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社労士の勉強法!独学で短期合格するコツと1年スケジュール【合格体験記】

更新日:2026年9月3日

社労士の独学におすすめの勉強法・勉強時間

 社労士試験は、合格率わずか6%の難関資格のため、独学で合格するのは難しいと言われていますが、私は完全な独学で合格することができました。(勉強時間880時間、学習期間1年)

 これは、私がこれまでに行政書士や司法書士、FP1級などの難関資格にチャレンジする中で身につけた勉強法の集大成によるものです。

 このページでは、実際に独学で合格した私の経験に基づき、社労士試験の勉強法を、「基礎固め」「応用知識」「模試」「直前対策・総復習」の4つのステップに分けて詳しく解説します。

 また、テキスト・問題集の具体的な使い方や、知識を効率的に覚えるためのコツ、合格までの1年間の勉強スケジュールも紹介しますので、ぜひ参考にしてください!

勉強時間はこちら⇒ 社労士の合格に必要な勉強時間は?

おすすめテキストはこちら⇒ 社労士の独学におすすめのテキスト

【執筆者】
㈱モアライセンス代表 大西雅明(社会保険労務士)

市役所に22年勤めた元公務員。社労士・FP1級・行政書士・司法書士などの国家資格に合格した経験に基づき、15年以上にわたり情報発信している。
司法書士開業!X(Twitter)

執筆者 大西雅明のアイコン
執筆者紹介

社労士試験に独学で合格するための勉強方針

 私は、司法書士試験に合格後、社労士の勉強を始めたものの、2度にわたって挫折しました。

 その挫折経験から、社労士の勉強法で重要なのは、最初から細かい知識を覚えようとするのではなく、まず基礎知識を固め、その後に応用知識を身につけることだと気づきました。

 この方針に基づいて、私は、①基礎固め、②応用知識の習得、③模試で実力チェック、④白書統計・判例対策&総復習、という4つのステップで勉強を進めました。

まず基礎固めを徹底する

 私が社労士の勉強を始めたときは、最初から詳しい内容まで掲載されているテキスト・問題集を使ってしまったため、細かい論点や細かい数字にばかり惑わされ、試験範囲の全体像も見えないまま挫折してしまいました。

※ この期間は、みんほし・ユーキャン・出る順・秋保本など、あらゆる市販テキストを試しながら、テキストを1周読んだだけでした。

 その挫折経験を踏まえ、社労士の勉強では、まずは基礎知識、いわば試験範囲の「骨格部分」をがっちりと固めるところから始める必要がある、という方針に辿り着きました。

 私がこれまでに合格してきた司法書士やFP1級など難関資格とされる試験でも、基礎知識が最も重要でしたが、社労士試験は特にその傾向が顕著に現れる試験だと感じます。

次に応用知識を身に付ける

 基礎知識を固めたあとは、その上に応用知識を積み重ねていきます

 社労士試験では、最初から全ての細かい知識を覚えようとすると、膨大な情報量に圧倒されてしまいます。

 一方、基礎を固めておけば、そこから派生する枝葉の知識(応用知識)を付け足していくことは容易です。

 そのため、私は、「基礎固めを徹底する」→「応用知識を身に付ける」という順番で勉強を進めました。

 これが、私が実践した社労士の勉強法の基本方針です。

社労士の勉強法|独学におすすめの4ステップ

社労士の独学におすすめの勉強法で使用するテキスト参考書の写真

 では、 社労士試験の独学合格に向けて、私が取り組んだ勉強法と、使用したテキスト・問題集を紹介していきたいと思います。

 下記の関連記事では、市販のテキスト・問題集を徹底比較していますので、そちらも合わせてご覧ください。

 私は、社労士試験の勉強法を、以下の4つのステップに分けて進めました。

社労士の独学おすすめ勉強法
  1. 基礎固め
    情報を絞ったテキストと問題集を使って、まずは基礎知識を身につける。
  2. 応用知識の習得
    応用知識が収録された問題集を使って、応用・発展知識を追加する。
    • TAC『社労士 合格のツボ』(択一式・選択式)×1周
      ※辞書として、みんほし・ユーキャン・出る順なども併用
      ※トリセツテキストに載っていない知識は、すべてトリセツテキストに書き込む
      ※この1周でテキスト8周に相当
  3. 模試で実力チェック
    本試験形式の問題を解き、時間配分や弱点を確認する。
  4. 白書統計・判例対策&総復習
    試験直前に必要な知識を仕上げ、それまでの学習内容を総復習する。
    • TAC『社労士合格サポートナビ4 最強の直前対策』(白書統計部分・判例部分)×2周
      ※旧:無敵の社労士(3) 完全無欠の直前対策
    • LEC『出る順社労士 当たる!直前予想模試』の巻頭特集(判例部分)×2周
    • TAC『みんなが欲しかった!社労士の直前予想模試』の巻頭特集(判例部分)×2周
    • TAC『社労士 合格のツボ』(択一式のみ)×1周

