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FP試験3級・2級|試験日・受験資格・合格率・試験内容などの概要

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FP試験|試験日・受験資格・合格率・試験内容などの概要

更新日:2023年11月10日

FP試験|試験日・受験資格・合格率・試験内容

 これからFP試験に挑戦しようとお考えの方は、どんな試験制度になっているの?試験はいつ実施されるの?誰でも受験できるの?どんな問題が出題されるの?など気になっているのではないでしょうか。

 そこで、このページでは、FP試験の試験制度や試験日、受験資格、試験内容などの概要についてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

【執筆者】
㈱モアライセンス代表 大西雅明

市役所に22年間勤めた元公務員。FP2級をはじめ、宅建士、行政書士、司法書士、土地家屋調査士などの国家資格に合格し、15年以上にわたって当サイトで情報発信している。
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FP試験とは

 FP試験とは、国家資格「FP技能士」になるための「FP技能検定」と、民間資格「AFP・CFP」になるための「AFP認定研修・CFP資格審査試験」があります。

FP技能士(国家資格)

 FP技能検定は、「日本FP協会」と「きんざい」の2団体が実施しており、3級・2級・1級の3段階に区分されています。

※ 日本FP協会・・・NPO法人 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
※ きんざい・・・一般社団法人 金融財政事情研究会

 このFP技能検定には、「学科試験」と「実技試験」があり、両方に合格することで、お金の専門家であるFPの知識を有する者として、「3級〜1級 FP技能士」(国家資格)を名乗ることができます。

※ FP・・・ファイナンシャル・プランナー
※ FP技能士・・・ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
※ FP技能検定・・・ファイナンシャル・プランニング技能検定

日本FP協会ときんざいの違い

 日本FP協会ときんざいの一番大きな違いは、実技試験の科目です。

 学科試験については、共通の試験問題が出題されますので違いはありませんが、実技試験に関しては、下記のように試験科目に違いがあります。

実施団体 実技試験の科目
FP協会 3級・2級 資産設計提案業務
きんざい 3級 個人資産相談業務、保険顧客資産相談業務
2級 個人資産相談業務、生保顧客資産相談業務、損保顧客資産相談業務、中小事業主資産相談業務

 このような実技試験科目の違いから、きんざいのFP試験は、保険会社や金融機関に勤務している方が団体受験したり、会社から指示されて受験したりするケースが多くなっています。

 このため、きんざいの受験者は合格へのモチベーションが低く、FP協会と同じ問題が出題される学科試験においても、きんざいの方が合格率が低くなると言われています。(3級学科:FP協会85%前後、きんざい55%前後)

※ その他、試験会場が異なることや、合格証書の発行者名・デザインが異なるといった違いもあります。

FP協会ときんざいの共通点

 なお、FP協会もきんざいも、資格の価値は同じです。どちらも「FP技能士」であることに違いはありません。

 また、試験日程や合格基準、受験料、受験資格なども同じです。

AFP・CFP(民間資格)

 AFP・CFPは、日本FP協会の民間資格であり、日本FP協会が、AFP認定研修やCFP資格審査試験を実施しています。

※ AFP・・・アフィリエイテッド ファイナンシャル プランナー(民間資格)
※ CFP・・・サーティファイド ファイナンシャル プランナー(民間資格)

 AFPは、2級FP技能士に相当する位置づけで、「2級FP技能検定の合格&AFP認定研修の修了」により、AFP認定者になることができます。

 CFPは、1級FP技能士に相当する位置づけで、「AFP認定者がCFP資格審査試験6科目に合格&CFPエントリー研修・実務経験等」により、CFP認定者になることができます。

 なお、CFPの6科目に合格すれば、1級FP技能検定の学科試験が免除になります。

 逆に、1級FP技能検定に合格したとしても、CFP試験の免除はありません。

 FP技能士は、試験に一度合格すれば、その資格は一生有効ですが、AFP・CFPは、2年ごとの更新が必要になります。

 このように、FP試験は、かなり複雑な試験制度になっていますが、当ページでは、国家資格としてのFP技能検定を中心にご紹介していきます。

FP試験3級・2級の試験日

 それでは、FP試験の試験日・スケジュールから、ご紹介していきます。

試験日は年に3回(5月・9月・1月の日曜日)

