簿記3級・2級の独学におすすめのテキスト・問題集2024【比較ランキング!】
更新日:2024年12月4日
簿記を『独学』で勉強する場合に一番悩むのが、テキスト・問題集などの参考書選びですよね。
そこで、私が独学で合格したときに実際に使用したテキストを含め、簿記3級・2級の独学におすすめのテキストを徹底的に比較し、ランキング形式で紹介します。
また、予想問題集やテキストの使い方なども紹介しますので、ぜひ参考にしてください!
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独学におすすめの簿記テキスト【2024年版】
それでは、簿記3級・2級の独学におすすめの人気テキスト5冊を紹介していきたいと思います。
簿記のテキスト・参考書に関しては、TACが最も実績があり人気ですね。
TACには「みんなが欲しかった!(みんほし)」「スッキリわかる」「よくわかる簿記」の3つのシリーズがあります。
次いで有名なのは、「パブロフ簿記」シリーズ、そして、CPA会計学院の「いちばんわかる」シリーズですね。
基本的に、簿記の3級と2級は同一シリーズで展開されていますので、以下では、3級と2級を合わせて紹介していきます。
- No.1:みんなが欲しかった!簿記の教科書(TAC)
⇒ 図解・イラストが豊富で初心者に一番のおすすめ! - No.2:スッキリわかる日商簿記 テキスト+問題集(TAC)
⇒ 問題集一体型でコストを抑えたい人におすすめ - No.3:パブロフ流でみんな合格 日商簿記 テキスト&問題集(翔泳社)
⇒ 下書き・メモ書きなど実践的な解説を求める人におすすめ - No.4:いちばんわかる日商簿記の教科書(CPA会計学院)
⇒ 簿記の本質から丁寧に学びたい人におすすめ - No.5:よくわかる簿記シリーズ 合格テキスト(TAC)
⇒ 講座で使用されるテキストのため独学にはおすすめできない
No.1:みんなが欲しかった! 簿記の教科書 日商3級・2級(TAC)
簿記3級・2級のテキストとして一番のおすすめは、TACの「みんなが欲しかった!簿記の教科書 日商3級・2級」です。(略して「みんほし」)
カラフルなフルカラーで、いま一番人気のテキストですね。
私も、このテキストを使って簿記3級・2級に独学で合格しました!
全体的に情報量を絞って、無駄なくシンプルにまとめられていますので、スイスイと効率的に勉強ができます。
その一方で、ちょっと難解なところは丁寧な解説があり、メリハリもしっかりしていますね。
出典:Amazon
また、図解・イラストが豊富という「みんほし」シリーズらしい構成になっていますので、図解を駆使した解説のおかげで初心者でも直感的に理解できます。
その効果として紙面がスッキリしていて(文章でゴチャゴチャしていない)、あとで読み返すときにも探したい箇所がすぐに見つけられて便利です。
章ごとに基本問題も掲載されていて、知識を確認しながら進めていけますので、このテキストが1冊あれば、インプットもアウトプットも同時に勉強できてしまいます。
ただし、これだけでは本試験レベルの問題はまだ解けるようになりませんので、別売りの問題集「みんなが欲しかった!簿記の問題集」もセットで購入することをおすすめします。
問題集には、第1問対策 ⇒ 第2問対策 ・・・⇒ 模擬試験(3回分)という具合にすべての問題が総合問題の形式(実践形式)で収録されていますので、ペーパー試験を受験予定の方は、この問題集だけで十分な対策ができるはずです。
ネット模試も解けるようになっていますが1回分だけですので、ネット試験を受験予定の方は、他のネット模試を利用して、もっとたくさん解く練習をしておいた方がいいと思います。(私のおすすめは、当ページ最後の簿記のおすすめ予想問題集のところで紹介します。)
ということで、簿記3級・2級のテキストとしては、「みんほし」シリーズが一番のおすすめです!