 最初からすべての知識を覚えようとするのではなく、学習段階に応じて勉強内容を変えていくのがポイントです。

 それぞれの段階でどのような勉強をすればいいのか、私が実際に行った方法を紹介します。

①基礎固め

基礎固めに使用したテキストの写真

 まずは、テキスト・問題集を使って、社労士試験の基礎知識をひととおり身に付けます

基礎固めのテキスト・問題集

 私が基礎固めに選んだのは、LEC『社労士 合格のトリセツ』(テキスト・問題集)です。

 トリセツは、他のテキストに比べて重要知識に絞り込まれているのが選んだ理由です。

 このトリセツテキストを、今後すべての知識を集約するメインテキストとして使用しました。

 トリセツの問題集は、肢別の過去問題集で、基礎的な問題が約1,000肢収録されています。(2026年版は1,380肢に増量。原則は過去問で、少しだけオリジナル問題が入っています。)

※ トリセツテキストには大量の書き込みをすることになるので、それが大変だと感じる方は、トリセツの代わりに「ユーキャンの社労士 速習レッスン」を使ってもいいと思います。

基礎固めの勉強法

 まずは、LECトリセツを3周回して基礎固めをしました。

 基礎をがっちりと固めれば、そこから派生する枝葉の知識(応用知識)を付け足していくことは容易です。

 1周目・2周目は復習なしで一気に回し、3周目だけは科目ごとに復習しながら仕上げました。

※ テキスト・問題集の具体的な使い方・勉強法は、この後の短期合格の勉強法のコツで説明しますが、簡単に言うと、最初にテキストをサラッと通読したあと、問題集を1肢読むごとに、テキストの該当箇所を読んで記憶する(2周目以降は思い出す。思い出せなければ読んで記憶する)という勉強法です。

※ トリセツを3周回した段階で、試しにLECの市販模試を25問だけ(択一の労基~雇用の途中まで)解いてみたところ、トリセツ知識では3割しか正解できませんでした。

②応用知識の習得

応用知識の習得に使用した問題集の写真

  • TAC『社労士 合格のツボ』(択一式・選択式)×1周
    ※辞書として、みんほし・ユーキャン・出る順なども併用
    ※トリセツテキストに載っていない知識は、すべてトリセツテキストに書き込む
    ※この1周でテキスト8周に相当

 基礎知識をひととおり身に付けたら、次は、応用・発展知識が収録された問題集を使って、応用知識を増やしていきます

 ここで大切なのが、新しいテキストに乗り換えるのではなく、応用的な知識もすべて、最初のテキストに集約することです。

応用知識習得の問題集

 私は、応用知識を身につけるためTAC『みんなが欲しかった!社労士 合格のツボ』(択一式・選択式)を使用しました。

 合格のツボは、過去問ではなく、今後出題が予想される重要かつ頻出の問題が、択一式は肢別で1,600肢、選択式は333問収録されたオリジナル問題集です。

 Basic(基本編)とStepUp(応用編)の2段階に分かれていて、択一式はほぼ半々、選択式は9:1ぐらいの割合です。

 Basicの問題でも、トリセツ知識で解ける問題は半分もなく、StepUpはほぼ全問が初見になるため、トリセツ知識で解ける問題は、全体の2~3割ぐらいです。

 つまり、収録されている問題の大部分は応用・発展知識で、合格のツボがマスターできれば、本試験レベルの知識が身につきます

 なお、ツボの解説だけではわからない場合は、辞書として、みんほし・ユーキャン・出る順などのテキストも併用しました。

応用知識習得の勉強法

 合格のツボは、択一式の労基~と、選択式の健保~とを平行して解いていきました。

 また、合格のツボは、Basic(基本編)とStepUp(応用編)に分かれているので、まずはBasicだけを解いていき、その後、StepUpを解きました。

 択一・選択を並行学習し、Basic・StepUpを分けて解いたのは、できるだけ記憶の鮮度を落とさないように、全体を短期間で回すためです。

 また、トリセツテキストに載っていない知識は、すべてトリセツテキストに書き込んでいきました。(場合によっては大きめの付箋に書いて貼り付けたり、他社テキストをコピーして挟み込んだり)

