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簿記3級・2級は独学で合格できる!必要な勉強時間は?おすすめ勉強方法を紹介

更新日:2024年11月7日

簿記3級・2級に独学で合格!勉強時間・勉強方法

 簿記3級・2級は、社会人に必須の資格といわれるほど大人気の資格ですが、3級の合格率は約40%、2級は約20%と、そこまで難しい資格ではありません

 このため、簿記2級までなら、市販テキスト1冊をしっかり読み、問題集を複数回繰り返すだけで、独学でも十分に合格が可能です。

 ただし、この簡単そうに思えることを一定期間毎日続けるというのが、一番大変なことなんですが。。

 このページでは、簿記3級・2級にどうすれば独学で合格できるのか、実際に独学で合格した私の経験に基づき、必要な勉強時間やおすすめ勉強方法を紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

【執筆者】
㈱モアライセンス代表 大西雅明

市役所に22年間勤めた元公務員。簿記2級・FP1級のほか、宅建士、行政書士、司法書士などの資格試験に合格し、15年以上にわたって当サイトで情報発信している。
司法書士開業!X(Twitter)

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執筆者紹介

【アドバイザー】公認会計士 濱谷慶史

2014年に公認会計士として開業し、監査法人に勤務。3年後、税理士・公認会計士として独立開業を果たす。⇒アドバイザー紹介

このページの目次

簿記3級・2級は独学で合格できる!

独学で簿記3級・2級は合格できる!

 まずはじめに、大前提として、簿記3級・2級は独学で合格できるのでしょうか。

簿記3級・2級は独学で合格できる!
  • 3級は独学で十分に合格可能!
  • 2級は「連結会計」と「工業簿記」に苦戦するが独学も可能

3級は独学で十分に合格可能!

 簿記3級は、合格率も40%程度あり、誰でも手軽に受験できる資格ですので、独学でも十分に合格できます

 数学や計算が大の苦手だった文系人間の私でも、完全な初心者の状態から、独学で合格することができました。

2級は「連結会計」と「工業簿記」に苦戦するが独学も可能

 簿記2級は、3級の半分ほどの約20%の合格率しかなく、難易度が上がりますので少々苦戦しますが、独学合格も可能です。

 私は、簿記2級に独学で合格できたとはいえ、何度も心が折れそうになったのは事実です。。

 2級では、連結会計も試験範囲に含まれますし、商業簿記だけでなく工業簿記も試験範囲になります。

 3級の商業簿記では、普段の業務で取り扱うようなお金の流れが中心のためイメージしやすいですが、2級になると、そうはいきません。舐めてかかると痛い目を見ます。

 2級で登場する連結会計は、大企業でないと扱いませんし、工業簿記は、製造業に携わっていない人にとっては、なかなかイメージしづらいため、私も苦戦しました。。

 しかし、心を折らずに粘り強く勉強すれば、なんとかなります!

 具体的な勉強法については、当ページ後半で紹介していきますので、このまま読み進めてください。

簿記の独学に必要な勉強時間は?

簿記の独学に必要な勉強時間は?

 では、簿記3級・2級に独学で合格するためには、どれぐらいの勉強時間が必要なのでしょうか。

簿記の合格に必要な勉強時間
  • 【簿記3級】50~100時間の勉強時間
  • 【簿記2級】200~300時間の勉強時間

3級は50~100時間が目安

 簿記3級に初心者が合格するためには、一般的に50~100時間の勉強時間が必要といわれています。

 とはいえ、これはあくまでも一般論ですので、人それぞれ、自分で帳簿を付けたことがある方や、数字が得意な方などアドバンテージがあれば、もっと短時間の合格も可能かもしれませんね。

 ちなみに、私は簿記3級は約60時間の勉強時間で合格できましたので、おおむね一般的に必要とされる勉強時間どおりでした。

2級は200~300時間が目安

 一方、簿記2級に合格するためには、200~300時間の勉強時間が必要といわれています。

 私の場合は、簿記2級は、約100時間の勉強で合格することができました。

 私は完全な文系人間なので数学は苦手でしたが、簿記3級を勉強した際に、簿記の効率的な勉強法のコツが掴めたため、一般的に必要とされる勉強時間よりも少ない勉強時間で合格できたんだと思います。

