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公認会計士の独学に必要な勉強時間は?おすすめ勉強法を解説!

公認会計士の独学に必要な勉強時間・おすすめ勉強法

 公認会計士試験は、司法試験や弁理士試験と並ぶ難関資格とされています。

 このページでは、公認会計士試験に合格するために必要な勉強時間や、おすすめ勉強法について紹介したいと思います。

【監修者】公認会計士 濱谷慶史
2014年に公認会計士として開業し、監査法人に勤務。3年後、税理士・公認会計士として独立開業を果たす。⇒監修者紹介


【執筆者】
㈱モアライセンス代表 大西雅明

市役所に22年間勤めた元公務員。FP1級・簿記2級のほか、宅建士、行政書士、司法書士などの国家資格に合格し、15年以上にわたって当サイトで情報発信している。
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公認会計士は独学で合格できる?

 最初に、公認会計士試験は独学でも合格可能かどうかという点ですが、公認会計士試験は独学でも合格が可能です。

 ただし、公認会計士試験はボリュームが多い点が合格を難しくしている要因の一つです。このため、合格するためには働きながらではなく、勉強に専念する必要があると考えられます。

 試験には科目免除制度などもありますが、2年などの期間限定のため、長期で合格を狙いにくい試験です。

 また、独学可能といっても、独学で利用する教材に関しては、予備校・専門学校の教材を利用する必要があります

 というのも、公認会計士試験の受験生の大半が予備校のテキストや問題集を利用しているからです。

 さらに、公認会計士試験に特化した教材は本屋には置いていないことが多く、市販の書籍自体の数もそれほどありません。

 予備校の教材のみを入手する方法は、ネットオークション等で入手することも可能ですが、会計・税務は特に基準や法令に毎年改正があり、また会計士試験は毎年出題の傾向というのがありますので、過年度の教材や問題集は使わない方がベターです。

 独学で勉強する場合のおすすめテキストや問題集については、下記の関連記事を参考にしてください。

 最新の教材のみを入手するのが大変なので、もっと手軽に試験を受験したい方は、予備校・専門学校の通信講座を受講するのが最も手軽といえます。

 なお、通信講座と通学講座の違いは、下記の通りです。

  1. ① 講義をライブで受けるかWeb(又はDVD)で受けるかの違い
  2. ② 受験仲間の勉強の進捗を把握しやすいか否か
  3. ③ 手軽に受験仲間や教師に質問が可能か否か
  4. ④ 周りに人がいる環境によるモチベーションアップの有無

※ 予備校によって、通信講座でも自習室の利用は可能です。

 特に、通信講座では、自分のペースで勉強できるというのはメリットである反面、勉強に必要なカリキュラムをこなすための強制力が働かないというデメリットもあります。

 自身の勉強管理がきちんとでき、モチベーションがしっかり維持できる環境を整えられるなら、通信講座でも十分といえます。

 予備校の通信講座を受講する場合は、下記の関連記事を参考にしてください。

公認会計士は独学でも合格できる?
  • 独学でも合格は可能
  • ただし、働きながらではなく、勉強に専念する必要がある
  • 教材は、予備校・専門学校のものを利用する
  • 予備校の通信講座を受講するのが最も手軽

公認会計士の合格に必要な勉強時間は?

公認会計士の合格に必要な勉強時間

 公認会計士試験に合格するためには、3,000時間程度の勉強時間が必要になります。

 また、その期間はおよそ1年半~2年程度が目安となります。

 一日の勉強時間は、6~8時間は必要になるでしょう。

 試験の直前期はとにかく予備校の答練を繰り返し解いてアウトプットに専念します。

公認会計士の勉強時間
  • 合格に必要な勉強時間は3,000時間程度
  • 勉強期間は1年半~2年程度
  • 1日の勉強時間は6~8時間

公認会計士の独学におすすめの勉強法

公認会計士のおすすめ勉強法

 次は、私が実際に公認会計士試験の受験勉強の際に実践していた勉強法を紹介したいと思います。

公認会計士のおすすめ勉強法
  • 楽しく勉強する
  • 理解して勉強する
  • 効率良く勉強する

勉強法①:楽しく勉強する

 正直なところ、勉強は内容が難しければ難しいほど辛く感じるものです。

 もしかしたらそうでない方もいるかもしれませんが、少なくとも自分はどちらかというと”勉強が全然面白くありません派”でした。

 この面白くない勉強を、少しでも面白くするために、例えば、自分なりの「整理ノート」を作るのがおすすめです

 参考書に既にまとめられているかもしれませんが、それでもとにかく自分なりに図を作ってまとめるんです。

自分で作った問題集
重要な問題だけを集めて自分なりの問題集を作成

 よく、マーカーでライン引いてるときって楽しくありませんか?ライン引きすぎて意味がなくなることもあるかもしれませんが、勉強しようと前向きになったという点で、意味があることなのかなと思います。受け身の勉強に楽しみを見出すのは難しいかと思います。

 ただし、マーカー引くことが目的になったらダメです。あくまでモチベーション上げるために自分なりの整理図などの勉強のためのプロダクトを作成する。そこまで行くと勉強する姿勢ができているので、後は理解することです。

勉強法②:理解して勉強する

 公認会計士の論文式試験は、理解力・応用力を問う内容が主となります。

 このため、勉強方法で気を付ける点は、理解して覚えるということです。

 丸暗記した記憶は忘れやすく、理解して得た記憶は忘れにくいです。当たり前かもしれませんが、理解して覚えるには、その周辺の情報も把握しないといけないので、丸暗記より少し手間がかかり、つい敬遠してしまいます。

 しかし、それは決して遠回りではなく、近道になると断言します。

 マーク式の短答式試験なら丸暗記でも対応可能ですが、論文式試験に対応することはできません。丸暗記だと論述に矛盾ができて、大幅に減点されてしまいます。

 また、論文式試験では、法規集が配布されますので、暗記した内容をそのまま吐き出すこともありません。

 理解する勉強をするための近道として、自分なりに図を作って整理するのがおすすめです。上述の「整理ノート」の話です。

 生産管理のツールとして、「QC7つの道具」というのがあります。簡単に言うと、データを解析し、関係を図解化するものです。

自分なりに整理した図
まずは自分なりの整理図を作成してみる

 これを使えというわけではなく、あくまでわからなければ図解化して文章を整理し理解しましょう、ということです。文章だと読んでもわけがわからなくとも、マトリックス表や組織図みたいな枝分かれの図にして整理すると一瞬で整理できたりします。

 また、アウトプットをひたすら繰り返すことも重要になります。

勉強法③:効率良く勉強する

 公認会計士試験は、そのボリュームが非常に大きいため、勉強の効率性が重要になります。

 効率性を働かせるためには、重要性を意識することが大切です。

 時間は有限ですから、勉強するにしてもひとつひとつ優先度を設けていきます。

 明らかに出題可能性が低い論点は、ほどほどに目を通して、重要な論点に時間を割きます。

 受験生全体が勉強方法にシビアであるため、重要性の低い論点は、他の受験生も点が取れない、だから差がつかない、という意識を常に持っておくことが必要です。


 以上より、公認会計士試験の学習は想像以上に大変なものですが、運に左右されず、勉強しただけ努力が報われる試験だと思っています。

 簿記などの商業系の資格をお持ちの方でさらに上を目指したい方、将来的に企業の経済活動を支援する広いフィールドでの活躍をしていきたい方、ぜひ公認会計士試験にチャレンジしてみてください!


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