※ この点については、このあと短期合格の勉強法のコツで詳しく書きますが、知識をテキスト1冊に一元化するためです。

 1周目に解く際は、わからない問題にチェックを入れて、科目ごとに復習しながら進めました。

 復習の際にもわからない問題はさらに付箋を貼り、翌日以降に復習しました。

 このため、選択式・択一式を1周解いただけで、実質的にテキストを8周回したことになります

※ 問題1肢ごとに、テキストを読んで記憶する(又はテキストを思い出す)ため、①択一式(Basic)1周目+②復習、③選択式(Basic)1周目+④復習、⑤択一式(StepUp)1周目+⑥復習、⑦選択式(StepUp)1周目+⑧復習 で、テキスト8周です。

「トリセツ&合格のツボ」で予備校に匹敵する知識が得られた

 知識量としては、「トリセツ&合格のツボ」で、予備校の講座を受講するのに匹敵する知識が得られたと思っています。

 本試験後に各予備校の解答速報や検証会を見ましたが、大原やTACの解説で、正解すべきとされた問題は私も取れていましたし、正解できない問題は私も取れていませんでした。そして、できれば正解したい(取れるか取れないか)の問題は半分ぐらい取れていました。

 私は、令和7年度本試験(択一式)で50問正解しましたが、その問題の全肢を見直し、既存知識で正誤を判断できる肢・できない肢を分類したところ、下記の結果になりました。

トリセツ知識で判断できる 合格のツボ等知識で判断できる 判断できない
128肢 64肢 154肢

※ 「合格のツボ等知識」には、「無敵の社労士3 直前対策編」「LEC予想模試」「みんほし予想模試」の知識が含まれています。

 これを前提に、消去法や組合せも含めて正解できた問題・できなかった問題を数えたところ、下記の結果でした。

既存知識で正解できた 現場思考で正解できた 正解できなかった 勘違いでミスった
32問 18問 18問 2問

※ 大原の難易度分析のX(Twitter):易(絶対取りたい)12問、普通(取れるか取れないか)40問、難(取れたら神)18問

※ TACも、確実に得点してほしい、できれば得点してほしい、得点は難しい の3つに分類してありましたが、分析会申込者にしか公表していないデータのため、ここには掲載できません。(私の結果と大きな矛盾はありませんでした)

 つまり、「トリセツ&合格のツボ」で、大手予備校が指導している知識量と同じだけの知識が身についていたことになります。

③模試で実力チェック

実力チェックに使用した模試の写真

実力チェックの予想模試

 上記の勉強を終えて、勉強の仕上がり具合を確認するために、LEC『出る順社労士 当たる!直前予想模試』(第1回・第2回)を解きました。

 予想模試は、LEC・TACどちらも購入しましたが、両方を解く時間がなかったので、片方だけにしました。

 どちらを解こうか迷いましたが、LECの模試は本試験の難易度に近いという評判があったことと、問題集はTACをメインに使ったので出題の傾向が偏らないようにという理由から、LECだけを解くことにしました。

予想模試を解いた結果

 LECの予想模試を解いた結果、合格ラインを超えるか超えないか、ぐらいの出来具合だったので、もしかしたら本試験で戦えるかも?という手応えが掴めました。

<LEC市販模試の結果>
【第1回】
 (選択式)4,3,5,3,4,4,5,3⇒31点 ※割れなし
 (択一式)4,9,5,6,6,5,8⇒43点 ※割れなし
【第2回】
 (選択式)3,5,3,4,4,5,4,3⇒31点 ※割れなし
 (択一式)8,7,8,4,7,9,6⇒49点 ※割れなし

 そして、ここまでの勉強のやり方が間違っていなかったという自信にもなりました。あとは総復習をして、知識の精度を高めれば完成です。

④白書統計・判例対策&総復習

白書統計・判例対策に使用した参考書の写真

白書統計対策

 白書・統計対策には、TAC『社労士合格サポートナビ4 最強の直前対策』(旧:無敵の社労士(3) 完全無欠の直前対策)を使用しました。

 統計は、「これだけは!一般常識演習問題」の統計の問題を解きながら、「これだけは!統計調査」のところを覚えていきました。

 次に、「これだけは!白書対策」のところを、重要箇所に線を引きながら読んでいきました。

 白書・統計、それぞれ2周回しました。

判例対策

 判例対策は、TAC『社労士合格サポートナビ4 最強の直前対策』(旧:無敵の社労士(3) 完全無欠の直前対策)とLEC『出る順社労士 当たる!直前予想模試』の巻頭特集TAC『みんなが欲しかった!社労士の直前予想模試』の巻頭特集を使用しました。

 それぞれの判例を、重要そうなところに線を引きながら読んでいきました。

 ただし、最初に無敵の社労士の判例を読んだので、その後のLEC・TAC予想模試にも重複している判例は省略しました。

 これを2周読みました。

総復習

 上記の白書統計・判例対策と並行して、TAC『社労士 合格のツボ』(択一式)を使って総復習しました。

 まず、付箋の問題(復習でわからなかった問題)を解き直し、次にチェックが入っている問題(1周目でわからなかった問題)を解き直し、最後にノーチェックの問題を解き直して完成です。

