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司法書士試験の解答速報&基準点予想まとめ【2025年】

更新日:2025年7月2日

2024年度司法書士試験 基準点予想

 2025年度(令和7年度)の司法書士試験が、7月6日(日)に実施される予定です。

 このページでは、資格予備校で実施される司法書士試験の解答速報や基準点予想の情報をまとめて紹介しますので、参考にしてください。

 よっしゃー!できたー!という手応えのある人も、くそー!失敗した~、、という人も、試験を受けた後は、自分の解答が合っているかどうか、基準点に届いているかどうか、ものすごく気になると思います。

 すぐに自己採点できるように、問題用紙に自分が選んだ解答をしっかりメモしておくことが大切です。

 記述式に関しては、記憶が残っている早いうちに、自分が書いた答案を再現しておきましょう

【執筆者】
㈱モアライセンス代表 大西雅明

市役所に22年間勤めた元公務員。宅建士、行政書士、司法書士、土地家屋調査士などの国家資格に合格し、15年以上にわたって当サイトで情報発信している。
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このページの目次

2025年度 司法書士試験の解答速報

 2025年度司法書士試験について、資格予備校各社で実施される解答速報や基準点予想の実施サイトを順に紹介していきます。

LEC

LEC司法書士試験解答速報
⇒ LEC解答速報

 LECでは、司法書士試験当日 7月6日(日)16:00から午前の部19:00から午後の部(択一式)解答速報が公開される予定です。

 記述式の解答例については、登録フォームから申込みが必要です。

 また、17:30から、LECの人気講師 森山先生や根本先生による解答速報会がライブ配信される予定です。

 そして、7月12日(土)13:00からは、本試験徹底検証会がライブ配信され、この中で基準点予想も発表されます。

 その他、LECでは「択一成績診断」も実施しています。これは、全国の受験生のデータを元に、得点分布・正答率を集計・分析するサービスです。

 自分の解答を入力すると、ScoreOnlineというシステムで、データ登録者の中での順位や偏差値など、自身の成績状況が確認できるようになります。この成績診断で集計されたデータに基づき、より確度の高い基準点予想が行われます。

 さらに、「記述式再現答案無料添削サービス」も実施しており、自己採点が難しい記述式の答案について、本試験の採点基準を予想したLEC独自の採点基準で採点してもらえます!

解答速報 2025年
7月6日(日)
【午前の部】 16:00
【午後の部(択一)】 19:00
【午後の部(記述)】 時間未定(要申込)
解答速報会 7月6日(日)17:30~20:00
本試験徹底検証会
(基準点予想あり)
7月12日(土)13:00~16:30
択一成績診断 【登録期間】
 7月6日(日)16:00~7月11日(金)12:00
【診断結果閲覧】
 7月7日(月)17:00~ ※毎日17:00頃に情報更新
記述式再現答案無料添削サービス 【受付期間】
 7月12日(土)~7月31日(木)
公式サイト LEC
公式サイトへ

TAC/Wセミナー

TAC司法書士試験解答速報
⇒ TAC解答速報

 TAC(Wセミナー)では、司法書士試験当日 7月6日(日)16:00から午前の部19:00から午後の部(択一式)解答速報が公開される予定です。

 また、申込フォームから申し込んだ方には、記述式の解答例も提供されます。

 さらに、19:00からは、TACの人気講師 姫野先生によるオンライン記述式解説会のライブ配信が予定されています。

 そして、7月8日(火)19:00~記述式解答再現セミナー7月11日(金)19:00~本試験分析セミナー7月12日(土)15:00~オートマ実行委員会Presents「合否の分かれ目となる問題はこれだ!」が配信されます。

 その他、TACでは「択一式解答データリサーチ」も実施しています。全国の受験生から解答データを収集することで、精度の高い得点分析結果が提供されるサービスで、得点・順位・平均点・正答率などが確認できるようになっています。