- フルカラーで、一番人気のテキスト
- 情報量を絞って、無駄なくシンプルで効率的
- ちょっと難解なところは丁寧な解説でメリハリもしっかり
- 図解・イラストが豊富で初心者でも直観的に理解が進む
- 章ごとに基本問題があり、このテキストだけで一通りの勉強ができる
- 別売りの問題集をセットで購入するのがおすすめ
- 簿記3級・2級のテキストとして一番のおすすめ!
みんなが欲しかった! 簿記の教科書 日商3級(第12版) 著者:滝澤 ななみ 出版社:TAC出版 発売日:2024/2/24 ページ数:396ページ サイズ:A5判 価格:1,100円(電子書籍 940円) |
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みんなが欲しかった! 簿記の問題集 日商3級 商業簿記(第12版) 著者:滝澤 ななみ 出版社:TAC出版 発売日:2024/2/24 ページ数:276ページ サイズ:A5判 価格:1,100円(電子書籍 1,036円) |
みんなが欲しかった! 簿記の教科書 日商2級 商業簿記(第13版) 著者:滝澤 ななみ 出版社:TAC出版 発売日:2024/2/24 ページ数:624ページ サイズ:A5判 価格:1,650円(電子書籍 1,568円) |
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教科書 2級 工業簿記(第9版) 2024/2/28発売 368ページ 1,650円 |
問題集 2級 商業簿記(第13版) 2024/2/24発売 416ページ 1,650円 |
問題集 2級 工業簿記(第12版) 2024/2/28 328ページ 1,650円 |
No.2:スッキリわかる 日商簿記3級・2級 テキスト+問題集(TAC)
次に紹介するのは、同じくTACの「スッキリわかる 日商簿記3級・2級 テキスト&問題集」です。
2024年度版からフルカラーにリニューアルされました。
簿記の独学テキストとして、ロングセラーの超定番テキストですね。
テキストと問題集が1冊になった一体型テキストで、前半3分の2ぐらいがテキストで、後半3分の1ぐらいが問題集になっています。
みんほしと著者は同じですので、基本的に、みんほしとベースは同じです。例えや言い換えなどの解説もほぼ同じです。
出典:Amazon
みんほしとの違いとしては、みんほしはシンプルに解説が進んでいきますが、こちらのスッキリは、一人ひとり名前のついたかわいいキャラクターが登場し、事例ごとにストーリーに沿って解説が進みます。
このため、楽しく、さくさく読み進められるメリットがあります。
ただし、ストーリー仕立てがある分、みんほしよりも無駄な文字量が増えるのは、やむを得ませんね。
後半の問題集部分には、まず、みんほしの章ごとの基本問題を全部合わせたぐらいの分量の練習問題が掲載され、そのあと最後に、実践形式の模擬テスト1回分が収録されています。(+ネット模試1回分)
つまり、模擬テスト1回分を除けば、みんほしとスッキリの掲載問題数は、ほぼ同じ(1~2割ほどスッキリの方が多い)ぐらいです。
最小限、この1冊だけでも合格できるかもしれませんが、、、どうでしょうか、、やはり実践形式の問題(総合問題)をもっと多く解いた方がいいのではないかと私は感じます。
このスッキリのシリーズで、本試験予想問題集も出版されていますので、当ページ最後の簿記のおすすめ予想問題集のところをご参照ください。
- ロングセラーの超定番テキスト、フルカラー
- 前半2/3がテキスト、後半1/3が問題集の一体型
- みんほしと同じ著者のため、みんほしと基本的な構成・解説はほぼ同じ
- かわいいキャラクターが登場して解説が進む
- 問題集一体型とはいえ、実践形式の問題演習は足りないため、模試形式の問題集も必要
スッキリわかる 日商簿記3級 テキスト+問題集(2024年度版) 著者:滝澤 ななみ 出版社:TAC出版 発売日:2024/2/16 ページ数:496ページ サイズ:A5判 価格:1,210円(電子書籍 1,034円) |
スッキリわかる 日商簿記2級 商業簿記(2024年度版) 著者:滝澤 ななみ 出版社:TAC出版 発売日:2024/2/21 ページ数:708ページ サイズ:A5判 価格:1,650円(電子書籍 1,560円) |
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スッキリわかる 日商簿記2級 工業簿記(2024年度版) 著者:滝澤 ななみ 出版社:TAC出版 発売日:2024/2/28 ページ数:476ページ サイズ:A5判 価格:1,650円(電子書籍 1,568円) |
みんほしとスッキリの違い
ここで改めて、みんほしとスッキリの違いを整理しておきたいと思います。