 この効率的な勉強法のコツについても、当ページ後半で紹介します。

簿記の勉強時間を他資格と比較

 では、簿記の合格に必要な勉強時間を他資格と比較してみると、どのような位置づけになるでしょうか。

合格に必要な勉強時間一覧表

 下の表は、会計資格を中心に、その他有名な資格の勉強時間と難易度(偏差値)を記載した一覧表です。

※ 偏差値は、資格難易度ランキング | 資格の取り方に掲載されている数値です。

合格に必要な勉強時間一覧表
資格名 必要な勉強時間 偏差値
公認会計士 3,000時間 77
税理士 3,000時間 75
簿記1級 1,000時間 67
社労士 1,000時間 65
行政書士 500時間 62
簿記2級 300時間 58
宅建士 300時間 57
ITパスポート 100時間 45
簿記3級 100時間 45

 まず、会計資格最難関の公認会計士と税理士が3,000時間の勉強時間を必要としています。

 そして、簿記最上位の1級は1,000時間の勉強が必要とされ、社労士と並びますね。

 次に、行政書士の500時間があり、簿記2級の300時間と続きます。

 この簿記2級の300時間というのは、宅建と同じ勉強時間ということになります。

 実際、宅建の合格率は15%程度ですので、簿記2級の20%と近い難易度といえそうですね。

 また、簿記3級の100時間と同じなのが、ITパスポートということになります。

勉強時間と難易度には相関関係がある

簿記の難易度と勉強時間の相関図

 上記の一覧表をグラフ化すると、資格試験の難易度は、合格するために必要な勉強時間と、相関関係があることがわかりますね。

 このように、難易度の高い(偏差値の高い)資格試験ほど、合格に必要な勉強時間も多くなっています。

簿記は何ヶ月で合格できる?

簿記は何ヶ月で合格できる?

 では、簿記3級・2級に合格するためには、何ヶ月ぐらい勉強すればいいのでしょうか。

 私の場合は、簿記3級には1日30分~1時間ぐらいの勉強で、約3ヶ月間勉強しました。(合計60時間)

 簿記2級は、1日平均1時間ぐらいで、約3ヶ月間の学習期間でした。(合計100時間)

簿記に合格するための学習時間
  • 【簿記3級】1日2時間なら1~2ヶ月の学習期間
  • 【簿記2級】1日2時間なら3~5ヶ月の学習期間

3級は1日2時間なら1~2ヶ月

 簿記3級の合格に必要な勉強時間が50~100時間とした場合に、1日あたりの勉強時間に応じて学習期間がどのように変化するか整理すると、下表のようになります。

簿記3級の1日の勉強時間と学習期間
1日の勉強時間 学習期間
3時間 2週間~1ヶ月
2時間 1~2ヶ月
1時間 2~3ヶ月

 例えば、1日に3時間の勉強ができるなら、2週間~1ヶ月の学習期間になりますし、1日に2時間勉強できるなら1~2ヶ月程度1日に1時間しか勉強できないなら、2~3ヶ月程度の学習期間が必要になると考えてスケジュールを組んでいただければいいかと思います。

2級は1日2時間なら3~5ヶ月

 では、簿記2級についても、1日あたりの勉強時間に応じた学習期間を確認したいと思います。

簿記2級の1日の勉強時間と学習期間
1日の勉強時間 学習期間
3時間 2~3ヶ月
2時間 3~5ヶ月
1時間 7~10ヶ月

 例えば、1日に3時間の勉強ができるなら、2~3ヶ月の期間になりますし、1日に2時間勉強できるなら3~5ヶ月程度1日に1時間しか勉強できないなら、7~10ヶ月程度の期間が必要になると考えてスケジュールを組んでいただければいいかと思います。