 選択式は、もう解きませんでした。必要な知識は択一式だけで得られそうだったことと、選択式は合格に必要な知識を超えた問題が含まれていると感じたためです。

社労士のテキスト・問題集の効果的な使い方

 社労士試験に合格するには、テキストの内容を正確に記憶することが不可欠です。

 ただし、テキストを読むだけでは記憶できません。問題集を使って知識を思い出す練習をするが重要です。

 私の場合、問題集は単に「正解できるかどうか」を確認するために使うのではなく、テキストの知識を記憶するためのツールとして活用しました。

 このテキスト・問題集の具体的な使い方について、下記で紹介します。

テキスト・問題集の効果的な使い方
  • 問題集を解くことでテキストを記憶する
  • 1周目はテキストと問題集を並行して進める
  • 2周目以降はテキストを思い出してから問題を解く
  • 知識はすべてテキスト1冊に集約する

問題集を解くことでテキストを記憶する

 私の社労士の勉強法で特に重視したのが、「問題集を解くことでテキストを記憶する」という方法です。

 この勉強法の最大のポイントは、問題集の肢を見て、それをきっかけに、その論点が記載されているテキストの該当箇所を思い出す(思い出せなければ記憶しなおす)という勉強法です。

 つまり、問題集を解くことは、テキストを覚えるための手段という考え方です。

 テキストを読むだけでは知識の定着は困難ですが、記憶を何度も思い出す(想起する)ことで、定着させることができます

 問題を解くことで、目の前にテキストがない状態で、テキストの内容を思い出す練習ができるわけです。

 問題演習とは思い出す訓練です。問題を解くことでテキストを記憶するんです

 問題を解く際に、テキストの内容が頭に浮かんでこなければ、必ずテキストを読み返すことを徹底します。

 このようにして頭の中にテキストを構築し、その知識を使って問題を解けるようになるのが目標です。

 さらに、その問題で直接問われている知識だけでなく、関連知識もすべて頭に浮かべられる状態にまで記憶します。

 これは、私にとって、法律系資格の勉強における鉄則だと思っています。

1周目はテキストと問題集を並行して進める

 この勉強法の手順は、以下のとおりです。

 まず、テキストを軽く通読して全体像をおおまかに把握してから、下記の手順でテキスト&問題集の並行学習を進めます。

1周目の解き方
  1. 問題の肢・解説をサラッと読む
  2. テキストの該当箇所を探す
  3. テキストを読んで内容を頭にインプットする
  4. そのうえで問題を解く

 これを、1肢ずつ繰り返していきます。

 3.の「テキストを読んで内容を頭にインプットする」というのは、目を閉じて、その項目の重要ポイントを復唱できる状態です。

 テキストを見ずに、テキストのここらへんに、こう書いてあったな~というのを頭の中で思い浮かべながら、自分の言葉で説明できる状態にしてから、問題を解きます

 覚える際は、キーワードとキーワードを繋いで、できるだけ短い文にして覚えます

2周目以降はテキストを思い出してから問題を解く

 2周目以降は、最初から解説を読むのではなく、まず問題を見て、自分の頭の中にあるテキストを思い出してから解くようにしました。

2周目以降の解き方
  1. 問題の肢を読む
  2. テキストの内容が頭に浮かべばそのまま解く
  3. 頭に浮かばないときは、テキストの該当部分を読んで頭にインプットしてから問題を解く