- みんほしとスッキリは、見せ方が違うだけで内容そのものは、ほぼ同じ(模試1回分を除けば)
- みんほしは、シンプルさ重視。必要なことに絞って図解を駆使して効率的に解説。
- スッキリは、読みやすさ重視。かわいいキャラクターとストーリーでさくさく読める。
No.3:パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級・2級 テキスト&問題集(翔泳社)
次に紹介するのは、公認会計士 よせだあつこ先生の「パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級・2級 テキスト&問題集」です。
リニューアルにより、フルカラーになりました。(3級は2023年度版から、2級は2024年度版から)
パブロフは、上記のみんほし・スッキリとは著者が違いますので、解説・構成も全く異なります。
各章ごとに、「4コマまんが」が入っていて、ちょっとマヌケでかわいいパブロフくんと一緒に、そのテーマで学ぶ内容の要点をザックリ掴んでから、解説に入っていきます。
実際に問題を解く際の、下書き・メモ書きの仕方など、実践的な解法についての解説が多いのが特徴ですね。
出典:Amazon
章ごとに練習問題が掲載されていますので、理解を確認しながら読み進めることができます。
書籍名が「テキスト&問題集」となっていますが、「みんほしの教科書」に掲載されている基本問題と同程度の問題量だと思います。
ですので、合格するためには、別途「総仕上げ問題集」も解く必要があります。
総仕上げ問題集には、みんほしと同様、第1問対策・第2問対策・・・・模擬試験が収録されています。(+ネット模試2回分)
みんほし・スッキリよりも解説が詳しい(切り口が異なる)ので、みんほし 又は スッキリで、わかりにくいと感じた方は、パブロフを試してみてもいいかもしれませんね。
- フルカラーテキスト
- 章ごとに、4コマまんがでザックリ掴んでから解説へ
- 下書き・メモ書きなど実践的な解説が多いのが特徴
- テキスト&問題集の一体型だが、練習問題は章ごとに入っており、「みんほしの教科書」と同じくらいの問題量
- みんほし・スッキリよりも解説が詳しい(切り口が異なる)
- 合格するには、総仕上げ問題集も必要
パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級 テキスト&問題集(2024年度版) 著者:よせだあつこ 出版社:翔泳社 発売日:2024/2/22 ページ数:392ページ サイズ:A5判 価格:1,430円(電子書籍 1,287円) |
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パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級 総仕上げ問題集(2024年度版) 著者:よせだあつこ 出版社:翔泳社 発売日:2024/2/22 ページ数:296ページ サイズ:A5判 価格:1,650円(電子書籍 1,485円) |
パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 商業簿記 テキスト&問題集(2024年度版) 著者:よせだあつこ 出版社:翔泳社 発売日:2024/2/22 ページ数:480ページ サイズ:A5判 価格:1,980円(電子書籍 1,782円) |
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2級 工業簿記 テキスト&問題集(2024年度版) 2024/2/22発売 440ページ 1,980円 |
2級 商業簿記 総仕上げ問題集(2024年度版) 2024/2/22発売 344ページ 1,980円 |
2級 工業簿記 総仕上げ問題集(2024年度版) 2024/2/22発売 368ページ 1,980円 |
No.4:いちばんわかる日商簿記3級・2級の教科書(CPA会計学院)
次に紹介するのは、会計資格を専門とする資格予備校 CPA会計学院の「いちばんわかる日商簿記3級・2級の教科書」です。
2020年が初版の新しいテキストで(2級は2022年が初版)、印刷は赤系の2色刷りになっています。
CPA会計学院というのは、一般的な知名度はまだ低いかもしれませんが、公認会計士試験に特化した資格スクールで、近年ではTACや大原などの大手予備校を上回る合格実績を上げている予備校です。
このテキストは、公認会計士や税理士など、会計を本格的に学びたい方が、上位資格を見据えて簿記の勉強を始める際に適したテキストだと思います。
出典:Amazon