短期集中の方が勉強効率は高い

 社会人が簿記の勉強をする場合、1日に1時間ぐらいはすぐに確保できるとして、2時間もそこそこ頑張ればなんとかなるかと思いますが、3時間というのは、私自身の経験上、かなり無理をしないと確保できないと思います。

 そこで、1日に2時間の勉強を目標とした場合、3級なら、1~2ヶ月の勉強期間、2級なら3~5ヶ月の勉強期間になります。

 できれば短期集中で、1日2時間程度を確保して合格を目指すのがベターではないかと思います。

 1日1時間で、3級なら2~3ヶ月、2級なら7~10ヶ月というのも、やむを得ないかと思いますが、覚えたことを忘れてからまた覚え直すというサイクルが長くなり、勉強の効率が低下してしまいますので、その点はご注意いただきたいと思います。

 短期集中の方が、繰り返しのサイクルが早くなりますので、勉強の効率は確実に上がります

 このことは、私が司法書士の勉強をした際に、強く実感しました。1日の勉強時間が増えると、こんなにも勉強の捗り方が違うのかと痛感しましたね。

 1日の勉強時間が2倍に増えれば、勉強が2倍捗るといった単純な話ではなく、3倍にも4倍にも効率が上がるイメージです。1回転するのが早くなればなるほど、効率的に学習が進むんですね。

簿記3級・2級の独学におすすめの勉強方法

 それでは次は、簿記3級・2級に初心者が独学で合格するための勉強法を紹介したいと思います。

 私がおすすめする勉強法は、以下の4つのステップです。これは、ネット試験を受験することを前提とした勉強法になります。

簿記3級・2級のおすすめ勉強法
  • テキスト・問題集を選ぶ(1冊ずつあればOK)
  • テキストを読む(2周)
  • 問題集・過去問を解く(1周)
  • ネット模試を解く(5~10回分)

勉強法①:テキスト・問題集を選ぶ(1冊ずつあればOK)

テキスト・問題集を選ぶ

 簿記検定の試験日までの学習期間や1日の勉強時間などの大まかなスケジュールが決まれば、受験勉強をするためのテキスト選びから始めましょう

 そして、そのテキストに対応した問題集も併せて選びます

 独学の場合、最低限、テキストと問題集がそれぞれ一冊ずつあれば合格できます!

 簿記3級・2級の独学におすすめのテキストや問題集については、下記の関連記事で詳しく紹介していますので、そちらをご参照ください。

勉強法②:テキストを読む(2周)

勉強法①:テキストを読む

 まずは、テキストを2周読みます

1周目は細かいところは気にせずドンドン読み進める

 1周目に読む際は、わからないことがあっても気にせずに、とにかくドンドン読み進めるのがポイントです。

 細かいところは気にせず、大雑把にイメージを把握するつもりで読み進めるのがいいと思います。

 細かいところを気にしすぎると前に進めなくなり、挫折してしまうおそれがありますので。。

2周読むことで全体を頭に入れてから問題集に入る

 このようにしてテキストを1周読んだあと、2周目に入ります。

 私は、当初の予定では、テキストを1周読んだあと、再度テキストを章ごとに読みながら、対応する箇所の問題集を解こうと思っていました。

 しかし、簿記の問題は総合問題になっているため、テキストの特定の章だけがわかっていても、問題を解くことができません。

 つまり、テキスト全体が理解できていないと問題が解けないということです。

 このため、テキストを1周読んだだけでは、とても問題集に太刀打ちできませんので、最低2周は読んで、全体の内容を頭に入れてから問題集を解き始めることをおすすめします。

簿記3級と2級のテキスト2周目の読み方の違い

 私は、テキスト2周目の読み方(復習)を、簿記3級と2級で変えました。

 簿記3級の場合は、簿記の基礎をしっかりと頭に叩き込む必要がありますので、2周目を読む際も、最初から最後まできちんと読むべきだと思います。

 しかし、簿記2級に関しては、2周目は全部は読まなくても、テキストの章ごとに掲載されている練習問題(又は、要点のまとめ部分)だけを復習するような形で構わないと思います。