 この手順で2周目以降を解いていきます。

 「テキストの内容が頭に浮かべば」というのは、テキストの該当ページを頭に浮かべ、そこに書いてある内容を頭の中で再生できる状態(言葉で説明できる状態)を指します。

 これができなければ、テキストを読み直して、もう一度インプットします。

 この「思い出す→確認する→もう一度思い出す」という繰り返しが、知識を定着させるうえで重要なことです。

知識はテキスト1冊に集約する

 社労士試験は、ほぼほぼ暗記試験です。知識として頭に入っているかどうか、試験問題を解く際に、その知識を思い出すことができるかどうか、が問われる試験です。

 思い出すときは、必ずテキストを思い出すようにします。問題集の解説を思い出すわけではありません

 テキストと問題集に記憶が分散してしまうと、正確な知識にならずロスが出てしまいます

 また、問題集で覚えると体系的な知識になりません。バラバラで継ぎはぎの知識にしかならないんです。

知識を一元化することで体系的な知識になる

 知識はテキスト1冊に集約し、知識を一元化する必要があります

 このため、問題集の知識がテキストに載っていない場合は、テキストにメモを書き込むようにします。

 必ずテキストを思い出すことを徹底することで、知識がテキスト1ヶ所に集約され、体系的な知識にすることができます

 そうすれば、同じ論点でも異なる角度から問われる問題や、応用的な問題にも対応できるようになります。

常にテキスト1冊を回す状態にできる

 さらに、問題を解く際は、常にテキストを思い出すわけですから、どの問題集を解こうが、どの模試を解こうが常にテキスト1冊を回している状態にできます

 覚えるためには繰り返すことが重要ですが、テキストに一元化することで、その繰り返しが徹底できるようになるわけです。

社労士の勉強のコツは?知識を効率よく覚える方法

 社労士試験では、似たような制度や数字、要件などを覚えないといけないため、単純に暗記するだけでは知識が混乱してしまいます。

 私の場合は、関連する知識を比較したり、テキストに情報を集約したり、スキマ時間を利用して暗記したりすることで、できるだけ効率よく知識を覚えるようにしました。

知識を効率よく覚える方法
  • 関連知識を比較しながら覚える
  • 特に暗記が必要な知識はスキマ時間に暗唱する
  • テキストに線を引いて重要箇所を明確にする

関連知識を比較しながら覚える

 社労士試験では、労災保険・雇用保険・健康保険・国民年金・厚生年金において、類似する制度や規定が山ほど登場します。

 これらを別々に覚えようとすると、「どの制度の話だったのか」「数字はどちらだったのか」と混乱しやすくなります。

 そこで私は、似た制度や規定は横断的に比較しながら覚えるようにしました

類似制度は1つの科目に一元化する

 総則に関しては、死亡推定、未支給の給付、内払い・充当、受給権の保護、非課税、支給制限、費用徴収、第三者行為災害、不服申立てなどが共通するので、主に労災のページに相違点だけメモって、一元化して覚えました

 例えば、非課税のところなら、下図のような具合です。

類似制度を一元化して覚えるための図解(非課税)

※ 上段の□2つが労災・雇用で、下段の□3つが健保・国年・厚年です。数字は、テキストのページ数です。
 総則は、大体この形式で整理しました(□の中に直接書く場合もあります)。その他、一般常識が絡む場合は下に3段目を付け足し、労基が絡めば上段の左側に付け足し、徴収法が絡めば上段の右側に付け足していきます。

 例えば、不服申立て(社会保険科目)は、下図のような具合です。

類似制度を一元化して覚えるための図解(不服申立て)

※ 不服申し立てについては、労働科目で1個、社会保険科目で1個の図にまとめました。

 保険制度に関しては、健保と厚年、国年と厚年は、同一制度が山ほどあるため、共通・類似する制度は、それぞれ健保のページ、国年のページに相違点だけメモって、一元化して覚えました

相違部分を比較整理する

 目的条文は、労災・健保・国年・厚年で相違部分を比較整理して単純化して覚えました。社一の国保、後期高齢、介護なども同様です。

 また、例えば併給調整や報酬等との調整のところは厄介だったので、労基・労災・雇用・健保・厚年を1ヶ所にまとめて図解して整理したりしました。

関連・類似知識にリンクを張る

 その他、関連・類似する知識は、ページ余白にお互いのページ番号をメモ書きしてリンクを張っていきました

 そのメモが書かれたページを見るたびに、関連知識を思い出し、お互いのページを確認し、その知識がより深く定着するようになります。

 最終的には、リンク元を見た段階で、リンク先のページを見ずにスラスラ言える状態にまで記憶します。

別途書き出して覚える

 関連知識にリンクを張りながら勉強を進めていくと、関連ページが多くなりすぎる場合や、別途まとめて整理しないと覚えられない場合も出てきます。

 例えば、生年月日(~S21.4.1、~S26.4.1、~S31.4.1など)や適用日(S61.4.1~、H15.4.1~、H17.4.1~など)、期間(3年間、5年間、6年ごとなど)など色々ありますよね。

 こういう場合は、テキストの表紙の裏側に書き出したり、大きめの付箋に書き出したりして、一覧で覚えるようにしました。

 ちなみに、このように別途書き出した場合も、元々のテキストの該当箇所を思い浮かべながら覚えるようにしていました。

特に暗記が必要な知識はスキマ時間に暗唱する

 特に暗記が必要な知識は、スキマ時間に頭の中で再生することで記憶に定着させます

 その日(又は、その数日間)に勉強したなかで、特に暗記が必要な事項を、移動中や入浴中、寝る前などのスキマ時間に、ひととおり思い浮かべるんです。

 覚えにくいポイントを、テキストに書いてある場所を思い浮かべながら、すべて頭の中で再生します

 例えば、労基なら、労働条件の明示事項は、、44時間特例の対象事業は、、割増賃金から除外される賃金は、、年少者の適用除外は、、など山ほどありますよね。

 これはそもそも、勉強中に頭の中で再生できる状態にまで覚えておく必要があります。その覚えた内容を、あとで時間が経ってから改めて再生する。というのを繰り返すことで、確実な記憶にしていきます。