 FP技能検定(3級・2級)は、年に3回、5月・9月・1月の日曜日に実施されます。

 3級・2級の試験日は、日本FP協会・きんざい、いずれも共通です。

 第1回5月の第4日曜日第2回9月の第2日曜日第3回1月の第4日曜日に実施されます。

実施回 例年の試験日
第1回 5月の第4日曜日
第2回 9月の第2日曜日
第3回 1月の第4日曜日

 国家試験は、年に1回しか実施されない試験も多いですが、FP試験は年に3回実施してくれますので、かなり受験しやすいですね。

FP3級はCBT試験に移行

 さらに、FP3級に関しては、CBT試験への移行が予定されています。

 CBTとは「Computer Based Testing」の略称で、つまり、全国各地のテストセンターの会場で、パソコンを使って試験問題に解答する形式になります。

 CBT試験になれば、各テストセンターごとに随時申し込みが可能になり、いつでも受けたいと思えば、すぐに来週にでも受験できてしまいます。

CBT試験への移行日程

 CBT試験への移行は、日本FP協会では、一斉方式のペーパー試験は2024年1月試験をもって廃止され、2024年4月4日からCBT試験に完全移行が予定されています。

 きんざいでは、2023年11月1日からCBT試験が開始され、2024年1月試験まではペーパー試験と平行実施、それ以降はCBT試験に完全移行が予定されています。

試験日程(申し込み・試験日・合格発表)【2023年度】

 2023年度(令和5年度)のFP試験(3級・2級)は、日本FP協会・きんざい、いずれも共通で、以下の試験日程で実施されます。

試験日程

FP試験3級・2級の日程【2023年度】
受付期間 試験日 合格発表
第1回
(5月試験)
3月17日(金)〜4月7日(金) 5月28日(日) 7月4日(火)
第2回
(9月試験)
7月5日(水)〜7月25日(火) 9月10日(日) 10月20日(金)
第3回
(1月試験)
11月14日(火)〜12月5日(火) 1月28日(日) 3月8日(金)

日本FP協会 FP技能検定(公式サイト)

きんざい FP技能検定(公式サイト)

試験時間

 また、試験の実施時間は、下記のとおりです。

試験時間
3級 学科 10:00〜12:00(120分)
実技 13:30〜14:30(60分)
2級 学科 10:00〜12:00(120分)
実技 13:30〜15:00(90分)

 学科試験は、3級も2級も同じ120分ですが、実技試験については、3級は60分、2級は90分になっています。

 試験時間は、3級余裕があり、特に学科試験は30分程度で解き終わる人も多く、大部分の人が途中退席するほどです(1時間が経過すると途中退席できます)。

 一方、2級は、学科はまだ多少の余裕がありますが、実技は時間的にかなり厳しいので、解答の時間配分に注意が必要です。

受験料

 受験料についても、日本FP協会・きんざい、いずれも共通 です。

受験料
3級 学科と実技 8,000円
学科 4,000円
実技 4,000円
2級 学科と実技 11,700円
学科 5,700円
実技 6,000円

試験会場

 FP試験は、全国47都道府県の各主要都市で、試験会場が用意されています。

 居住地にかかわらず、どこの試験会場でも選べるようになっています。

 なお、FP協会・きんざいのそれぞれで別々に、会場が用意されます。

FP試験の受験資格

 次に、FP試験の受験資格について、解説します。

FP3級は実質的に誰でも受験可能

 3級FP技能検定の試験要綱では、受検資格として、「FP業務に従事している者または従事しようとしている者」と定められています。

 しかし、FP試験を受験しようとする人は、今後、そのFPの知識を活用しながら生活することになるわけですから、みなさん「FP業務に従事しようとしている者」に該当すると推定されますし、それを証明するような書類の提出も不要ですので、実質的には、誰でも受験が可能です。

FP2級は明確な受験資格の定めあり

 一方、2級FP技能検定に関しては、明確な受験資格が定められており、以下のいずれかに該当する必要があります。

3級FP技能検定の合格者
・日本FP協会認定のAFP認定研修を修了した者
・金融渉外技能審査3級(旧審査試験)の合格者
・FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者

FP業務の実務経験とは

 FP業務とは、資産の設計・運用・管理及びこれらに係わる相談業務、コンサルティング業務等をいい、以下のいずれかに該当する場合は、おおむね実務経験として認められます。なお、この実務経験については、自己申告となっており、証明する書類の提出等は求められていません。