解答速報 2025年
7月6日(日)
【午前の部】16:00
【午後の部(択一)】19:00
【午後の部(記述)】時間未定(要申込)
オンライン記述式解説会 7月6日(日)19:00~20:00
択一式解答データリサーチ 【登録期間】
 7月6日(日)16:00~7月23日(水)17:59
【結果閲覧期間】
 (速報版)7月6日(日)21:00~
 (最終版)7月23日(水)18:00~8月9日(土)18:00
記述式解答再現セミナー 7月8日(火)19:00~21:00(Zoom・要予約)
※昨年は、後日録画配信がありましたが今年もあるかは不明
本試験分析セミナー 7月11日(金)19:00~21:00(Zoom・要予約)
※昨年は、後日録画配信がありましたが今年もあるかは不明
オートマ実行委員会Presents「合否の分かれ目となる問題はこれだ!」 7月12日(土)15:00~16:00(Zoom・要予約)
※昨年は、後日録画配信がありましたが今年もあるかは不明
公式サイト TAC
公式サイトへ

アガルート

アガルート司法書士試験解答速報
⇒ アガルート解答速報

 アガルートでは、司法書士試験当日 7月6日(日)16:00から午前の部19:00から午後の部(択一式)解答速報が始まります。

 これと並行して、17:00から午前の部20:00から午後の部(択一式)総評&基準点予想動画が配信される予定です。

 また、7月9日(水)には記述式の解答例&徹底解説動画も公開予定です。

解答速報 2025年
7月6日(日)
【午前の部】 16:00
【午後の部(択一)】 19:00
7月9日(水)
【午後の部(記述)】時間未定(要申込)
総評&基準点予想動画 7月6日(日)
【午前の部】 17:00~
【午後の部(択一)】 20:00~
記述式問題の徹底解説動画 7月9日(水)~(要申込)
公式サイト アガルート
公式サイトへ

伊藤塾

伊藤塾 司法書士試験 解答速報
⇒ 伊藤塾 解答速報

 伊藤塾では、司法書士試験当日に解答速報は公開せず、「択一成績診断(解答を入力すると自動採点されるサービス)」が実施されます。[7月6日(日)16:00受付開始、7月7日(月)17:30採点開始

 そして、7月10日(木) 19:00から総評・択一編7月11日(金)19:00から記述編本試験問題徹底分析講義を配信予定です。

択一成績診断 2025年
【受付期間】
 7月6日(日)16:00~7月18日(金)10:00
【採点結果】
 7月7日(月)17:30採点開始~7月22日(火)23:59
【総合成績表掲載】
 7月24日(木)16:00~
本試験問題徹底分析講義
(基準点予想あり)
7月10日(木)19:00~【総評・択一編】
7月11日(金)19:00~【記述編】
公式サイト 伊藤塾
公式サイトへ

クレアール

クレアール司法書士試験 解答速報
⇒ クレアール解答速報

 クレアールでは、司法書士試験当日 7月6日(日)18:00から午前の部翌7月7日(月)16:00から午後の部択一式・記述式の解答速報が公開されます。

解答速報 2025年
7月6日(日)
 【午前の部】18:00
7月7日(月)
 【午後の部】16:00~
公式サイト クレアール
公式サイトへ

東京法経学院

東京法経学院 司法書士試験解答速報
⇒ 東京法経学院 解答速報

 東京法経学院では、司法書士試験当日 7月6日(日)23:00から択一式翌日7月7日(月)正午から記述式解答速報が公開される予定です。

解答速報 2025年
7月6日(日)
 【択一】 23:00
7月7日(月)
 【記述】 正午~
公式サイト 東京法経学院
公式サイトへ

辰已法律研究所

辰已法律研究所 司法書士試験解答速報
⇒ 辰已法律研究所 解答速報

 辰已法律研究所においても、司法書士試験当日 7月6日(日)解答速報が公開されます。

 また、(例年どおりなら)松本講師による本試験即日講評も動画配信され、その中で個人的な基準点予想も行われます。

 7月12日(土)13:00から、本試験<詳細>分析会も配信予定です。

解答速報 2025年
7月6日(日) 時間未定
本試験即日講評
(基準点予想あり)
7月6日(日) 未定
本試験<詳細>分析会
(基準点予想あり)
7月12日(土)13:00~
公式サイト 辰已法律研究所
公式サイトへ