 そして、その問題の解き方がわからないところだけ、テキストの本文を読んで確認する、といった復習の仕方でいいと思います。

 とにかく、簿記の勉強はテキストに書いてあることを暗記する必要はありませんので、問題が解けるようになれば、テキストからは卒業です。

 また、簿記2級は試験範囲が広く、テキストも2分冊になっているため、テキスト2冊を全部読んでから復習するのではなく、途中で区切って復習した方がいいと思います。

 私の場合は、商業簿記の半分まで読んだところで前半の復習、そして、最後まで読んだところで、前半・後半を合わせて復習、次に工業簿記を全部読んでから工業簿記の復習、という形に3つに分けました。

「テキストを読む(2周)」のポイント
  • テキスト1周目は細かいところは気にせずドンドン読み進める
  • テキストを2周読むことで全体を頭に入れてから問題集に入る
  • 簿記3級は簿記の基礎をしっかり理解するため2周目も全部読む
  • 簿記2級の2周目は章ごとの練習問題(又は要点まとめ)だけで構わない
  • 簿記2級は範囲が広いため、途中で区切って復習する(2周目を読む)

勉強法③:問題集・過去問を解く(1周)

勉強法②:問題集を解く

 ということで、テキストを2周読んだ後に、問題集(過去問)に入ります

 よくわからないところは解説を読んで理解し、それでもわからないところはテキストに戻りながら、解き進めていきます。

テキストが理解できていても総合問題は解けない

 仕訳問題は別として、簿記の問題集は総合問題になっているため、正直言って、テキストの内容が理解できていたとしても、テキストに載っている練習問題が解けたとしても、総合問題はすぐには解けないと思います。

 なにせ総合問題ですから。。テキストでは個別の論点を扱っていましたが、総合問題では、その各論点の知識を横断的に使って解いていく必要があります

総合問題を解くには簿記の全体像の把握が必要

 つまり、各論点が理解できていることを前提に、それを組み合わせていく必要があるわけですね。簿記の全体像が把握できていないと、これはなかなか難しいことです。

 テキストから問題集・過去問に入った段階で、この挫折感を味わうことになると思います。

全体像の把握は総合問題を解く中で身につける

 ただし、ここでテキストをまたイチから読み直そうとすると、余計な時間がかかってしまいます。

 簿記の全体像の把握や各論点の横断的な理解は、総合問題を解く中で身につけていった方が効率的です。

 というか、総合問題を解くことでしか身につけることができないと思います。

 ですので、挫折感を味わいながらも心を折らずに、総合問題を解いていく根気強さが必要です。

ネット試験を受験予定の方は問題集は1周だけでOK

 (3級受験時の話)なお、私は最初からネット試験を受験する予定でしたので、問題を解きながら、これってネット試験だとどんなふうに出題されるんだろう??どうやって解くんだろう??というのが、もの凄く気になりました。

 これって問題用紙が手元にないんだよね??そこにメモ書きができないんだよね??と。

 ということで、本来なら、問題集で間違えたところは復習して、、というのを何度か繰り返すべきところですが、ネット試験を受験される方は、問題集を1周解いたところで、すぐにネット模試を解き始めることをおすすめします

「問題集・過去問を解く(1周)」のポイント
  • 総合問題を解くには簿記の全体像の把握が必要なため、最初は解けなくても仕方ない
  • 全体像の把握は総合問題を解く中で身につくため心を折られずに根気強く解く
  • ネット試験を受験予定の方は問題集は1周だけでOK

勉強法④:ネット模試を解く(5~10回分)

勉強法③:ネット模試を解く

 そして、ネット模試を解いてみると、ものすごく解きにくいことを実感するはずです。

簿記ネット試験とは?違いと対策を解説

 ですので、ネット試験特有の解き方に慣れるため、できるだけネット模試を使って問題を解く練習をすることをおすすめします

 本来、通常の問題集を繰り返して身につける問題の解き方を、ネット模試を使ってネット試験に慣れながら並行して身につける作戦です。これにより、時間短縮に繋がるはずです。