・証券会社、保険会社、銀行、クレジット会社などの金融機関に勤務している方
・保険会社(代理店)の職員
・税理士、弁護士、司法書士、行政書士などで、資産に関する相談業務に従事している方
・会計事務所の職員
・不動産会社、建設会社など土地建物取引・建築・相談業務に従事している方
・投資顧問会社の職員
・生活協同組合などの共済等の担当職員
・商品先物取引会社の職員
・一般事業会社および官公庁の福利厚生担当者および、金融・財務・経理担当者
・商事会社の商社金融担当者、商事会社やコンピュータ会社等の金融機関営業担当者および、ソフト開発担当者

FP3級に合格せずにFP2級を受験するには

 私は、3級FP技能検定に合格して受験資格を得てから、2級を受験しましたが、お金を掛けても構わない方は、先にAFP認定研修を修了すれば2級FP技能士の受験資格が得られます。

 AFP認定研修は、資格予備校(LEC、大原、ユーキャン、フォーサイトなど)でも実施されており、主に通信講座として用意されています。

AFP認定研修の検索画面(日本FP協会)

 AFP認定研修の費用は、2万円〜8万円程度が相場です。AFP認定研修を兼ねる形で、2級FP技能士対策講座が受講できる形態になっています。

 ですので、FPの受験対策を、独学ではなく、通信講座で勉強しようと考えている方は、最初から「AFP認定研修&2級FP技能士対策講座」を、通信講座で受講するのがベストですね。

 ただし、AFPの認定には、入会金として10,000円、年会費として12,000円が必要になりますので、その点はご注意ください。

FP試験の受験者数・合格者数・合格率

 次は、FP試験の受験者数・合格者数・合格率などの統計データをご紹介していきます。

受験者数

 FP試験の受験者数は、年間3回分を合計すると、おおむね3級17万人2級18万人が受験するという、国内有数の人気資格です。

 同規模の資格でいうと、日商簿記の3級が30万人、2級が15万人、宅建試験の20万人あたりと肩を並べる超人気資格ということになります。

 受験者数の内訳は、FP3級は、全体17万人のうち、FP協会が11万人、きんざいが6万人で、FP2級は、全体18万人のうち、FP協会が8万人、きんざいが10万人ぐらいになっています。

級  年間受験者数(概数)
FP協会 きんざい 合計
3級 11万人 6万人 17万人
2級 8万人 10万人 18万人

合格率

 次に、合格率については、当ページ冒頭にも記載したとおり、FP協会の方が、かなり高くなっています。

 FP3級では、FP協会は、学科が85%前後、実技も85%前後と高い合格率を示しています。

 一方、きんざいは、学科が55%前後、実技は50%前後(各科目平均)と、FP協会よりもかなり低くなっています。

 FP2級では、FP協会は、学科が50%前後、実技は60%前後ですが、きんざいは、学科が25%前後、実技40%前後(科目平均)となっており、こちらもきんざいの方がかなり低いですね。

 この合格率の差は、受験者層の違いきんざいは団体受験などで半強制的に受験する受験生が多い)が理由として考えられています。

級  合格率(概数)
FP協会  きんざい 2団体平均
学科 実技 学科 実技(科目平均) 学科 実技
3級 85% 85% 55% 50% 70%前後 70%前後
2級 50% 60% 25% 40% 40%前後 50%前後

 なお、この2団体を平均すると、FP3級の合格率としては、学科・実技ともに70%前後FP2級の合格率は、学科40%前後・実技50%前後と捉えることができます。

日本FP協会の合格率

 次は、FP協会・きんざいのそれぞれについて、具体的な数値を見ながら、合格率の推移を詳しく見ていきます。

FP3級

 まずは、FP協会の3級です。

 学科・実技ともに、85%前後で推移しているのがわかります。

FP協会
3級
  学科 実技  
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
2019.9 22,266 17,388 78.09% 20,332 16,159 79.48%
2020.1 25,170 21,479 85.34% 24,237 19,257 79.45%
2020.9 31,247 28,011 89.64% 31,319 27,574 88.04%
2021.1 31,272 27,494 87.92% 31,607 27,348 86.53%
2021.5 36,378 30,284 83.25% 36,691 28,122 76.65%
2021.9 36,368 30,801 84.69% 37,414 30,119 80.50%
2022.1 39,495 34,364 87.01% 40,324 36,595 90.75%
2022.5 39,231 32,707 83.37% 38,810 35,058 90.33%
2022.9 34,616 27,963 80.78% 33,246 28,072 84.44%
2023.1 39,839 33,961 85.25% 38,633 34,127 88.34%
2023.5 35,568 31,388 88.25% 34,759 30,182 86.83%
出典:日本FP協会