簿記の本質を理解できるよう、独学者向けに簿記の理論・考え方からしっかり丁寧に解説してくれるのが特徴ですね。
逆にいうと、初心者が最初にこのテキストから始めると、ちょっと難しく感じるかもしれません。
なお、このテキストは、CPAラーニングという、無料でWeb講義・問題集・模擬試験が受けられる簿記学習Webサイトとも連携していますので、このテキストの全範囲を約15時間(3級)、約30時間(2級)の講義とともに学ぶことができます。
- 2色刷りテキスト
- 公認会計士試験の資格スクール「CPA会計学院」が作成した独学者向けテキスト
- 本格的に会計を学びたい方が上位資格を見据えて簿記の勉強をするのに適している
- 簿記の本質が理解できるよう簿記の理論・考え方からしっかり丁寧に解説してくれる
- 簿記学習Webサイト「CPAラーニング(無料)」と連携
いちばんわかる日商簿記3級の教科書(第2版) 著者:CPA会計学院 出版社:サンクチュアリ出版 発売日:2024/7/22 ページ数:394ページ サイズ:A5判 価格:1,265円 |
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いちばんわかる 日商簿記3級の問題集(第2版) 著者:CPA会計学院 出版社:サンクチュアリ出版 発売日:2024/7/22 ページ数:364ページ サイズ:A5判 価格:1,375円 |
いちばんわかる 日商簿記2級 商業簿記の教科書 著者:CPA会計学院 出版社:サンクチュアリ出版 発売日:2022/1/21 ページ数:432ページ サイズ:A5判 価格:1,210円 |
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いちばんわかる 日商簿記2級 工業簿記の教科書 2022/4/19発売 432ページ 1,210円 |
いちばんわかる 日商簿記2級 商業簿記の問題集 2022/6/13発売 368ページ 1,430円 |
いちばんわかる 日商簿記2級 工業簿記の問題集 2022/9/9発売 302ページ 1,430円 |
No.5:よくわかる簿記シリーズ 合格テキスト 日商簿記3級・2級(TAC)
次に紹介するのは、TACの「よくわかる簿記シリーズ 合格テキスト 日商簿記3級・2級」です。
これは、独学で勉強するためのテキストとしては、話にならないですね。。内容が詳し過ぎます。完全な予備校本です。
独学には適しませんし、もちろん初心者にもおすすめできません。
TAC簿記講座の公式テキストになっているため、講師の講義を聴きながら使用するテキストとして最適化されていますね。
なお、2023年度版から3級はフルカラーにリニューアルされました。(2級は2色刷り)
3級はフルカラー
出典:Amazon
2級は2色刷り
出典:Amazon
- フルカラー(3級)、2色刷り(2級)
- TAC簿記検定講座の公式テキスト
- 独学用のテキストには適さない
- 講師の講義を聴きながら使用するテキスト
よくわかる簿記シリーズ 合格テキスト 日商簿記3級(Ver.14.0) 著者:TAC簿記検定講座 出版社:TAC出版 発売日:2023/2/24 ページ数:312ページ サイズ:B5判(一般的なテキストより大きい) 価格:2,200円(電子書籍 1,881円) |
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よくわかる簿記シリーズ 合格トレーニング 日商簿記3級(Ver.14.0) 著者:TAC簿記検定講座 出版社:TAC出版 発売日:2023/2/24 ページ数:328ページ サイズ:B5判(一般的なテキストより大きい) 価格:1,650円(電子書籍 1,553円) |
よくわかる簿記シリーズ 合格テキスト 日商簿記2級 商業簿記(Ver.17.0) 著者:TAC簿記検定講座 出版社:TAC出版 発売日:2024/2/17 ページ数:448ページ サイズ:B5判(一般的なテキストより大きい) 価格:2,640円(電子書籍 2,486円) |
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合格テキスト 2級 工業簿記(Ver.10.0) 2024/2/21発売 380ページ 2,310円 |
合格トレーニング 2級 商業簿記(Ver.17.0) 2024/2/17発売 372ページ 1,980円 |
合格トレーニング 2級 工業簿記(Ver.10.0) 2024/2/21発売 308ページ 1,760円 |
人気テキスト比較ランキングまとめ
以上、簿記3級・2級の初心者向けテキストをおすすめ順に紹介してきましたので、ここで一旦まとめておきたいと思います。
「みんほし簿記(TAC)」は初心者を含め全ての人に一番のおすすめ!