 ネット模試といっても、市販の問題集を購入すれば、それに付いていますよね。

 簿記3級では、下記のネット模試(8回分)を解きました。

 簿記2級では、ちょっと省略して、というか試験日まで時間が足りなかったので、下記のネット模試(5回分)を解くだけで済ませました。

 ということで、ネット模試を何度も解きまくり、合格点が取れるレベルに仕上がれば完成です。

「ネット模試を解く(5~10回分)」のポイント
  • ネット試験は慣れが必要なため、できるけ多くのネット模試を解く
  • ネット模試で、本来通常の問題集を繰り返して身につける問題の解き方も平行して身につける。

簿記の具体的な勉強スケジュール

簿記の具体的な勉強スケジュール

 では、上記の勉強方法に沿って勉強した私の具体的な勉強スケジュールを紹介しておきたいと思います。

3級のスケジュール(合計60時間)

 簿記3級は、以下のスケジュールで勉強しました。

 テキスト1周目は20時間、2周目は15時間で読み、問題集1冊を15時間で解き、ネット模試8回分を10時間で、合計60時間の勉強スケジュールでした。

簿記3級の勉強スケジュール
勉強内容 勉強時間
テキストを読む(2周) (1周目)20時間
(2周目)15時間
問題集を解く(1周) 15時間
ネット模試を解く(8回分) 10時間
合計 60時間

2級のスケジュール(合計100時間)

 次は、簿記2級の具体的な勉強スケジュールです。

 まず、商業簿記テキストは、前半・後半に分けて読んで、それぞれ復習しました(36時間)。

 次に、工業簿記テキストは、最後まで読んでから復習しました(27時間)。

 それから、商業簿記の問題集を解き(12時間)、工業簿記の問題集を解きました(10時間)。

 そして、ネット模試5回分を解きました(15時間)。

 以上で、合計100時間の勉強スケジュールでした。

簿記2級の勉強スケジュール
勉強内容 勉強時間
テキストを読む(商業簿記) (前半)12時間
(前半復習)6時間
(後半)11時間
(前半・後半復習) 7時間
テキストを読む(工業簿記) (全体)17時間
(復習)10時間
問題集を解く(商業簿記) 12時間
問題集を解く(工業簿記) 10時間
ネット模試を解く(5回分) 15時間
合計 100時間

簿記の効率的な勉強方法のコツ

 私自身、これまでは暗記系の法律資格ばかり勉強してきましたので、会計資格の勉強をしたのは今回が初めてでした。

 簿記は、法律系資格とは違って、”とにかく問題に慣れる”ことが大切だと感じましたね。

 ということで、今回の簿記の勉強でわかった効率的な勉強法のコツを以下で紹介します。

簿記の独学勉強法のコツ
  • テキストでは最低限の勘定科目を覚え、解き方を理解すればOK
  • テキストは取扱説明書。あとはとにかく問題を解いて身につける!
  • 総合問題で心を折らずに粘り強く解く練習をする!
  • ネット試験を受けるなら、早いうちからネット模試を解いておく!

①テキストは最低限の勘定科目を覚え、解き方を理解すればOK

 法律系資格は、必死に記憶・暗記をしないといけませんが、簿記の場合は、テキストで最低限の勘定科目を覚え、解き方を理解すれば、あとは実践あるのみです。

 問題演習を通じて解き方に慣れていけば、自然に問題が解けるようになります

 テキストをいくら読み込んでも、総合問題を解く練習をしない限り、本試験の問題は解けるようになりません。

 法律系資格は、テキストがとても大切で、テキストに載っていることを理解するだけでなく、記憶・暗記していくことが必要で、問題を解きながら、テキストに戻ってテキストを確認して記憶して、、という繰り返しの反復作業が必要ですが、簿記は違います

②テキストは取扱説明書。あとはとにかく問題を解いて身につける!