 暗記用の小さなメモを作ったり、壁に貼ったり、スマホに入れておいたりしてもいいですね。

テキストに線を引いて重要箇所を明確にする

 テキストを読んで、ここが重要だと判断して覚えたとしても、そこに何の印もつけていないと、次に読んだときにまた、どこが重要なのか判断し直さないといけません。

 そこで私は、問題を解くためにテキストを読む際や、曖昧な知識を確認するためにテキストを読み返した際は、そのポイントとなる重要なキーワードに線を引き、後から見返しやすくしていきました。

 私は、以前は(宅建や行政書士など)、マーカーで線を引いていましたが、最近は(司法書士やFP、社労士)、鉛筆(シャープペン)だけで線を引くようにしています。(消せる赤シャープペンも時々使います)

※ ほかにも、フリクションボールペンやフリクションマーカーなど、とにかく消せる筆記具を使うのがいいと思います。

 マーカーで線を引くと、引き間違いや引き過ぎなどの修正がしにくいことや、強弱の変化を付けにくいのが理由です。

 マーカーで色分けすれば、意味合いに変化を持たせることもできますが、私はシャープペンで、下線のみ、四角く囲む、丸く囲むなど変化をつけています

 また、何度読んでも記憶に残っていないところは、そこを確認するたびにシャープペンで何重にも線を引いたり、グリグリ囲ったりしながら頭に叩き込むことができるので、私は鉛筆(シャープペン)で線を引く方が好きです。

 線を引く箇所(文字列)は、できるだけ最小限にするように注意してください。ひとつの文章にまるまる線を引いたりしてはいけません。

 例えば、私なら、以下のような線の引き方をします。そして、線を引いたキーワードだけを暗記します。

線の引き方の例

 例えば、以下のような文章があった場合、重要な部分に下線を引き、さらに重要なキーワードを四角く囲む、というような線の引き方です。

(例)健康保険に継続して2ヶ月以上加入している者が、退職日の翌日から20日以内に申請した場合は、退職後も2年間、退職前の健康保険に加入することができる

 この場合、暗記事項としては、「2ヶ月以上加入、20日以内に申請、2年間加入できる」となります。

 なお、テキストを読んだ際に、理解が難しかった内容や別途調べた内容は、次に読んだ際に同じことを繰り返さないように、自分なりに理解した過程や記憶した過程をわかりやすくメモ書きしておくといいですね。

 こうしておけば、2周目以降は、テキストを見るだけで全て理解できるようになります。

社労士の模試の使い方・注意点

 基礎知識と応用知識を身につけた後は、模試を利用して本試験形式の問題に慣れていきます

 模試は単に点数を確認するためのものではなく、時間配分や現在の弱点を確認するためのものとして活用しました。

択一式は時間配分に注意する

 社労士の択一式試験は問題数が多いため、知識があっても時間が足りなくなる可能性があります。

 そのため、模試では、時間内に最後まで解き切れるかを確認することが重要です。

 択一式は70問出題されるので、単純計算で1問3分です。各問題に5肢あるわけですから、1肢あたり36秒しかありません。

 択一式は、よほど注意しないと制限時間内に解けませんので、時間配分には特に注意してください

開始後30分ごとの時刻を最初にメモする

 択一式試験は、各科目10問ずつで7科目あり、それを210分で解きます。つまり、1科目30分です。

 私は、試験開始直後に、問題用紙の各科目の最初のページに「30分ずつ経過した時刻」を書き込むようにしていました。

 本試験なら13:20に開始なので、労災が13:50、雇用が14:20、労一が14:50、、、という具合です。これを書いておけば、10問解くごとに、時間が遅れていないか確認しながら解くことができるので、時間調整がスムーズにできます。

 もちろん、30分単位なので書かなくてもわかると思うかもしれませんが、あの緊張感、あの緊迫感のなかで、30分ごとに時間を確認するのはなかなか大変です。

 ですので、あらかじめ最初にメモ書きしておくのがおすすめです。

復習には時間をかけ過ぎない

 模試の復習には、できるだけ時間をかけないように注意しました

 重要でない問題は思い切って無視する必要があります。その判断は、解説に、テキストの参照ページが載っているかどうかで判断しました。

※ LECの予想模試は出る順テキストに対応しています。出る順テキストは最大級に細かい知識が載っているテキストなので、判断基準としては、ゆる過ぎたかもしれません。

 模試で出題された問題をすべて完璧に覚えることよりも、自分がどこを間違えたのかを確認し、その知識をテキストに戻して復習することを重視しました。

 また、法改正や一般常識は、普段の勉強では十分に対策できていないはずなので、模試では注意して復習する必要があります。

模試の回数は増やし過ぎないこと

 模試を解く回数(受験回数)を増やすのは、あまりおすすめではありません。

 模試は、新しい知識を取り入れる場ではなく、勉強の仕上がり具合を確認し、自分の苦手分野・知識を見つける場です。また、本試験の時間配分などをシミュレーションする場でもあります。