TACの「みんなが欲しかった!簿記の教科書3級・2級」は、図解・イラストが豊富で直観的に理解が進むため、初心者に一番のおすすめテキストです。
また、情報量を絞って、無駄なくシンプル・効率的に学習できますので、すべての人におすすめです。
「スッキリわかる簿記(TAC)」はコストを抑えたい人におすすめ
TACの「スッキリわかる 日商簿記3級・2級 テキスト+問題集」は、みんほしと同じ著者のため、見せ方が違うだけで、基本的な構成・解説はほぼ同じです。
みんほしは、図解を駆使してシンプルに解説するのに対し、スッキリは、かわいいキャラクターとストーリーに沿って学習します。
また、スッキリは、テキスト・問題集一体型のため、コストを抑えたい方におすすめですね。(その分、問題演習量は少なくなります。)
「パブロフ簿記(翔泳社)」は下書きなど実践的な解説を求める人におすすめ
「パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級・2級 テキスト&問題集」は、下書き・メモ書きなど実践的な解説が多いのが特徴です。
みんほし・スッキリとは著者が異なるため、解説の切り口も異なりますので、みんほし・スッキリが合わなかった方にもおすすめです。
「いちばんわかる簿記(CPA会計学院)」は簿記の本質から学びたい人におすすめ
CPA会計学院の「いちばんわかる日商簿記3級・2級の教科書」は、本格的に会計を学びたい方が、上位資格を見据えて簿記の勉強をするのに適しています。
簿記の理論・考え方から丁寧に解説してくれますので、簿記の本質から学びたい人におすすめです。
「よくわかる簿記(TAC)」は独学にはおすすめできない
TACの「よくわかる簿記シリーズ3級・2級」は、予備校の講座用テキストのため、講師の講義を聴きながら使用するテキストです。
このため、独学にはおすすめできません。
簿記テキストの比較ランキング表
各テキストの特徴を一覧表に整理しましたので、比較検討の参考にしていただければと思います。
予想問題集おすすめ2選
上記で紹介したテキスト・問題集を使って一通りの学習を済ませたあとは、実践形式の問題集を解いて、本試験問題を解く練習をしておく必要があります。
また、本試験での時間配分や解く順番などの戦略も立てておかないといけませんね。
No.1:スッキリうかる 日商簿記3級・2級 本試験予想問題集(TAC)
私は、3級も2級も、TACの「スッキリうかる 日商簿記 本試験予想問題集」を使いました。
この予想問題集には、「予想問題9回分」と「ネット試験模擬プログラム5回分」が収録されています。
私はネット試験を受験予定でしたので、予想問題9回分は解かず、最初から「ネット試験模擬プログラム5回分」のみを解きました。
ネット試験とペーパー試験とでは、問題の解き方に違いがありますので、できるだけ早い段階で、ネット試験に慣れておくことをおすすめします。
ちなみに、このネット試験模擬プログラムは、ネット試験本試験の画面とまったく同一の画面で解くことができます。
その他、私が利用したネット模試は、無料で利用できる簿記学習WebサイトCPAラーニング(2回分)とTACの「みんなが欲しかった簿記の問題集(1回分)」です。
スッキリうかる 日商簿記 3級 本試験予想問題集(2024年度版) 著者:滝澤ななみ (監修), TAC出版開発グループ (著) 出版社:TAC出版 発売日:2024/3/17 ページ数:256ページ サイズ:A5判 価格:1,320円(電子書籍 1,254円) |
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スッキリうかる 日商簿記 2級 本試験予想問題集(2024年度版) 著者:滝澤ななみ (監修), TAC出版開発グループ (著) 出版社:TAC出版 発売日:2024/3/21 ページ数:352ページ サイズ:A5判 価格:1,760円(電子書籍 1,672円) |