解答速報まとめ【令和7年度】

 次は、上記で紹介した2025年度司法書士試験の解答速報サイト一覧と、その中の割れ問・複数回をまとめて紹介します。

速報サイト一覧

 2025年度(令和7年度)司法書士試験における各資格予備校の解答速報は、以下の表のとおりです。

 各社の模範解答に不一致があった場合は、次項の「割れ問・複数解」のところに記載していきます。

解答速報実施サイト 解答速報実施日時 
LEC 7月6日(日)
 【午前の部】16:00~
 【午後の部(択一)】19:00~
 【午後の部(記述)】 時間未定(要申込)
TAC 7月6日(日)
 【午前の部】16:00~
 【午後の部(択一)】19:00~
 【午後の部(記述)】 時間未定(要申込)
アガルート 7月6日(日)
 【午前の部】16:00~
 【午後の部(択一)】19:00~
7月9日(水)
 【午後の部(記述)】 時間未定(要申込)
伊藤塾 7月7日(月)
・成績診断 17:30~
クレアール 7月6日(日)
 【午前の部】18:00~
7月7日(月)
 【午後の部】16:00~
東京法経学院 7月6日(日)
 【択一】23:00~
7月7日(月)
 【記述】正午~
辰已法律研究所 7月6日(日)
 未定~

割れ問・複数解の発生状況

 「割れ問」というのは、各資格予備校が発表した解答速報が食い違っている問題です。

 単に間違っている場合もありますし、問題自体が不適切で、解釈によって解答が複数考えられるようなケース複数解)や、そもそも問題として成立しないケース解なし)もあり得ます。

 割れ問や複数解があった場合は、ここに記載していきます。

割れ問の発生状況

記述式の自己採点が悩みどころ・・・

 択一式は、解答速報に基づいて簡単に自己採点できますが、記述式に関しては、そう簡単に自己採点できませんよね。

 択一は高得点が取れたけど記述の自信がない、、という方は、まさにこれから合格発表までの3ヶ月間、地獄の日々を送ることになります。。

 私自身がそうでした。択一だけで逃げ切り点が取れていましたが、記述が半分ぐらいの出来で、ちょうど足切りになるかどうかの瀬戸際というのが2年続きましたので、その気持ちを痛いほど味わってきました。

 ということで、まずは解答速報と配点に従って自己採点をしたうえで、LECの「記述式再現答案 無料添削サービス」を利用するのがおすすめです。

 自分が書いた答案を正確に再現できるわけではありませんし、本来の採点基準とLECの採点基準が一致しているとも限りませんので、必ずしも正確な点数が出るわけではありませんが、ある程度の目安にはなると思います。

 私の場合は(2021年度)、LECの記述式添削サービスと実際の採点結果では、不登法はピタリ一致、商登法では4.5点のズレが出た程度でしたので、目安になるはずです。

解答の公式発表(法務省)

 司法書士試験(択一式)の公式な「正解」は、令和7年8月12日(火)16時に法務省から発表されます。

 ⇒ 法務省の司法書士試験のページ

 なお、記述式については、公式な「正解」は発表されません。筆記試験の結果発表の際に、「出題の趣旨」が示されるに留まります。

解答速報・基準点予想の動画配信タイムテーブル&動画一覧

 予備校各社から配信される司法書士試験の解答速報や基準点予想、分析会の動画配信日時を整理しましたので、そのタイムテーブルを掲載します。

 また、その下に各予備校のYouTube動画を時系列に貼り付けていますので、このページでそのまま視聴いただくことも可能です。

解答速報・基準点予想・分析会の動画配信タイムテーブル
配信日 配信時刻・内容 予備校
7月6日(日)

17:00~解答速報&総評動画(午前)

アガルート

17:30~20:00 解答速報会

LEC

19:00~20:00 記述式解説会

TAC

20:00~総評&基準点予想動画(午後択一)

アガルート

20:30~ 令和7年度司法書士試験を語りましょう
未定~司法書士試験【本試験即日講評】~基準点予想も~

辰已

21:00~23:00 令和7年度本試験を語ろう!!!(LEC森山講師・TAC姫野講師・元伊藤塾 向田先生)