FP2級

 次は、FP協会の2級です。

 学科は50%前後、実技は60%前後で推移しているのがわかりますね。

FP協会
2級
  学科 実技  
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
2019.9 20,935 9,090 43.42% 17,258 10,809 62.63%
2020.1 23,968 10,032 41.86% 18,980 11,884 62.61%
2020.9 25,117 12,355 49.19% 20,163 11,567 57.37%
2021.1 26,437 11,638 44.02% 22,474 15,958 71.01%
2021.5 26,799 14,902 55.61% 20,608 13,739 66.67%
2021.9 26,352 13,324 50.56% 21,294 12,832 60.26%
2022.1 27,889 11,576 41.51% 23,186 13,061 56.33%
2022.5 27,678 13,617 49.20% 23,237 14,432 62.11%
2022.9 26,265 11,074 42.16% 21,516 12,167 56.55%
2023.1 29,466 16,537 56.12% 23,994 14,283 59.53%
2023.5 24,727 12,072 48.82% 22,167 12,991 58.61%
出典:日本FP協会

きんざいの合格率

 次は、 きんざいです。

FP3級

 きんざいの3級は、学科が55%前後、実技は50%前後で推移しています。

きんざい
3級
  学科 実技  
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
2019.9 27,677 17,374 62.77% 27,426 12,174 44.38%
2020.1 27,744 18,154 65.43% 31,147 15,318 49.17%
2020.9 35,659 24,706 69.28% 39,480 18,589 47.08%
2021.1 26,158 16,673 63.73% 33,608 19,257 57.29%
2021.5 23,248 11,117 47.81% 26,841 14,270 53.16%
2021.9 27,607 14,718 53.31% 28,415 13,154 46.29%
2022.1 23,175 14,490 62.52% 25,051 11,520 45.98%
2022.5 19,407 9,517 49.03% 22,365 11,681 52.22%
2022.9 21,018 9,125 43.41% 21,819 10,792 49.46%
2023.1 21,923 12,278 56.00% 21,406 10,907 50.95%
2023.5 17,297 9,364 54.13% 17,946 10,733 59.80%
出典:きんざい

FP2級

 きんざいの2級は、学科が25%前後、実技が40%前後で、かなり低い合格率で推移していますね。

きんざい
2級
  学科 実技  
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
2019.9 31,371 6,580 20.97% 25,866 10,089 39.00%
2020.1 40,110 11,557 28.81% 32,494 12,495 38.45%
2020.9 63,741 21,102 33.10% 56,739 27,287 48.09%
2021.1 50,905 11,927 23.42% 40,738 18,571 45.58%
2021.5 44,736 15,133 33.82% 30,634 13,714 44.76%
2021.9 43,499 11,076 25.46% 32,094 12,848 40.03%
2022.1 41,803 8,154 19.50% 31,106 14,105 45.34%
2022.5 36,863 8,152 22.11% 23,272 7,634 32.80%
2022.9 34,872 5,495 15.75% 23,392 8,901 38.05%
2023.1 36,713 10,676 29.07% 23,913 8,404 35.14%
2023.5 27,239 4,772 17.51% 18,939 7,480 39.49%
出典:きんざい

FP協会・きんざいどちらを受験すべき?

 このように、FP協会ときんざいには、合格率に大きな開きがあり、FP協会の方が合格率がかなり高くなっています。

 では、FP協会を受験した方が合格しやすいのかというと、そういうわけではありません。

 学科試験については、まったく同一の問題が出題され、合格基準も同じですので、どちらを受験しても、合格しやすさは同じです。

 違いは、実技試験の試験科目です。

  FP協会の実技試験は、3級・2級ともに、資産設計提案業務の1科目のみです。

 一方、きんざいは、3級は個人資産相談業務・保険顧客資産相談業務の2科目から1科目を選択して受験し、2級は、個人資産相談業務、中小事業主資産相談業務、生保顧客資産相談業務、損保顧客資産相談業務の4科目から1科目を選択して受験する形式になっています。

 FP協会の資産設計提案業務は、きんざいの個人資産相談業務に相当します。ですので、中小事業主や生保顧客、損保顧客をお客様として対応する仕事をされている方は、きんざいを受験すればいいですし、そうでない方は、FP協会・きんざいのどちらを受験しても構わない、ということになりますね。

