土地家屋調査士試験に独学で挑戦する場合、もっとも苦労するのが書式対策(記述式対策)です。
書式の過去問は市販されていますが、作図方法や関数電卓の座標計算といった”書式の基礎”について、具体的に解説されているような市販の本は、私が受験生だった当時は存在しませんでした。
そこで、このページでは、私が実践していた作図方法や関数電卓の使い方をご紹介したいと思いますので、参考にしていただければと思います。
※ 現在は、座標の求め方や面積計算、電卓の使用方法などを解説した本が市販されています。→土地家屋調査士の独学におすすめのテキスト・問題集(書式対策)
作図の方法は、人それぞれ異なると思いますので、当ページを参考に自分に合った方法を見つけていってください。
【注意】ここで紹介している作図方法等は、ネット上で見つけた情報や、各種の教材、私が独自で考案した方法などを総合して、私なりに辿り着いたものです。このため、適切ではない内容が含まれている可能性もありますので、これを採用するかどうかは、自己責任でご判断くださいますようお願いいたします。
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土地家屋調査士の書式(記述式)対策【独学講座】
それでは、土地家屋調査士試験の書式対策(記述式対策)として、関数電卓の座標計算、土地・建物の作図方法について、順に解説していきたいと思います。
関数電卓の使い方(座標計算)
まずは関数電卓の使い方から解説していきます。
ただし、電卓の機種が古く、また、最近主流となりつつある「複素数モード」ではないため、皆さんのお役には立てないかもしれませんが・・・。(一応、最新機種へのキーの読み替え表は作成しました。)
- 2点の座標値から、距離と方向角を求める
- 2点間の距離と方向角から、座標値を求める
- 座標値から地積を求める
- 辺長を求める
- 2直線の交点を求める
- 【建物】建物の床面積を求める
土地(地積測量図)の作図
次は、土地(地積測量図)の作図方法です。
- 基本動作
- 基準線を引く
- 座標をプロットする
- 座標間を結線する
- 辺長を求める
- ボールペンで清書する
建物(各階平面図)の作図
次は、建物(各階平面図)の作図方法です。
- 下準備
- 基本動作
- 基準線を引く
- 1階の横線を引く
- 2階の横線を引く
- 縦線を引く
- ボールペンで清書する
- 床面積を求める
建物(建物図面)の作図
次は、建物(建物図面)の作図方法です。
- 基本動作
- 基準線を引き、辺長をプロットする
- 横線・縦線を引く
- 敷地の形状を描く
- ボールペンで清書する
書式(記述式)対策の市販テキスト
土地家屋調査士の書式対策の基礎を学ぶための市販テキストについては、まだまだ数は少ないですが、販売されるようになってきています。
座標計算・関数電卓の使い方
まずは、書式対策の基礎として、座標計算や関数電卓の使い方などを解説した参考書です。
主に、以下の3冊があります。
※画像・書籍名はAmazonへリンクしています。![]() |
土地家屋調査士 測量計算と面積計算(改訂3版) 著者: 土地家屋調査士受験研究会 出版社: 法学書院 発売日: 2021/5/1 ページ数: 285ページ 価格: 3,080円 |
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土地家屋調査士試験 関数電卓必勝活用術 著者: 日建学院 (著), 齊木公一 (監修) 出版社: 建築資料研究社 発売日: 2016/9/29 ページ数: 252ページ 価格: 2,530円 |
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複素数で解く!関数電卓による測量計算 Kindle版 著者: 中山祐介 出版社: さいたま登記測量 発売日: 2015/7/15 ページ数: 64ページ 価格: 1,250円(KindleUnlimited会員なら無料) |
このなかで、一番のおすすめは、「土地家屋調査士 測量計算と面積計算」です。
この参考書では、現在、予備校でも最も推奨されている定番のカシオの関数電卓「fx-JP500」を使って、現在主流となりつつある「複素数計算」の解説まで入っています。
次の「土地家屋調査士試験 関数電卓必勝活用術」については、fx-JP900という機種(JP500の上位機種になりますが、操作方法は同じ)を使っているところまではいいのですが、「複素数計算」についての解説がないというのが欠点です。
次の電子書籍「複素数で解く!関数電卓による測量計算」については、すべて「複素数計算」による解説になっているところは良いのですが、電卓の機種が「fx-993ES」という古い機種を使っているところが欠点です。もちろん、全く操作方法が違うわけではありませんが、キーの配列が異なりますので、ちょっと苦戦するかもしれません。
ということで、定番のカシオfx-JP500、かつ、複素数計算の「土地家屋調査士 測量計算と面積計算」が一番のおすすめになります。
作図方法(三角定規の使い方)
次は、書式対策の基礎として、作図方法(三角定規の使い方)について解説した参考書です。
これについては、市販書籍としては、下記の1冊ぐらいしかないかと思います。
※画像・書籍名はAmazonへリンクしています。![]() |
土地家屋調査士試験 最速! 書式作図テクニック Kindle版 著者: 中山祐介 出版社: さいたま登記測量 発売日:2016/8/30 ページ数: 77ページ 価格: 1,250円(KindleUnlimited会員なら無料) |
正直なところ、やはり作図方法を書籍で解説するのは、かなり無理があるかな、、というのが実感ですね。。
まぁ、Kindle版ですので、KindleUnlimitedの会員なら無料で見れますので、一度試してみてください。
【関連記事】
書式(記述式)対策の通信講座
ということで、土地家屋調査士試験の書式は、動作を伴うものですので、当ページの解説や写真、市販テキストだけではなかなかイメージが沸かないかもしれません。
そのような場合は、費用はかかりますが、下記のような通信講座を受講するというのもひとつの方法かと思います。
一度、当ページの解説や市販テキストを読んでいただいたうえで、どうしてもムリだな、、、となった場合は、通信講座の受講を検討してみてください。
アガルート土地家屋調査士の通信講座(記述式対策) | |
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新・定規の使い方講座 【内容】 定規をはじめとする作図用具の基礎的な使い方から、法定図面(地積測量図・土地所在図・各階平面図・建物図面・地役権図面)の書き方まで、独学では身に付かない早くて正確な作図方法を身に付けます。 【講義時間】4.5時間 【受講料】[Web]32,780円 |
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[中山式]複素数計算 【内容】 この講座では、練習問題を使って、関数電卓の準備・複素数モードのセットアップ・座標値の入出力方法・座標計算・基準点測量・面積計算を身に付けます。 【使用する電卓】CASIO fx-JP500 【講義時間】5.5時間 【受講料】[Web]27,280円 |
![]() ⇒ 公式サイト |
記述式過去問解析講座 【内容】 平成17年度以降の記述式過去問の全問題を使って、講師が実践的な解き方を実演しながら、作図・計算のテクニックとともに詳細に解説することで、記述式問題の解答に必要な応用力を身に付ける講座になっています。 【講義時間】17.5時間 【受講料】[Web]65,780円 |
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