YouTube
7月8日(火)

19:00~21:00 記述式解答再現セミナー【要予約・Zoom
※昨年は、後日録画配信がありましたが今年もあるかは不明

TAC
7月9日(水)

記述式の徹底解説動画 【要申込

アガルート
7月10日(木)

19:00~本試験問題徹底分析講義(総評・択一編)

伊藤塾
7月11日(金)

19:00~本試験問題徹底分析講義(記述編)

伊藤塾

19:00~21:00 本試験分析セミナー【要予約・Zoom
※昨年は、後日録画配信がありましたが今年もあるかは不明

TAC
7月12日(土)

13:00~16:30 本試験徹底検証会

LEC

13:00~ 本試験<詳細>分析会

辰已

15:00~16:00 オートマ実行委員会Presents「合否の分かれ目となる問題はこれだ!」【要予約・Zoom
※昨年は、後日録画配信がありましたが今年もあるかは不明

TAC

解答速報&総評動画(午前)|アガルート

7月6日(日)17:00~
アガルート 【2025年 司法書士試験】午前の部 択一式 解答速報&総評 ※基準点の予想あり

解答速報会|LEC

7月6日(日)17:30~20:00
LEC 2025年度 司法書士試験 解答速報会 ※基準点の予想あり

記述式解説会|TAC

7月6日(日)19:00~20:00
TAC 令和7年度 司法書士筆記試験 記述式解説会

<動画URL未公表>

解答速報&総評(午後択一)|アガルート

7月6日(日)20:00~
アガルート 【2025年 司法書士試験】午後の部 択一式 解答速報&総評 ※基準点の予想あり

令和7年度司法書士試験を語りましょう|辰已

7月6日(日)20:30~
辰已法律研究所 令和7年度司法書士試験を語りましょう

司法書士試験【本試験即日講評】~基準点予想も~|辰已

7月6日(日)未定~
辰已法律研究所 令和7年度 司法書士試験【本試験即日講評】~基準点予想も~

<動画URL未公表>

令和7年度本試験を語ろう!!!|LEC森山講師・TAC姫野講師・元伊藤塾 向田先生

7月6日(日)21:00~23:00
令和6年度本試験を語ろう!!!(LEC森山講師・TAC姫野講師・元伊藤塾 向田先生)

<動画URL未公表>

記述式解答再現セミナー|TAC

7月8日(火) 19:00~21:00要予約・Zoom
TAC 【令和7年度司法書士試験】記述式解答再現セミナー

TAC 司法書士筆記試験 本試験関連イベント

<昨年は、後日録画配信がありましたが今年もあるかは不明>

記述式問題の徹底解説動画|アガルート

7月9日(水)要申込
アガルートの記述式問題 徹底解説動画

本試験問題徹底分析講義(総評・択一編)|伊藤塾

7月10日(木)19:00~
伊藤塾 2025年度司法書士試験 本試験問題徹底分析講義~総評・択一編~ ※基準点の予想あり

<動画URL未公表>

本試験問題徹底分析講義(記述編)|伊藤塾

7月11日(金)19:00~
伊藤塾 2025年度司法書士試験 本試験問題徹底分析講義~記述編~

<動画URL未公表>

本試験分析セミナー|TAC

7月11日(金)19:00~21:00要予約・Zoom

TAC 令和7年度司法書士試験 本試験分析セミナー ※基準点の予想あり

TAC 司法書士筆記試験 本試験関連イベント

<昨年は、後日録画配信がありましたが今年もあるかは不明>

オートマ実行委員会「合否の分かれ目となる問題はこれだ!」|TAC

7月12日(土)15:00~16:00要予約・Zoom
TAC 【令和6年度司法書士試験】合否の分かれ目となる問題はこれだ! ※基準点の予想あり

TAC 司法書士筆記試験 本試験関連イベント

<昨年は、後日録画配信がありましたが今年もあるかは不明>

本試験徹底検証会|LEC

7月12日(土)13:00~16:30
LEC 令和7年度司法書士筆記試験 本試験徹底検証会 ※基準点の予想あり

<動画URL未公表>

本試験<詳細>分析会|辰已

7月12日(土)13:00~
辰已法律研究所 2025年度(令和7年度)司法書士本試験<詳細>分析会 ※基準点の予想あり

<動画URL未公表>

司法書士試験の基準点・合格点とは?