 簿記の勉強では、とにかく問題を解く!これに尽きますね。

 簿記のテキストは取扱説明書みたいなものです。

 最初に読んで、とりあえずの使い方を把握して、一度使い始めてしまえば、あとは実践しながら身につけていく、というイメージです。

③総合問題で心を折らずに粘り強く解く練習をする!

 上記の勉強法のところでも記載しましたが、テキストを読み終わってから問題集に入った際に、仕訳問題は別として、総合問題は一気に難易度がアップしますので、最初のうちはなかなか解けないと思います。

 しかし、そこで心を折らずに粘り強く解く練習ができるかどうかが勝負の明暗を分ける気がしますので、強い意志を持って、解く練習をしてください。

④ネット試験を受けるなら、早いうちからネット模試を解いておく!

 あと、ネット試験を受験するなら、できるだけ早い段階からネット模試で問題演習しておくのも重要なポイントですね。

仕事で忙しい社会人が簿記の勉強時間を作る方法

 簿記試験は、他資格に比べると短い勉強時間で合格できるとはいえ、社会人として働きながら勉強時間を捻出するのは、なかなか難しいですよね。

 では、この勉強時間をどうやって作るのか、勉強時間の作り方について少しお話したいと思います。

勉強時間の作り方
  • 朝早く起きて勉強時間を作り出す
  • 帰宅してから寝るまでの時間で勉強時間を確保する
  • スキマ時間で勉強時間を作り出す
  • 睡眠時間を削って勉強時間を作り出す (あまりおすすめできませんが・・・)
  • 短期集中の方が勉強効率は高い

帰宅してから寝るまでの時間で勉強時間を確保する

 簿記の勉強のために、一般的には、仕事を終えて家に帰ってから寝るまでの時間で勉強時間を確保するパターンが多いかと思います。

 私も、これまで受験してきた試験の多く(宅建や行政書士)は、夜寝るまでの時間で勉強していました。

 やはり、この時間帯が誰でも一番確保しやすく、また、集中できる時間かと思います。

朝早く起きて勉強時間を作り出す

 そのほか、朝1時間早く起きて勉強時間を確保する、という方法もありますね。

 仕事から帰ってきてからの時間では、体が疲れ果てて勉強なんてできない、、という方は、朝早く起きるのも良い方法かもしれません。

 私も、管理業務主任者試験の受験勉強の際は、朝1時間早く起きて勉強していました。

 私は、朝早く起きるのが苦手でしたので、この勉強時間の作り方は、けっこう辛かったですが、朝起きるのが得意な方には、いい方法だと思います。

スキマ時間で勉強時間を作り出す

 また、スキマ時間(通勤時間、昼休みなど)を使って勉強することも考えられますね。

 私は、車通勤でしたので、通勤時間というのは使えませんでしたが、電車通勤の方にとっては、電車の中で過ごす通勤時間は、なかなか勉強するには適した時間なのではないでしょうか。

 また、スキマ時間としては、昼休みの時間も、けっこう使えると思います。

 私は、マンション管理士試験の受験勉強の際は、昼休みにスマホを使って勉強していました。

 昼休みは1時間ありましたので、最低でも30分程度は時間が余りますよね。この時間に、休憩所でコーヒーを飲みながら、スマホで勉強していましたね。

 その他にも、賃貸不動産経営管理士試験の受験勉強の際は、朝食(パン)を食べながらの時間や、その後のコーヒーを飲みながらの時間も、勉強時間にしていました。

 あと、司法書士試験のときは、暗記事項をまとめた手のひらサイズの小さな紙切れを自分で作って、移動中に歩きながらチラチラ見ながら、何度も何度も暗唱して覚えていましたね。

 FPの試験では、入浴中や布団の中で、その日に勉強した内容を、ひととおり頭に思い浮かべて再生することで、記憶に定着させたりしていました。

睡眠時間を削って勉強時間を作り出す(あまりおすすめできませんが・・・)