 この目的が達成できる範囲で、模試の受験回数はできるだけ絞り(2~4回がおすすめ)、それまでに取り組んできたテキスト・問題集の知識を完璧に仕上げることを優先すべきだと思います。

社労士合格までの1年間の勉強スケジュール【880時間の合格体験】

社労士試験合格までの1年間の勉強スケジュール表

 次は、私が社労士試験に合格するまでの具体的な勉強時間と勉強スケジュールを紹介したいと思います。

 私が、社労士試験に合格するまでの勉強時間は、合計880時間(1年間)でした。

 勉強時間の内訳は、以下のとおりです。

勉強区分 勉強内容 勉強時間 合計
基礎固め テキスト通読
(過去にみんほし・ユーキャン・秋保本を読んだ合計)
80時間 412時間
トリセツ1周目 95時間
トリセツ2周目 110時間
トリセツ3周目
(&科目ごとに復習・再復習)
125時間
お試しでLEC模試(25問だけ) 2時間
応用知識の習得 ツボ択一(Basic)1周目
(&科目ごとに復習・再復習)
105時間 345時間
ツボ選択(Basic)1周目
(&科目ごとに復習・再復習)
120時間
ツボ択一(StepUp)1周目
(&科目ごとに復習・再復習)
100時間
ツボ選択(StepUp)1周目
(&科目ごとに復習・再復習)
20時間
模試で実力チェック LEC模試(第1回・第2回) 30時間 30時間
白書統計・判例対策&総復習 無敵の社労士(統計) 10時間 93時間
無敵の社労士(判例)TAC模試(判例)LEC模試(判例) 8時間
ツボ択一(全体)付箋問題復習 25時間
ツボ択一(全体)チェック問題復習 40時間
ツボ択一(全体)ノーチェック問題復習 10時間
合計 880時間

基礎固めに412時間

※ 2025年度向けの勉強を開始する前の2022年度・2023年度に、みんほし、ユーキャン、秋保本などのテキストを通読した時間として、80時間があります。

 まずは、基礎固めのため、LEC『社労士 合格のトリセツ』を使って基礎固めを行いました。

 テキスト&問題集を1周回すのに95時間かかり、2周目はもっと早く回せるかと思いきや、逆にペースダウンして110時間かかりました。

 なぜかというと、1周回したことで、関連知識に気づくようになったからです。関連知識を整理してテキストにメモ書きしながら記憶していくので、なかなか勉強が進みません。

 問題集は、1時間で6ページぐらいのペースでした。つまり、1時間で解ける問題は10肢ぐらいです。

 1肢解くごとに、テキストを読む、比較整理する、記憶する、を徹底しますので、これはおそらく、一般的な受験生に比べると、恐ろしく遅いペースだと思います。

 しかし、この勉強法で、880時間の勉強時間で一発合格できたわけですから、私にとっては、この勉強法に間違いはないと思っています。

 トリセツ3周目(&科目ごとに復習)で125時間かかり、その後のお試しのLEC市販模試2時間を含めると、基礎固めの勉強時間は、合計412時間でした。

応用知識の習得に345時間

 次に、TAC『みんなが欲しかった!社労士 合格のツボ』を解いて、枝葉の知識(応用・発展知識)をつけ足していきました。

 択一式を解き終わるのにBasic105時間+StepUp100時間で205時間選択式を解き終わるのにBasic120時間+StepUp20時間で140時間でした。

 択一式は1600肢収録されていますので、1600肢÷205時間=7.8肢です。これには復習も含んでいますので、やはり1時間10肢ぐらいのペースだったと思います。

 ということで、合格のツボを使った応用知識の習得にかかった勉強時間は、合計345時間でした。

 結果的に、基礎固めと応用知識の習得は、ほぼ同じぐらいの勉強時間になりました。

模試で実力チェックに30時間

 次に、実力チェックのため、LECの予想模試(第1回・第2回)を解きました。

 LECの模試にかけた時間は、[(選択80分+択一210分)=4時間50分]×2回分=9時間40分

 この復習にかけた時間は20時間でした。つまり、解いた時間のちょうど2倍ぐらいですね。

 ということで、模試で実力チェックは、合計30時間でした。

白書統計・判例対策&総復習に93時間

 最後に、白書統計・判例対策とTAC合格のツボ択一式の総復習を、並行して進めました。

 無敵の社労士の統計を2周読んで覚えるのに10時間、無敵の社労士・TAC模試・LEC模試の判例を2周読んで覚えるのに8時間

 正直、統計はいくら勉強しても水物だと思ったので時間はかけず、最低限の重要数字だけ覚えるようにしました。

 どちらかと言えば、判例対策の方が重要だと思います。

 この白書統計・判例対策と並行して、ツボ択一の総復習を、付箋問題(復習でわからなかった問題)・チェック問題(1周目でわからなかった問題)・ノーチェック問題の3段階に分けて、それぞれ25時間・40時間・10時間で、合計75時間