No.2:よくわかる簿記シリーズ 合格するための本試験問題集 3級・2級(TAC)
次に紹介するのは、同じくTACの「よくわかる簿記シリーズ 合格するための本試験問題集」です。
この問題集には、「本試験形式の問題12回分」と「ネット試験の模擬試験プログラム10回分」が入っています。
私は、簿記2級の受験時に使ってみましたが、冒頭に掲載されている重要知識の総整理部分を読んだだけで、3級受験時と同様、上記の「スッキリうかる」に乗り換えました。
「みんほしの教科書」に載っていない内容が、重要知識として出てくるなど違和感を感じたためです。
やはり、TAC簿記講座での指導範囲と、滝澤ななみ先生の「みんほし」・「スッキリ」の指導範囲とは違いがあって、滝澤ななみ先生の方が試験合格に必要な学習範囲に絞り込まれているんだと思います。
ということで、いずれにしても、TACの「合格するための本試験問題集」までは解かなくても、簿記3級も2級も十分に合格できますので、本試験形式での問題演習は、「スッキリうかる」だけで十分です。
合格するための本試験問題集 日商簿記 3級(2024年AW対策) 著者:TAC簿記検定講座 出版社:TAC出版 発売日:2024/8/28 ページ数:428ページ サイズ:B5判(一般的なテキストより大きい) 価格:1,870円 |
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合格するための本試験問題集 日商簿記 2級(2024年AW対策) 著者:TAC簿記検定講座 出版社:TAC出版 発売日:2024/8/28 ページ数:540ページ サイズ:B5判(一般的なテキストより大きい) 価格:2,420円 |
簿記テキストの使い方・勉強法
それでは最後に、上記で紹介してきた簿記のテキスト・問題集の使い方(勉強法)を紹介したいと思います。
私がおすすめする効率的な勉強法は、ネット試験を受験することを前提とした場合、以下の3つのステップになります。
- テキストを読む(2周)
- 問題集を解く(1周)
- ネット模試を解く(5~10回分)
テキストを読む(2周)
まずは、テキストを2周読みます。
簿記の問題集は総合問題になっていますので、テキストを1周読んだだけでは太刀打ちできません。
このため、最初に2周読むことで、テキスト全体を頭に入れてから問題集に入ることをおすすめします。
問題集を解く(1周)
そして、問題集を解いていきます(1周)。
ただし、仕訳問題は別として、総合問題についてはテキストが理解できていたとしてもすぐには解けないはずです。
というのは、総合問題は、テキストで個別に扱ってきた各論点の知識を横断的に使って解いていく必要があり、簿記の全体像が把握できていないと解けないからです。
ですが、ここで挫折せず、粘り強く総合問題を解く中で、全体像の把握や各論点の横断的な理解を身につけていきます。
ネット模試を解く(5~10回分)
そして最後はネット模試を5~10回分解いていきます。
ネット試験にはかなりの慣れが必要ですので、できるだけ多くのネット模試を解くことをおすすめします。
なお、上記の問題集を解くのが1周だけだったのは、本来、問題集を繰り返し解くことで身につける問題の解き方を、ネット模試で平行して身につける作戦になっているからです。
以上、簿記3級・2級のおすすめ勉強法を簡単にまとめました。詳細な勉強法は、下記の関連記事に記載していますので、そちらをご参照ください。
簿記・テキストに関するよくある質問
それでは最後に、簿記検定・テキストに関するよくある質問事項をまとめましたので、参考にしてください。
簿記のテキストは何冊必要?