 では、司法書士試験の基準点・合格点について、解説していきます。

基準点とは試験区分ごとの”足切り点”

 司法書士試験の基準点とは、各試験区分ごとの足切り点のことです。

 司法書士試験の配点は3つの区分があり、択一式は、午前の部が35問で105点(1問3点)、午後の部も35問で105点(1問3点)、記述式は2問で140点(令和5年度までは2問で70点)とされています。

午前/午後 出題形式 出題数 配点
午前の部 択一式 35問 105点
午後の部 択一式 35問 105点
記述式 2問 140点
(R5までは70点)

 この「午前の択一式」・「午後の択一式」・「記述式」のそれぞれに基準点(足切り点)が設けられ、いずれか一つでも基準点に満たない場合は、それだけで不合格になってしまいます。

 採点の流れとしては、まず、「午前の択一式」・「午後の択一式」が採点され、両方の基準点をクリアした人だけが、「記述式」を採点してもらえます

 そして、「記述式」の基準点もクリアできれば、総合得点(午前択一式+午後択一式+記述式)で合格者が決定されるという採点方式です。

 つまり、合格者の総合得点の最低ラインが「合格点(合格ライン)」ということになりますね。

司法書士の基準点とは
  • 「午前の択一式」、「午後の択一式」、「記述式」の3つの試験区分ごとに設けられた足切り点を”基準点”という。
  • 午前・午後両方の択一式の基準点をクリアした人だけが、「記述式」を採点してもらえる。
  • 「記述式」の基準点もクリアできれば、最後に総合得点で合格者が決定される。
  • 合格者の総合得点の最低ラインが「合格点(合格ライン)」

合格点とは基準点の合計に”上乗せ点”を加えたもの

 ちなみに、3つの「基準点の合計」と「合格点」とは一致しません。合格するには、基準点よりもさらに高い点数を取る必要があります。

 この「基準点合計」と「合格点」との差を、「上乗せ点」と呼んでいます。

 つまり、「合格点」とは、基準点の合計に”上乗せ点”を加えた点数ということになります。

 さらに言うと、「逃げ切り点」という点数もあります。逃げ切り点というのは、択一(午前+午後)だけで、合格に必要な上乗せ点が獲得できている点数です。つまり、択一だけで逃げ切った状態ですね。

 逃げ切り点が取れていれば、あとは記述式が基準点をクリアしさえすれば、合格点もクリアできるというわけです。(令和6年度の記述式の配点変更により、択一逃げ切りは、かなり難しくなりました。)

基準点と合格点の違い
  • 合格点は、基準点合計よりもさらに高い点数で、「基準点合計」と「合格点」との差を”上乗せ点”と呼ぶ。
  • 合格点とは基準点合計に”上乗せ点”を加えたもの
  • ”逃げ切り点”とは、合格に必要な上乗せ点が択一だけで獲得できている点数をいう。(令和6年度から、択一逃げ切りはかなり難しくなった)

基準点・合格点の決め方

 司法書士試験の基準点や合格点は、最初からあらかじめ決まっているような絶対評価方式ではなく、相対評価方式が採用されています。

 このため、基準点や合格点は、その年の試験問題の難易度や受験生のレベルによって、毎年変動します。

  基準点は概ね、午前択一は上位30%の点数(2019年度以前は上位20%程度でした)、午後択一は上位20%の点数に設定されます。

 その結果、午前・午後両方の択一基準点をクリアできるのは、受験生全体の約15%になります。

※ 択一の基準点は、記述の採点人数を調整する意味合いもあり、一定の人数(2,000人程度)になるように調整されているとも言われています。

 そして、記述式は、択一基準点をクリアした猛者たちの中で、概ね上位50%の点数に設定されます。(令和6年度は記述式の配点変更がありましたが、上位52.8%で、この傾向に変更はありませんでした。)