 司法書士試験の受験勉強の際は、かなり体に負担をかけてしまいましたが、仕事の残業が多くどうしても時間の確保ができなかったため、夜の寝る時間を遅らせて、睡眠時間を1時間削って勉強していた時期もありました。

 元々は6時間程度の睡眠時間でしたが、5時間まで減らしました(夜2時まで勉強して、朝7時に起きる)。その生活を続けた結果、体に異変が、、、ということで、あまりおすすめできない方法ですが、短い期間であれば、瞬発力で乗り切ることも可能かもしれませんね。

簿記の勉強法のよくある質問

 それではここで、簿記の勉強を独学でするうえで、気になりがちな点について、書いておきたいと思います。

簿記の勉強にノートは必要?

 簿記の勉強では、テキストをまとめるようなノートを作る必要はないと思います。

 上記のとおり、簿記の勉強は、とにかく問題を解くことが大切ですので、まとめる必要なんてないですよね。

 ノートを使うとすれば、問題を解きながら仕訳をメモ書きしたり、解答を書き込んだりするメモ用紙代わりのノートやルーズリーフですね。

 私の場合は、ノートではなく、A4コピー用紙を使いました。しかも、裏紙利用です。

 実際、ネット試験の本試験では、A4用紙が配られますので、A4コピー用紙を普段から使っていれば、本試験の練習にもなりますね

 ただし、どうしても覚えられない仕訳や間違えたところをピンポイントでノートにまとめたりするのは、やってもいいと思います。

問題集に書き込みをしてもいい?

 簿記の問題集を解く際に、問題集に直接書き込みをしてもいいかどうか、迷いますよね。

 計算結果や仕訳のメモ書きなどを直接書き込みたくなるところですが、そういったメモ書きは、すべて別のメモ用紙に書き込むことをおすすめします。

 なぜなら、ネット試験の本試験では、問題用紙は手元にはなく、メモ用紙にしか書き込めないからです。(ペーパー試験を受験予定の方は、この理由は該当しません。)

 また、直接書き込んでしまうと、繰り返し解く練習もできなくなってしまいますよね。

 ということで、問題集には書き込まない方がいいと思います。

簿記の勉強時間と独学勉強法まとめ

 以上、簿記3級・2級の独学に必要な勉強時間や勉強法について、ご紹介してきました。

 最後に、ここまでの内容をまとめておきます。

簿記3級・2級の勉強時間と勉強法のポイント
  • 簿記3級・2級は独学で合格できる。
  • 簿記3級は、一般的に50~100時間の勉強時間が必要 (1日2時間なら1~2ヶ月の勉強期間)
  • 簿記2級は、一般的に200~300時間の勉強時間が必要(1日2時間なら3~5ヶ月の勉強期間)
  • おすすめ勉強法は、テキストを読む(2周) ⇒問題集を解く(1周)⇒ネット模試を解く(5~10回)
  • 勉強法のコツは、テキストは最低限で済ませ、あとはとにかく問題を解く!
  • ネット試験を受けるなら、早い段階からネット模試を解く!

独学による簿記3級の受験結果

 ということで、最後に、私が簿記3級を独学で受験した結果を掲載しておきます。

 【ネット試験の受験結果】100点満点中、100点で合格(合格ラインは70点)

簿記3級のスコアレポート(100点満点)

以下の写真が、簿記3級の合格証書です。

簿記3級ネット試験の合格証

独学による簿記2級の受験結果

 次に、簿記2級を独学で受験した結果です。

 【ネット試験の受験結果】100点満点中、83点で合格(合格ラインは70点)

簿記2級のスコアレポート(83点)

以下の写真が、簿記2級の合格証書です。

合格証書(簿記検定2級 令和4年度 大西雅明)

独学が不安な方は通信講座もおすすめ

 なお、独学が不安な方や、短期合格を目指したい方には、通信講座もおすすめです。

 下記の記事では、簿記のおすすめ通信講座を徹底的に比較してランキング形式で紹介しています。費用の安さや合格率の高さ、サポートの充実度など項目別のおすすめ講座も紹介していますので、参考にしてください。


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