければいいかと思います。
行政書士試験は2024年度からどう変わる?
行政書士試験は、2024年度(令和6年度)から試験科目が若干変更され、これまで「一般知識等」と呼んでいた科目が「基礎知識」になります。
「一般知識等」科目内の「政治・経済・社会」が「一般知識」になり、「行政書士法等の諸法令」が新たに明記されました。
令和5年度まで | ⇒ | 令和6年度 | ||
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一般知識等 | 政治・経済・社会 | 基礎知識 | 一般知識 | |
行政書士法等の諸法令 | ||||
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