FP試験の試験内容

 次は、FP技能検定の試験内容・試験科目出題形式・出題数について、ご紹介します。

試験科目

学科試験

 FP技能検定3級・2級の学科試験の試験科目は、次の6科目です。これは、FP協会もきんざいも、3級も2級も共通しています。

  1. ライフプランニングと資金計画
  2. リスク管理
  3. 金融資産運用
  4. タックスプランニング
  5. 不動産
  6. 相続・事業承継
学科試験の試験科目(FP協会・きんざい・3級・2級共通)
試験科目 主な試験内容
ライフプランニングと資金計画 社会保険、公的年金・企業年金、住宅取得資金など
リスク管理 生命保険、損害保険、第三分野の保険など
金融資産運用 預貯金、債権、株式、投資信託など
タックスプランニング 所得税、住民税、法人税、消費税など
不動産 不動産取引、建築基準法などの法令、税金など
相続・事業承継 相続、相続税、贈与税、財産評価など

実技試験

 実技試験は、FP協会では、3級も2級も、資産設計提案業務の1科目のみです。

 きんざいでは、3級は個人資産相談業務・保険顧客資産相談業務の2科目から1科目を選択して受験、2級は、個人資産相談業務、中小事業主資産相談業務、生保顧客資産相談業務、損保顧客資産相談業務の4科目から1科目を選択して受験する形になります。

 ただし、いずれも学科試験の知識の範囲に含まれていますので、横断的に出題さたり、具体事例に基づいて出題されるなど、応用的な出題になるだけで、試験範囲としては学科と共通です。

実技試験の試験科目
FP協会 きんざい
3級 資産設計提案業務 @個人資産相談業務
A保険顧客資産相談業務
の2科目から1科目を選択
2級 資産設計提案業務 @個人資産相談業務
A中小事業主資産相談業務
B生保顧客資産相談業務
C損保顧客資産相談業務
の4科目から1科目を選択

出題形式・出題数

3級

<学科>

 3級の学科試験は、FP協会・きんざいともに共通で、マークシート方式で60問(○×式30問+三択式30問)出題されます。

<実技>

 FP協会の3級の実技試験は、マークシート方式で、三択の問題が20問出題されます。

 実技試験といっても、三択で、1〜3から答えを選ぶだけのことです。

 きんざいの3級は、マークシート方式で、三択の問題が、事例形式で5題(15問)出題されます。

2級

<学科>

 2級の学科試験は、FP協会・きんざいともに共通で、マークシート方式で60問(四択式)が出題されます。

<実技>

 FP協会の実技試験は、記述式で40問が出題されます。出題形式は、〇×式、四択式、多肢選択式、計算結果の数値を記入など、多彩です。とはいえ、答えを選ぶか、計算結果の数値を記入するかのいずれかですので、実技とはいえ、恐れることはありません。

 きんざいは、記述式で、事例形式で5題(15問)が出題されます。出題形式は、FP協会と同様、〇×式、多肢選択式、計算結果の数値を記入、など多彩になっています。

出題形式・出題数
FP協会 きんざい
3級 学科 マークシート60問
(○×式、三択式)
実技 マークシート20問
(三択式)
マークシート15問
(事例形式5題)
(三択式)
2級 学科 マークシート60問
(四択式)
実技 記述式40問
(〇×式、四択式、多肢選択式、計算結果の数値を記入)
記述式15問
(事例形式5題)
(〇×式、多肢選択式、計算結果の数値を記入)

合格点・合格ライン

 FP試験は、「絶対評価」方式の試験になっています。

 つまり、この点数さえ取れれば合格という「合格点(合格ライン)」が決まっているということですね。

FP協会・きんざい、3級・2級ともに共通で、6割の点数が取れれば合格です。

 実際には点数で換算されますので、学科試験は60点満点で36点以上、FP協会の実技は100点満点で60点以上、きんざいの実技は50点満点で30点以上を取れば合格です。

合格基準
  FP協会 きんざい
3級・2級 学科 60点満点で36点以上
実技 100点満点で60点以上 50点満点で30点以上

FP試験の実施機関/公式サイト

FP技能士検定試験は、日本FP協会・きんざいの2団体が実施しています。

NPO法人 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(日本FP協会)
〒105-0001 東京都港区虎ノ門4-1-28 虎ノ門タワーズオフィス5F
TEL:03-5403-9700(代表) FAX:03-5403-9701

一般社団法人 金融財政事情研究会(きんざい)
〒160-8519 東京都新宿区南元町19
TEL (03)3358-1161 ※検定試験に関する問合せ先 TEL (03)3358-0771

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