※ 記述の基準点自体も、令和5年度までは、70点満点のちょうど半分の35点前後になるように配点調整されていると考えられていましたが、令和6年度は、140点満点の約6割の83点が基準点になりました。

 このようにして基準点が決められた後、最終的な合格率が4~5%前後(又は合格者数が600~700人前後)になるように合格点が決められると考えられています。

基準点・合格点の決め方
  • 相対評価方式のため、試験問題の難易度や受験生のレベルによって毎年変動する。
  • 午前択一の基準点は概ね上位30%の点数
    午後択一の基準点は概ね上位20%の点数
    ⇒ 午前・午後両方の択一基準点をクリアできるのは約15%(=記述の採点人数が2,000人程度になるように調整されているとも言われている)
  • 記述式の基準点は、概ね上位50%の点数
  • 合格率が4~5%前後(又は合格者数が600~700人前後)になるように合格点が決められる。

基準点・合格点の推移

 このように、毎年変動する司法書士試験の基準点ですが、 どれぐらいの値で推移しているのでしょうか。

択一式の基準点の推移

司法書士試験 基準点(択一式)の推移グラフ

 このグラフは、司法書士試験の択一式の基準点の推移を、正答数(35問中 何問 正解か)で表したグラフです。

 司法書士試験では、基準点の話をする場合、”点数”ではなく”正答数”で会話するのが一般的ですね。

 過去10年の基準点は、午前は25~30問、午後は22~25問の範囲で推移しています。

記述式の基準点の推移

司法書士試験 基準点(記述式)の推移グラフ

 次は、記述式の基準点の推移です。

 記述式については、不登法・商登法の合計の点数(70点満点中、何点か。2024年度は140点満点中、何点か)のグラフです。

 このように、過去10年の記述式の基準点は、2023年度までは70点満点中30.5点~37.0点(2024年度は140点満点中83.0点)で推移していますね。

基準点・合格点・上乗せ点の推移(一覧表)

 基準点のほか、合格点・上乗せ点も全て含めた推移の一覧表は、下表のとおりです。

 この表のとおり、合格するためには、令和5年度までは基準点合計に25点前後の上乗せ点が必要でしたが、令和6年度は、記述式の配点変更(70点→140点)により、34点の上乗せ点が必要でした。

 仮に、択一だけで逃げ切ろうとした場合には、令和5年度までは8~9問程度の上乗せ点で逃げ切れていましたが、令和6年度は12問の上乗せが必要ということで、かなり難しくなりましたね。

※ ちなみに私は、合格年度(2021年度)は15問の上乗せ、その前年度も15問の上乗せ点が取れていましたので、12問というのは、不可能な上乗せではありません。

司法書士試験 基準点・合格点・上乗せ点一覧表
年度 基準点 基準点合計 合格点
(上乗せ点)
択一式 記述式
午前 午後
2015年度
(平成27年度)
90点
(30問)
72点
(24問)
36.5点 198.5点 218.0点
(+19.5点)
2016年度
(平成28年度)
75点
(25問)
72点
(24問)
30.5点 177.5点 200.5点
(+23.0点)
2017年度
(平成29年度)
75点
(25問)
72点
(24問)
34.0点 181.0点 207.0点
(+26.0点)
2018年度
(平成30年度)
78点
(26問)
72点
(24問)
37.0点 187.0点 212.5点
(+25.5点)
2019年度
(令和元年度)
75点
(25問)
66点
(22問)
32.5点 173.5点 197.0点
(+23.5点)
2020年度
(令和2年度)
75点
(25問)
72点
(24問)
32.0点 179.0点 205.5点
(+26.5点)
2021年度
(令和3年度)
81点
(27問)
66点
(22問)
34.0点 181.0点 208.5点
(+27.5点)
2022年度
(令和4年度)
81点
(27問)
75点
(25問)
35.0点 191.0点 216.5点
(+25.5点)
2023年度
(令和5年度)
78点
(26問)
75点
(25問)
30.5点 183.5点 211.0点
(+27.5点)
2024年度
(令和6年度)
配点変更
78点
(26問)
72点
(24問)
83.0点 233.0点 267.0点
(+34.0点)