簿記の勉強をする際は、テキスト1冊(2級は商業・工業各1冊)+問題集1冊+予想問題集(模試)1冊の合計3冊を使うのがおすすめです。
ただし、「テキスト&問題集」として出版されているテキストの場合は、テキスト&問題集1冊+予想問題集(模試)1冊の合計2冊になる場合もあります。
まず、簿記の考え方などを学ぶために、テキストが必須なのは誰でもわかりますよね。次に、簿記の勉強はとにかく問題を解くことが大切ですので、問題集も必須です。さらに、実践形式の問題で、本試験問題を解く練習をしておく必要もあります。
簿記のテキストはいつ頃買えばいい?
簿記検定は、統一試験として6月・11月・2月の年3回実施されていますが、この最後の2月試験が実施される時期(2月下旬)に、新年度版の簿記テキストが発売されます。
つまり、2月下旬に発売された新年度版のテキストが、それ以降の1年間の試験(6月・11月・2月)に対応していることになります。
このため、2月下旬以降に、受験する年度に対応したテキストを買えばいいですね。
簿記が無料で学べるPDFテキストはある?
簿記を完全無料で学べる独学者向けのサイトがあります。
私も、ネット模試で利用させてもらいましたが、CPAラーニング|簿記や会計を完全無料で学ぶは、簿記3級~1級の合格に必要なWEB講義・PDFテキスト・ネット模試まですべて無料で提供されています。
さすがに質問サポートまでは受けられませんが、独学で合格が目指せる環境が整っています。
このサイトは、公認会計士の合格実績ナンバーワンの資格スクール『CPA会計学院』が運営しているので、教材の品質も間違いありませんね。
メールアドレスの登録だけで無料で利用できるので、ぜひチェックしてみてください。
簿記に合格するには何時間の勉強が必要?
一般的に、初心者が簿記3級に合格するには、50~100時間の勉強時間が必要で、簿記2級に合格するには、200~300時間の勉強時間が必要といわれています。
私も完全な初心者でしたが、簿記3級は約60時間の勉強時間で合格できましたので、おおむね一般的に必要とされる勉強時間どおりでした。
また、簿記2級は、約100時間の勉強で合格することができましたが、これは、簿記の効率的な勉強法のコツが掴めたからだと思います。
簿記は何ヶ月で取れる?
一般的に、簿記3級に合格するには2ヶ月前後、簿記2級に合格するには4ヶ月前後の学習期間が必要になります。
とはいえ、1日の勉強時間によって学習期間は大きく変わりますよね。
1日の勉強時間によって学習期間がどのように変化するか整理すると、以下のようになります。
1日の勉強時間 | 3級の学習期間 | 2級の学習期間 |
---|---|---|
3時間 | 2週間~1ヶ月 | 2~3ヶ月 |
2時間 | 1~2ヶ月 | 3~5ヶ月 |
1時間 | 2~3ヶ月 | 7~10ヶ月 |
簿記は独学だけで合格できる?通信講座も必要?
簿記3級・2級は、当ページで紹介しているテキスト・問題集だけで、独学でも十分に合格できます。
とはいえ、人それぞれ、得手不得手があると思いますし、自分でテキストを読むだけで理解できるかどうか不安な方や、さらなる短期合格を目指したい方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方には、通信講座もおすすめです。
下記の記事では、簿記のおすすめ通信講座を徹底的に比較してランキング形式で紹介しています。費用の安さや合格率の高さ、サポートの充実度など項目別のおすすめ通信講座も紹介していますので、参考にしてください。
- 簿記2級・3級の通信講座おすすめランキング
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