 白書統計・判例対策&総復習で合計93時間でした。


 以上で、トータル勉強時間880時間で合格できました

勉強時間の記録・集計方法

 ちなみに、私がどうやって勉強時間を記録・集計しているかというと、下記の写真のように、問題集の左ページに勉強開始時刻をメモ書きし、右ページに勉強終了時までの時間数をメモ書きする形で記録しています。

勉強時間の記録(開始時) 勉強時間の記録(終了時)

 私の場合、問題集を基準に勉強していますので、この方法で原則すべて記録できます。(白書統計・判例を除く)

 あとは、1科目が終わったぐらいのタイミングで、下記の写真のようにエクセルに入力して集計しています。

勉強時間をエクセルに入力

 なお、社労士試験に合格するために必要な勉強時間については、下記関連記事で詳しく解説していますので、そちらも合わせてご覧ください。

社労士の勉強法まとめ

 社労士の勉強法で重要なのは、最初からすべての知識を覚えようとするのではなく、まずは基礎知識を固めたうえで、徐々に応用知識を増やしていくことです。

 私が実際に行った勉強法をまとめると、以下のようになります。

社労士の独学おすすめ勉強法
  1. 基礎固め
    情報を絞ったテキストと問題集を使って、まずは基礎知識を身につける。
  2. 応用知識の習得
    応用知識が収録された問題集を使って、応用・発展知識を追加する。
    • TAC『社労士 合格のツボ』(択一式・選択式)×1周
      ※辞書として、みんほし・ユーキャン・出る順なども併用
      ※トリセツテキストに載っていない知識は、すべてトリセツテキストに書き込む
      ※この1周でテキスト8周に相当
  3. 模試で実力チェック
    本試験形式の問題を解き、時間配分や弱点を確認する。
  4. 白書統計・判例対策&総復習
    試験直前に必要な知識を仕上げ、それまでの学習内容を総復習する。
    • TAC『社労士合格サポートナビ4 最強の直前対策』(白書統計部分・判例部分)×2周
      ※旧:無敵の社労士(3) 完全無欠の直前対策
    • LEC『出る順社労士 当たる!直前予想模試』の巻頭特集(判例部分)×2周
    • TAC『みんなが欲しかった!社労士の直前予想模試』の巻頭特集(判例部分)×2周
    • TAC『社労士 合格のツボ』(択一式のみ)×1周

 また、勉強の進め方としては、「問題集を解くことでテキストを記憶する」「知識はテキスト1冊に集約する」「関連する知識を比較して覚える」ことを特に意識しました。

短期合格する勉強のコツ
  • 問題集を解くことでテキストを記憶する
  • 知識はテキスト1冊に集約する
  • 関連知識を比較しながら覚える
  • 特に暗記が必要な知識はスキマ時間に暗唱する
  • テキストに線を引いて重要箇所を明確にする

 私は、この方法で約1年間・880時間勉強し、2025年度社労士試験に合格することができました。

 この中で、もし参考にできる部分があれば、参考にしていただければ幸いです。

社労士試験の独学による受験結果

【試験結果】令和7年度(2025年度) 合格

【成績】選択式 31点、択一式50点

社会保険労務士試験 合格発表

令和7年度社労士試験 合格発表(大西雅明 受検番号131900139 合格)

社会保険労務士試験 成績通知書

令和7年度社会保険労務士試験 成績通知書(大西雅明 合格 選択式31点 択一式50点)

社会保険労務士試験 合格証書

合格証書(社会保険労務士 令和7年度 大西雅明)

社会保険労務士証票(会員証)

 令和8年9月1日付で、社会保険労務士として登録しました。

 社会保険労務士 大西 雅明〔登録番号:第28260053号(※その他登録)〕

社会保険労務士証票(大西雅明、登録番号:第28260053号)

独学が不安な方は通信講座もおすすめ

 なお、独学が不安な方や、さらなる短期合格を目指したい方には通信講座もおすすめです。

 下記の記事では、社労士のおすすめ通信講座を徹底的に比較してランキング形式で紹介しています。費用の安さや合格率の高さなど項目別のおすすめ講座も紹介していますので、参考にしてください。


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