基準点の予想まとめ【2025年度(令和7年度)】

 司法書士試験の基準点は毎年変動するため、解答速報に基づいて自己採点を終えた後は、とにかくこの「基準点」が気になりますよね

 そこで、資格予備校や講師は、その年の本試験問題の出題内容や難易度を分析し、過去のデータや経験に基づいて、基準点の予想を行うことが恒例行事になっています

 また、LEC・TACなどの大手予備校では、受験生のデータリサーチを行っていますので、そこで集計されたデータも加味したうえで、予想基準点が出されます。

 なお、多くの予備校では、講師が実際に本試験を受験し、難易度を肌で感じたうえで分析しています。ただし、基準点や合格点に影響を及ぼさないよう、必ず白紙答案を提出することになっています。

 ただし、択一は白紙で提出し、記述は記入して提出するパターンはあります(2024年度にTAC姫野講師が実施)。この場合も、択一で基準点を超えなければ記述は採点されないため、他の受験生への影響はありません。

基準点予想一覧表(2025年度)

 2025年度 司法書士試験の予想基準点(35問中 何問が基準点になるか)について、下の表にまとめていきますので、参考にしてください。

 本試験直後の予想基準点は、あくまでも講師の主観的な予想となっています。

 その後、受験生からのデータリサーチを行っている予備校では、そのデータ分析を経て、より確度の高い予想基準点に修正されていきます

基準点予想一覧【2025年度】
基準点予想者 予想基準点
午前択一 午後択一
LEC
TAC
アガルート
伊藤塾
辰已

予想基準点集計グラフ
(2025年度司法書士試験)

2025年度司法書士試験 予想基準点グラフ

  

(参考)過去の基準点予想一覧

 参考資料として、過去に実施された司法書士試験の基準点予想をPDFファイルで掲載します。

法務省による基準点の発表

 司法書士試験(択一式)の公式な「基準点」は、正式解答と同じく、令和7年8月12日(火)16時に法務省から発表されます。

 ⇒ 法務省の司法書士試験のページ

基準点発表後のスケジュール

 司法書士試験の今後のスケジュールは、下表のとおりです。

 基準点発表・合格発表は、いずれも法務省の司法書士試験のページから閲覧できます。

筆記試験 基準点発表 令和7年8月12日(火)16時
合格発表 令和7年10月2日(木)16時
口述試験 試験日 令和7年10月14日(火)
最終合格発表 令和7年11月4日(火)16時
官報公告 令和7年11月28日(金)

 当サイトでは、口述試験対策や筆記試験の答案開示請求、合格後の新人研修などの解説記事も用意していますので、下記の関連記事からご参照ください。

基準点に届かないことがわかったら

 基準点に届かないことが分かった場合は、来年に向けてどうするのか考えないといけませんね。

 即、来年に向けて勉強をスタートする方もいらっしゃるかもしれませんが、しばらく休息をとってから再スタートを切る方が多いかと思います。

 私も、本試験(合格前年度)が終わってから、次の年(合格年度)の勉強を開始するまでに、約3ヶ月間の休息期間を設けました。

 また、なかには、今年を最後に司法書士試験から撤退する方もいらっしゃるかもしれません。せっかく勉強してきたのに合格できないまま撤退するのは、とても辛いことですよね。。

 とにかく、再スタートを切る場合は、自分に何が足りなかったのか分析し、来年に向けて勉強計画を立てていきましょう

独学で勉強を再開する場合

 独学の方は、下記の関連記事で、おすすめ勉強法やおすすめのテキストなどを紹介していますので、そちらを参考にしてください。

独学は諦めて通信講座で勉強する場合

 また、独学ではちょっとムリかなと感じる方は、通信講座の受講を検討してみてください。

 下記の記事では、司法書士のおすすめ通信講座・予備校を徹底的に比較してランキング形式でご紹介しています。初心者向け講座のほか、学習経験者向け講座、費用の安い講座など目的別のおすすめ通信講座も紹介していますので、参考にしてください。


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